2011年02月13日

JIN -仁- (完) 全20巻

【JIN -仁-】 全20巻  /村上 もとか

2000年。南方仁、34歳。東都大学付属病院脳外科医局長。
当直の日、頭に裂傷のある男性患者が運び込まれ、脳に腫瘍も発見される。手術を施すが、腫瘍は胎児の形をしていた。患者は意識をなかなか取り戻さなかったが、その晩病室から消える。南方が見つけた時には、腫瘍の標本を持ち出していた。揉み合ううちに南方は階段から落ちたはずが、138年前の1862年の幕末の江戸時代に時空を越えてしまう。
気づけば武士の斬り合いの渦中に飛び込み、助けた男橘恭太郎の家、橘家に身を寄せる。恭太郎の妹の咲を助手に、未来から来た医師の奮闘物語。

スーパージャンプ。ただ今ドラマ中。まだ観ていないが、視聴率がかなり良いらしい。

医療モノに興味が出てきたので手にする。あまりにも面白くて一気読み。途中で止められずに、友人との約束をキャンセルして読みふけってしまった。
現代医学の知識を、道具のない中でとっさに判断し究明していく南方の姿は爽快だが、あまりにもリアルすぎて何度か本を閉じた。
一話目からショックだったのが、脳内腫瘍が胎児の形をしていたこと。それに続く台詞で「幼児や子どもにはこういう例がある」と封入奇形胎児を説明している。人が“一般に言う正常な状態で”生まれてくるのって奇跡だと思った。
一話目でこの作品のオチが見えてしまった気がするが、敢えて失念しておきたい。

日本はこの150年でいろんな発展を遂げたのだとわかりやすい。過去のまだ発展途上の医療に切り込む姿と、明治に変わるまでの幕末の日本の動乱期を描くのは、とくに男性読者にはたまらないと思う。
南方の「過去に来たことに意味がある。できるだけ知識を活かし、積極的に人命を救う」考えは共感できるし、その時々の歴史への介入の不安と悩みも理解できるが、ここまで変えて良いのか読中にだいぶ考えさせられた。最初のベクトルが少し傾けば、後の角度は大きくなるのは仕方ないのだ。
モノが無い中で、工夫し道具を作らせ、困難な手術を行うシーンは夢中になる。作者さんの研究と詳細な取材、工夫に感服する。専門家が見たらより面白いのではないか。
裏テーマともいえる、西洋と東洋(医学を中心に)のバランスを取ることは、今の時代でも重要だと感じる。

10巻の板東吉十郎の歌舞伎には泣けた。
気になるところまで一気に読めたのはとても有り難かった。次巻がクライマックスか?
過去に飛ばされたのが南方のような優秀な人間であれば役立つが、自分なら3日で殺されている気がする。
                         2009/10/28

《こんなふうにおススメ》
医療と歴史、どちらも引きが良いもの。でも本来はミックスが難しい。この作者さんの力量に脱帽。
                         2009/10/31UP

17巻/
坂本龍馬を助けるべく京に向かう途中、金谷で子どもの緊急手術。しかし咲はお初を亡くしたトラウマで動けない。龍馬暗殺のXデーに向けて京都が動く。

絵の見事さ、話の面白さも変わらずで安心しながら楽しめる。
さすがに南方熊楠が登場して驚いた。仁は龍馬を助けられるのか。次巻も楽しみ。
                         2010/1/22、1/25

18巻/
仁は龍馬の運命を変える。しかし…。

この巻はクライマックスでもある。仁と龍馬との友情。ネタバレになるので詳しくは書きたくない。
運命というものをひたすら考えさせられた。四海兄弟に泣けた。
                         2010/5/01、5/05UP

19巻/
龍馬死す。鳥羽伏見。明治に向けて…。

歴史が大きく動く。主に歴史をなぞって進む巻。
                         2010/9/07、UPも。

20巻/
上野戦争。仁は咲との結婚を決意。恭太郎は間者から仁を守って…。三隅の策略。21世紀の東京に戻った仁は。

どれだけ龍馬が好きなんだよとツッコミ入れたくなる。

いよいよラスト巻。ちょっと無理あるけどうまく収めたと思う。
仁の心を考えると切なすぎる。
                         2011/2/06

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ラベル:村上もとか
posted by zakuro at 17:25| Comment(2) | 漫画-少年青年系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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