2011年09月04日

あきそら (完) 全06巻

【あきそら】 全06巻  /糸杉 柾宏

少女のような姿形の葵蒼空(ソラ)は姉の亜希(アキ)と、ソラと二卵性双生児の妹ナミと三きょうだい。
姉のアキは成績優秀、スポーツ万能の才色兼備と学校ではもて囃されているが、実はけっこうだらしなく片付けも料理もできず、弟のソラに頼りっぱなし。ナミは兄のソラに女装をさせて楽しんでいる。
仲良しきょうだいで育ったが、ソラは実の姉なのに、いつしかアキを欲望を持って見ている自分に気づいていた。その姉も無意識なのか挑発するような行為で。自己嫌悪に陥っていたソラの寝室にアキは忍び込み、一線を越えてしまう。
一方、ナミはクラスメイトの親友で、ソラに片想い中の澄弥加奈(すみやかな)に恋していた。
露出したい咲月ルナと友だちになったソラは、騙されて乱交パーティーに連れて行かれる。

なにかと話題の作品。チャンピオンREDいちごに連載。
そもそもこの掲載誌が18禁でないのはいかがなものかと、オタク間で話されているほどすごい雑誌らしい。知り合いは、「高校生のオナニー本」と呼んでいた。
成人系ではない、とのことで手にする。

もうひとつの関心は、東京都の非実在青少年条例案に反対姿勢だからだ。あんなの、子どもを守るとは建前で(本当に子どもを守る法案なら、まったく反対しない)文化の創造性を潰すだけだと思ってる。

それにしても、予備知識なくて読んだらかなりびびったと思う。
あっけらかんとして背景に闇さはなく、近親相姦にレズビアン、乱交、なんでもあり。
ナミの届かぬ恋は描かれるけど、それも結末が安易。

そうか、ギャルゲーの攻略プロセスにストーリーが近似しているんだ。出てくる女子はソラと次々関係していく。
物語を読むというより、ひたすらエッチなシーンが描かれている。しかも巻を重ねるごとに加速。
でもリアリティはない脳内ファンタジー。
20代前半くらいの男子までなら楽しめるかも。二次元的にそれでいいんだろうなー。

4巻後書きは必見。
                         2010/6/20

《こんな人に聞きたい》
女子の意見を聞いてみたい。

5〜6巻/
5巻。ソラとナミ、可奈の三角関係。男嫌いの先輩の矯正(?)に駆り出されたソラ。
6巻。父帰る。アキとソラの関係がバレて。家族が抱える真実とは。

いろんな意味で、社会的物議を醸した作品だけど、こんな結末にするなら、エロマンガじゃなくて、もっと内面に深く入ってほしかったなー、最初から。
非実在青少年条例が施行されたことで、この作品、増版できないと聞く。

ラスト巻、作者の表紙はしらのコメントに納得。
かえって、最後まで作風変えずに突っ走ったことには敬意。母親のことは唐突だったなー。

一番の衝撃は、作者が女性だったこと。むーん。
                         2011/7/09


タグ:糸杉柾宏
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2011年09月03日

桜蘭高校ホスト部 (完) 全18巻

【桜蘭高校ホスト部】 全18巻  /葉鳥 ビスコ

お金持ち学校に授業料免除の特待生として入学した藤岡ハルヒ。節約のためにと、お古の男子用制服で通学しだしたため、男子と間違えられ、失態で壊したルネのアンティークの花瓶の弁償もあり、お坊ちゃんたちの遊びクラブ、ホスト部へ無理やり入部させられてしまうラブコメ。
ホスト部には、フランス人とのハーフ天然お坊ちゃまで部長の須王環、副部長でクールな鳳鏡夜、やんちゃでマイペースな双子の常陸院光と馨、無口で武闘派の銛之塚崇、一見ラブリーな格闘派の埴之塚光邦らがいた。ハルヒが女子だとは、ホスト部だけが知ることになる。

LaLa。アニメ化、ゲーム化もされ、大人気の作品。構造は、乙女系ゲームに似ている。

まだまだ漫画を読み始めたばかりの頃に挑戦。どたばたコメディと、無意味な物語構成が苦痛だったが、10巻あたりからなんとか恋愛模様にストーリーが動き出して、読んでいて苦痛じゃなくなる。漫画を読むのに慣れてきたのか? やっと面白くなってきた。
このままうまくまとめて(たぶん双子は失恋して、ハルヒと環がくっつくという王道だろうけど)尻切れとんぼにならないことを祈ります。
                         2007/9、2008/1/12

