完璧主義の四角四面、ひたすら努力で小学校から9年間オールAの丸尾栄一郎15歳、大杉高校一年生。几帳面にノートを作るのが得意。今までその人生になんの疑問もなかった。
学年一の人気美少女、鷹崎奈津がクラスにノートを借りに来て、栄一郎のものを貸すことになる。
その日帰宅すると母が近所のテニススクールのチラシを持ってきて。そこで練習をしていたのはナツだった。強引にそのまま無料体験に引っ張り出される。ところが栄一郎は小学生にバカにされる中ウォーミングアップで倒れてしまう。帰りがけ、栄一郎はナツに「何をやっている時が楽しいのか」尋ねられて。ナツはプロテニスプレイヤーを目指していた。ナツはその「南テニスクラブ」通称STCのジュニア育成のコースだったのだ。
先輩の江川逞(タクマ)らと出会い、体力作りの運動だったはずが、次第に栄一郎はテニスに魅せられていく。
週刊少年マガジン。表題は「最初の一歩」の意。
夢中になって、一冊読み終えたのに気づかなくて、最後のページになってびっくりした作品。こんなのはじめて。面白い。
しかもそれは序の口だった。6巻から増して面白くなっていく。こんなテニス素人でさえそうなのだ。
超がつくほどド真面目な栄一郎が、自分がやれることを最大限使ってひたすら努力を重ねる。視力は良いけど、やはり粘り強さと努力がなければ上手くなれない。勉強での努力がそのままテニスに役立っていく。
ノートを駆使した頭脳プレーになっていくところは、まるでテニスの「おお振り」。阿部の頭脳と三橋の努力が、栄一郎の中にある。
テニスというスポーツは、「全てのボールを取って」それを「コントロールできれば」理論的には負けない。でも、その先に「理論で埋まらない現実」がある。
栄一郎のすごいところは、壁がどんなに厚くても諦めないのだ、まずやってみる。トライしてとことんやってみて、そこから再検討する。その不器用さが武器になる。見習うところが多い。
だからこそ6巻で栄一郎が池爽次の試合を見ながら、テニスのことだけで生きている姿を良いなぁと思うのに、感動した。そこから面白さが増すのだ。
はじめて展開の流れは基本、栄一郎の成長で、試合も栄一郎のものばかり。他のキャラの話も読みたい。
逞と荒谷のなんて短すぎ。池のプロデビュー戦も。ナツのとかも見たい。読者って、ほんとにワガママですよね。
余談ですが、この作家さん、女性の気がする。なんとなくですが。
大昔にスポーツ漫画読んだ頃と違うな、最近のはほんとに面白くなってきてますね。
2010/1/13、1/17UP
《こんなふうにおススメ》
最近注目のスポーツ漫画。惹き込まれます。
10〜12巻/
10巻。アレックスと栄一郎の試合。データだった優先の栄一郎の身体の本能覚醒。プロとしてのアレックスのプライド。帰国。タクマに試合を申し込む栄一郎。
11巻。タクマとの試合で気づくサーブの重要性。猛練習の日々。神奈川県ジュニア選手権大会。まずは一回戦。
12巻。栄一郎と宮川、二回戦。決勝に向けてナツと試合。この巻には番外編も楽しい。
手に汗握る展開に。勝負試合は楽しい。
栄一郎のようなタイプのビジネスマンにほんとなりたいよ。
ちょっと恋もあって楽しかった。あー、最初から読み直したい。
2010/9/08、9/08UP
13〜14巻/
ナツとの練習試合で感覚を学ぶ栄一郎。そして荒谷との決勝。14巻番外編は栄一郎と影山が親友になったいきさつ。
ほんとにいろんなことを学べる作品。プロジェクト抱えている時などはなお面白い。この作品も今が絶好調の面白さ。唸る。
2010/11/12、2011/2/07UP
15巻/
清水アキの戸惑い。
全日本ジュニア前。栄一郎の決意。プロとなったタクマと試合。
告白。
関東ジュニアテニス大会、第一回戦。いろいろと予定外。そして井出。アクシデントからのスタート。
大勝負のシーンだけじゃなく、練習をしっかり見せてくれるのがこの作品の好きなところ。「おおふり」もそう。
ラブロマンス(進展するのか?)も。ふふ。良かったこと、全部+にできる二人、すごすぎ。こういうのがホントの強さなのかも。こういう人になりたかった。
2011/4/14、4/19UP
16巻/
井出との緊張感溢れる試合、続行中。
プレッシャーを味方につけるイメトレの方法がすごい。心理学要素たっぷり。
プレッシャーの重圧を感じながら、少しだけ不安を残し、行動に繋げる。役立ちそう。
2011/4/30、5/03UP
17〜19巻/
17巻。vs井出。全日本ジュニアに勝ち残った強豪のシード争い戦、スタート。第四回戦。vs木朔夜。怒りのコントロール。
18巻。準決勝。vs難波江。
19巻。vs難波江。結果は。
井出との試合は面白かった。理性と本能のバランス。
そして木との試合のメンタルは、仕事上の人間関係ストレスに似ている。メンタルは「無気力→怒り→重圧(プレッシャー)→挑戦」とのこと。覚えておきたい。
これは大人が読む作品な気も。
生きて行く上で冷静さって必要。実感。
私がテニスのルールに詳しかったらもっと楽しめるのに。
2012/1/29、2/02UP
20巻/
栄一郎は惜しくも4位。ナツは優勝。全日本ジュニアまでは三週間。栄一郎とナツはデート。強化練習。栄一郎は坐禅を組む。三昧の心。インターハイの偵察。鹿梅工業の神田。栄一郎は池と試合。プロへの気持ち。全日本ジュニア大会。
ナツのプロポーションに見とれました、ありがとうございます。なんか50巻くらい行きそうな気がしてきた。こちらも覚悟しよう。
2012/2/28、3/01UP
21巻/
全日本ジュニア始まる。緊張で迎えるが、なんとか勝ち進み、二日目に対するのはリスクヘッジの岡田。自分のテニスとは。
テニスに詳しかったらもっと楽しめるんだろうなー。栄一郎のレベルが上がり、テニスは無知の私は追いつけない…面白いのに。頭使わないと強くなれないのはわかる。
栄一郎の強みは、弛まぬ努力と謙虚さ、と思う。
2012/5/01、5/02UP
【コミックセット】
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ラベル:勝木光