2010年07月22日

八犬伝 (完) 全15巻

【八犬伝】 (完) 全15巻  /碧也 ぴんく

南総安房国の里見家。里見治部太夫義実は、滝田城主神余光弘を亡き者にして乗っ取った逆臣山下定包を討って国主となる。
戦で窮地に追い込まれていた義実は、娘の伏姫の愛犬八房に「敵の大将、定包の首を取ったものに伏を娶らせる」と言ったため、八房が首を咥えて戻ったのだ。神余の妾で定包の妻になった玉梓は、怨霊となり里見家に呪いをかける。
伏姫は父の戯れ言を守り、八房とともに富山に籠もる。読経の日々、八房の気で霊珠を孕む。婚約者だった金碗大輔が八房を討つが死角で姫も命を落とし、八つの霊珠が散る。
大輔は出家し、名を丶大法師(ちゅだいほうし)と改め、散った仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の文字が浮かぶ霊珠を探す旅に出る。
犬塚信乃は身体の弱かった母が結婚15年目にして授かった一粒種。健康に育つよう女名と女姿で武蔵国大塚村にて育つ。父が主君より預かった源家の宝刀村雨丸を、伯父が狙った奸計で父が割腹。愛犬の首から珠が零れ、腕に牡丹の痣が生まれる。
叔母からまわされてきた下男額蔵にも同じ珠と牡丹痣があると知り、元は武士の子犬川荘之助と知る。ふたりは仲間が八人いると梅の実から教えられ、運命に身を投じる決意をする。
里見家と八剣士の冒険奇譚。

月刊ニュータイプ増刊GENKi。
滝沢馬琴の古典「南総里見八犬伝」のコミカライズ。

「八犬伝 -東方八犬異聞-」を読む前にオリジナルを確認したくなった。
基本はオリジナル作品に沿っているが、ところどころの創作は原作の世界観を壊すことなく秀作。面白すぎて感激した。
ダイナミックに漫画にしていく手腕も素晴らしいが、うーむ、原作のすごさは改めてすごい。
ドラゴンボール」だって、その他の作品だって、これがなければ生まれなかった。
乙女ゲームの要素もあり、さすが日本のクオリティ。

この作家さんの再現も見事。原作の魅力が増した。
読みやすいしわくわくするし、感涙もした。構成も絵も上手い。

登場人物の性格や心情の描き方も素晴らしい、唸った。
個々のキャラクターがわかりやすい。登場人物の正確な誕生日まで割り出していたのに笑いながらも脱帽。女の子のオタクだなー。こういうの好きです。この読み込みの深さがあってこそ。ゆえに、もしもシリーズが楽しい。

伏姫と玉梓の願いが一緒なのはなんとも皮肉。プロセスが違うだけで、現代の闇にも通じる。
結局人類は同じところをぐるぐる回ってるだけなのか。

この作品、もっと、いえすっごく評価された方が良い。
とにかくオススメ。
原作もまた読みたくなった。
                         2010/7/20

《こんなふうにおススメ》
期待してなかったのだが(失礼!)掘り出し物のような面白さ。参りました。
作者は「少女漫画」と言ってましたが、掲載誌から少年カテゴリーに。
男性や壮年の方にもオススメ。

【コミックセット(文庫版)】


【コミックス(文庫版)】こちらには、「親兵衛の京都番外編」も最終刊に収録。

posted by zakuro at 03:31| Comment(0) | 漫画-少年青年系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あ【碧也ぴんく】

【碧也 ぴんく】 あおまた ぴんく

八犬伝
ラベル:碧也ぴんく
posted by zakuro at 03:15| Comment(0) | 作家別【あ行】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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