2008年07月27日

天使な小生意気(完) 全20巻+外伝

【天使な小生意気】 全20巻+外伝  /西森 博之

短気でけんかっ早い少年、天使(あまつか)恵は、知らない怪しげな男からもらった魔本で魔法使いを召還してしまい、女に変えられてしまう。
女の中の女、とびっきりの美少女になり6年経ち、女に変えられた時に一緒にいた親友の美木(みき)とともに、高校に入学する。
その学校には腕力だけでモノをいわせてきた源造、思い込みの激しい藤木や、オタクな安田、武士の小林ら奇妙な連中がいて。

天使恵が誰かに似ていると思ったら!そうだ、ひばりくんだ(※注『ストップ!! ひばりくん! 』)。男女であることもルックスも話し方も一緒。
恵の周りの男どもがみんな変。そして気のいいヤツら。
源造がうざい。もううざくて辛い。うざすぎて感情移入できない。
途中で飽きてきたのが……。自分を叱咤激励して最後までいけるかどうか、勝負だった。
核心の部分、魔本が絡むと面白かったりするんだけど。
1ヶ月放置して、13巻から読んだら慣れてきた。そして少し面白くなる。
制服がかわいい。参考になる台詞が多い。
最後の方は面白かった。だんだん源造を応援しても良い気になった。
外伝の2は少し泣けた。きっとハッピーエンドなのだろう。
                         2008/4/28

《こんな人におススメ》
漫画、読み慣れている人にはおススメなのかもしれません。
感想は賛否両論みたいですね。読書時に超初心者の私には難しかったです。
ただ、自分のアイディンティティの構築をしていく天使恵を、彼女のモノローグ無しで描いたことは、瞠目に値するところだと感じます。

「外伝」のネタバレは、下記「続きを読む」から。

UP追記>
私のコミックスや声優、アニメの先生である、スタッフのTCがおススメだったので読みました。
「まあまあ」と言ったら、「西森博之は、最初と最後の漫画家なんです」
おおおお!!
いろんな読み方があることを知った貴重な作品でした。

読んでいる時って源造がうざくってイヤだったんですけど、しばらく経った今はそうでもない。ああいうキャラって、離れていると面白いキャラなんでしょうね。別な場所から眺めていたい、みたいな。巻き込まれたくはないぞ、みたいな。

※注……江口 寿史さんの作品『ストップ!! ひばりくん! 』の方です、念のため。あれ、好きだったなあ。クラフトワークのパロなんて、秀逸でした。
ひばりくんは、性別が男で(女性の姿形で、周囲は美少女と思っている)心が女なのだけど。





☆外伝のネタバレは、この「続きを読む」から……。↓

…………………………♪…………………………

☆始めに……

ブログの検索キーワードで、この「外伝」がもっとも多く、これはコミックス化されていないので、その後が気になる方がかなりいらっしゃるのだとわかりました。
ですので、以下、あらすじを書いたネタバレです。
読みたくない方は、ブラウザで戻ってください。お願いいたします。



…………………………♪…………………………



エピソードは2つ。
連載の柱で、西森さんが「配分を間違えて、これらを入れられなかったので、読者の中で混ぜ合わせてくれ」とあります。

【エピソード1】
第200章「夢のその先」

扉絵。カラー。
天使恵の後ろ姿。縦に、「君を見つめ続けてーー」
左側に男の後頭部。たぶん、藤木。

藤木がぼうっとして街を歩いている。暗い。人にぶつかり怒鳴られる。
そこに、中学の時の友人、辺田が声をかけてくる。
「中学の時もしょぼいヤツだと思ってたけど、しょぼさに磨きがかかったな」
それにツッコまない藤木に、変わったと嘆く辺田。
藤木から事情を聞いて、笑う。女に振られただけで、そんなに落ち込むのかと。世の中にはいくらでも女はいる、周囲を見てみろと諭す。
藤木の回想。天使恵とのやり取りのあれこれを憶いだす。
辺田に怒鳴る。(ここは見開き。バックにスペースシャトルが打ち上がる絵)
「そんな代わり、いねーよ!!! 絶対いねー。全宇宙いねー。真空いねーよ!!」
そう叫びながら、近くの大木をユサユサ揺らし始める。ビビった辺田。そんなに良い女だったら、なおさら自分と釣り合うか考えろ、そんな女に振られたと思える程に頑張ったなら、それで良し、じゃないかと慰める。

