2008年09月14日

火宵の月(完) 全14巻+外伝

【火宵の月】 全14巻+外伝  /平井 摩利

歴史もの、陰陽師と野猫の恋物語。
鎌倉時代、陰陽師の土御門有匡に、野猫の妖が「あなたの子どもを産みたい」とやってくる。しかしどうみても少年。火月(かげつ)と名乗るそれは、発情期に交わると相手によって性別が決まるという。

父親の平井和正の『狼男』へのオマージュ?
発情期間に交わった相手の性別で、性が決まるという野猫族。
登場時に少年の姿だったのが人気だったのだろうけど、物語の中盤から方向性がぶれた。読者の意向があったんだろうな。
それだったら最初からBL要素でいけば良かったのに。狙いと設定がずれてしまって残念。

作者の思い入れが強過ぎて、下手な二次作品のようになってしまって、しらけることがあった。
エンタテイメントとして読者に伝えることを忘れてしまったのか、作者の力量なのかはわからない。
なにも考えないで読めば充分に楽しめる。

ただ、『幻魔大戦』の作者で知られる父親の平井和正の影響はかなり受けていると思う。ちょっとした歴史に潜む霊性みたいなものの解釈は、すんなりと設定に入っていて、とても上手いと思った。
こういうのも、幼い時からの理解って大きいもんなんですね。感心した。
                         2007/11

外伝『蜜月』

『火宵の月』のその後。
陰陽師の有匡と妖猫の火月に、双子の子どもが生まれての話。
妖猫族の琥龍と禍蛇は、禍蛇が成人して。
有匡のライバル文観と妹の神官は、子どもが生まれることになって……三つの話。

読者サービス、その後の話です。
みんな、幸せになって良かったねっていう。
設定もキャラクターも話も面白いのに、なぜか抜けないマイナー感。作者の意識?

「妄想はエンタテイメントでなくてはならない」
私にもある、思い込みをそのまま外に出してしまう危うさ。整理されず、消化されずに表に出してしまう未熟さ。
うーん、これは同族嫌悪ですね。気をつけよう。
                         2008/1/12

《こんなふうにおススメ》
面白い設定なだけにもったいないというか……。諦めきれない微妙さなんですよね。
妄想はかき立てられて、好きな人は絶対に好き。

【コミックスセット】



ラベル:平井摩利
posted by zakuro at 15:02| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ひ【平井摩利】

【平井 摩利】 ひらい まり

火宵の月
蜜月
ラベル:平井摩利
posted by zakuro at 14:49| Comment(0) | 作家別【は行】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。