12巻/
主に双子の話。
ハルヒは関係なかったなあ。双子の自立にすり替わってた。
なんだろう。ハルヒがみんなに影響を与えて、みんなに祝福されて環とくっつくというよくある話になってしまうのか? 後半はよくまとまってきていた。いよいよ終焉に入るのかも。
                         2008/6/06

《こんなふうにおススメ》
王子系も、乙女ゲームにもはまらないタイプなんです。ごめんなさい。でも、だんだん面白くなってきた気がしています。
もうすぐ、13巻出るんですね。もう感想にUPしたんだと思ってました……。うっかり忘れてた。

UP追記>
よくよく考えると、このホスト部にはツッコミキャラがいないんですよね。あえて言えば双子だけど、キリキリ突っ込み入れないし、鏡夜もクールで、どちらかと言えば冷静に見ているって感じで。それでよくお話を動かせるなあ、すごい。
                         2008/9/02UP

13巻/
ハルヒの風邪(……)は一向に治らない。それが恋の病いだと気づいてないのは本人と環だけ。ハルヒはメイちゃんに借りた本から、自分が環に恋をしていることにやっと気づく。
光の環への宣戦布告。環はショックを受けるが、ハルヒへの恋心を自覚しない。それはトラウマが原因になっていると鏡夜たちは気づく。その頃、スキー教室で光とハルヒは同室に。
環が初めて日本に着いた日の特別編も。

まず、帯のコメントに大爆笑。『あんなにウザイのに!!!!!?』ですよねー。

やっと恋も動き出した。ここまでくるの、長かったなあー。良いところで終わった。14巻、楽しみ。連載では答えが出てるんだろうけど。しばらくは面白くなる気がする。やっぱり、環とハルヒがくっつくのがお約束なのだろうな。
                         2008/10/28、10/31UP

14巻/
光はハルヒに告白。そして、ホスト部の仲間を「家族」と思い込もうとしている環に、「家族じゃない」と言い放つ。もっと別な絆があるはずだと。
年越し、初詣。初詣でハルヒ、誘拐される。
ハルヒのライバル(?)鹿谷愛(かのやめぐみ)登場。

相変わらずのイベント三昧。でも読んでいても、それじゃもう気分は盛り上がらない。笑うとこすら、笑えなくなってきた。

何よりひっかかったのは、須王財閥グループの年間売上げ高。「日本のGDPの10%」もあるんだそーだ。バカ言っちゃいけないって思うのは私だけ? それって約56兆円ですよ。
ちなみにね、昨今の不景気事情は横に置いといて、日本トップのトヨタ自動車の“総資産”が約32兆5千億ですよ? 年間売上で約26兆3千億です(2008年3月期)。畳み掛けるように言えば、世界トップのウォルマートが年間40兆円(1$/100円換算)ですからね。“ドバイもアラブもびっくりの、世界一”が、“日本の”須王グループだったら、すでに裏世界経済に潰されてるよ。しかも、そこまでの会社で国際結婚を許さないって、どんな架橋。それに、環のようなあんなバカな(以下略)。
そー考えるとツッコミどころは満載で、これ以上はキリないので止めておく。
いくらファンタジーといってもこの矛盾をどーしてくれる。数字フェチをなめるな。すみません、感情に走ってしまいました。
                         2009/8/02、8/06UP

15巻/
校内カレー作りオリエンテーリング大会。ハルヒへの恋も自覚、ハルヒが自分を好きだと思い込んだニュー環が誕生。
ハルヒの誕生日を前に環と光は闘志を燃やす。
3年生はいよいよ卒業。大学部に進むモリハニコンビは、学部が別々になる。
黒魔術部所属の伽名月(かなづき)ちゃんのデート作戦の特別編も。

ところで今更だけど、ハルヒのクラスメイトはハルヒが女子なことを知っているのだろうか? ハルヒは特別隠してないし、知られていないといろいろと不便だよねー。
光じゃなくても環を殺したくなる。
永遠の高校生かと思ったら、時が動いた。
                         2009/11/06、11/08UP

16〜17巻/
16巻。ハニーとモリの決闘。彼らが卒業。環は本邸に入る。そしてホスト部解散?ハルヒは環に借金返済を告げられる。番外編はハルヒ両親なれそめ。双子の祖母。
17巻。須王家の大事。本当の理由。そして家族。

記念すべき16巻からの急展開。これで収束に向かうのだ。
みんな進級したよ。永遠の高校生だと思ってたよ。
そして環とハルヒの初ちゅう。うーむ。

キメごまの絵の見せ方が、ほんとに上手い。そこは脱帽。
一番肝心な、環と親子三代の関係に、ハルヒが乗り込むところは感心。これがこの作家さんの本来の実力な気がする。解決策もシンプルでもっともで良かった。

この作品に癒されるとは思わなかった。
解決策はいつもの通りお金持ち&権力モード。すげー。
それが震災ストレスにちょうどいい加減なのだ。目の前にファンタジーを超えてしまった現実があると、どんだけファンタジーでも良くなりますね。万歳。

ほんと「自由に生きたもん勝ち」ですな。
次巻完結。もう発売ちう。
                         2011/4/10、4/11UP

18巻/
環とハルヒは晴れてカップルに。ハルヒに留学の話。環は進んでハルヒを送り出すのだが。
ホスト部スペイン編も。描き下ろしも。

最終巻。最後までホスト部だった。あっぱれ。
終わり良ければすべて良し、なんだなー。まとめ方も少女マンガらしく、女の子の希望が全部入って万歳だった気がする。
絵はキレイだし、魅せゴマはあるし、良くできた作品だった。

スペイン編の、サクラダファミリアのまいたけ感想には激しく同意した。痒いところに手が届いた感じ。そーなんだよねー。
                         2011/5/17

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:葉鳥ビスコ
posted by zakuro at 00:01| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月02日

女帝 (完) 全24巻

【女帝】 全24巻  /和気 一作(原作/倉科 遼)

火の国熊本。目をひく美貌、成績優秀で東大も確定といわれる立花彩香は、スナックをやる母に女手ひとつで育てられる。
初恋の相手で地元の名士の息子、杉野謙一と校内での性的トラブルから、杉野の父に睨まれ、幼い頃からライバル視された国会議員で大臣の娘、北條梨奈から陥れられ、母の突然死をきっかけに高校を中退、大阪のミナミで水商売をスタートさせる。
母の死の際、死んだと聞かされていた父が実は生きていることを知る。その父と、梨奈たちに権力に復讐することを胸に秘め、夜の世界のトップ「女帝」を目指し、銀座のママとして登りつめていく物語。

面白かった。途中でやめられなかった。
同じ原作者の「嬢王」にがっかりして、読み応えのある作品を探していた。
原作者の「彩」のつく名前に執着するのも理由が?

実話がかなり混じっている。たぶんほとんどの女性たちにはモデルがいるんだと思う。昔、紹介されてお会いしたことのある方々もいらしたし、彼女たちの物語は、かつて経済界のトップの方々から聞いていた話とダブるからだ。それも相まって、面白さが加速。「そういうことだったんだー」と納得した。

4巻から面白くなってくる。8巻は真理。人の生き方、営業のやり方としても学ぶ。

ただ、作られたキャラクターとしては、出てくる女性たちが短気すぎるのが気に掛かる。
もっと女はしたたかでズルいのだ。そして都合が良いのも女のほう。
ここまで執着、粘着するのは男だ。
ここに描かれる女性像は、「女って実はとっても怖いよね」と表面で思い込んでしまった男の浅はかさの部分でのイメージ。実際にはこんなに短気でヒステリックだとやっていけないし、ほんとのズルい女はもっとしたたか。だからもっと小回りが効く。表に見えてこない。
「嬢王」でも感じられたけど、こういうところは原作者の思い込みが強いよなー。例えば梨奈。ここまで粘着してライバル視するなら、彼女自身が別な分野で成長して視野も人間性も高め、最後には彩香と理解し合えるような、そんなやり手のライバルとして育てて欲しかった。実際にもそういう女性たちは今は多いのだ。描かれているような懐の深さで、夜の世界でもそれはあると思う。

巻が浅いときに出てきたドンペリを飲むシーン。シャンパンにワイングラスが出てきたのはがっかり。こういうところで素に戻る。

佐和ママの幕の引き方は理想。
終わりに向かうに連れて、彩香の神聖視され方にはちょっと疑問。
概ね、満足。面白かったです。
                         2011/4/20

《こんなふうにおススメ》
女性のサクセスストーリー。

【コミックセット】


【コミックス】

posted by zakuro at 21:05| Comment(0) | 漫画-少年青年系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月01日

わ【和気一作】

【和気 一作】 わけ いっさく

女帝
タグ:和気一作
posted by zakuro at 20:41| Comment(0) | 作家別【わ・その他】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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