そこに美木が現れ、泣いている藤木にハンカチを渡す。
彼女の登場で突然空気が変わって、辺田は見蕩れている。
藤木は美木に強がってみせるが、美木は言う。
「めぐの代わりなんて絶対いないよ。それは私が保証する。いつかもっとお気に入りの娘が見つかるよ」
藤木は涙を堪えながら言い返す。
「そんなん期待していませんよ。僕はあの人がいいんです」
美木は藤木を見つめて、呟く。「素敵ね」

美木が去った後、辺田は興奮する。あれに振られちゃ、落ち込むと。でも、藤木は否定。なら美木を自分に紹介しろと、興奮しっぱなしの辺田。
そこに、何かが割れる大きな音。良美が転んでいる。背後から田中桂子がどうしたのか、声をかけている。
その後ろから、地獄組の下っ端が、「誰が親父さんの大事な鉢(たぶん、盆栽)を割ったんだ」と血相を変えて追ってくる。桂子はそれを見て、咄嗟に藤木を指差す。
唖然とする藤木。しかし、条件反射のように、自分がやったと謝罪する。ヤクザはいきり立つが、そこに幹部がやってきて「そんなのを脅してどうする」。収まったところ、桂子たちは礼を言い、帰っていく。
辺田はあれか? と問うが、また藤木は否定する。

そこに小林が声をかけてくる。辺田はもしやと藤木に尋ねるが、あれは男だろうと呆れる藤木。
今度は安田。眼鏡をかけていない。策略に藤木を誘うのを見て、辺田は再び聞く。怒鳴るように否定する藤木。
安田と去った藤木を見て、その後ろ姿に、辺田は呟く。
「オマエ…俺の知らないウチに…少しも変わってないケド…なんだか楽しそーだな」

【エピソード2】
第201章「小悪魔」

扉絵。魔本に出てくる小悪魔が、石畳の上で背を壁にもたれさせて座っている。
コピーは「絶望の淵で、佇む孤独な魂。約束の二文字に込められし想いが今、明かされるーー」

蘇我家。蘇我姉弟の会話。
出かける源造に、姉が声をかける。めぐの家に呼ばれていると答える。羨ましがる姉に、うまくいったら連れてくると源造。

恵の家。
メンバー勢揃い。小林が美木に尋ねている。会話の続き。
美木が会話の主導権を握っている。小悪魔がとても昔は泥棒だったこと。その話をいつの間にやら、恵も美木も知っていたこと。

場面は変わって、小悪魔の過去が語られていく。
好きなようにやりたいように暮らしていたが、他部族に襲撃されて捉えられる。友も何もかも全てを失い、怪我も重く数時間の命。
幼い少女が奴隷となってこき使われているのを目の当たりにする。自分と同じように絶望した目を見て、ふと戯れに「ここから逃がしてくれたら、素敵なものを見せてあげる」と言う。すると、少女は檻の鍵を開けた。
男は驚く。冗談だったのに、はじめて本気になった。嘘じゃなかったと、少女の驚く顔を見たくて必死になるが、志半ばで命が途絶える。
「願いを聞いてやりたい」その想いが、白骨化しても残っていた。

場面が変わり、ベンチで肩を凭れかけさせながら、熟睡している恵と美木。
ひとり目覚めた恵に、小悪魔は訊く。
「願いは叶ったか?」
願いが叶ったら命は貰うが、叶わなかったなら何も盗らない。
恵は微笑み、「叶ったよ。ありがとう」
小悪魔はあっけに取られた顔をする。
「どーした、命を取らんのか? 俺は男になれたぞ」
美少女のまま、恵は小悪魔に尋ねる。小悪魔は、恵に、そんなにバカだとすぐ死ぬぞとたしなめる。
「願いを叶えたかったんだ。命をも惜しまぬほどの……。最後にいい事をしようとしたくらいしか、俺には何もないからな」
いつか恵を迎えにいってもいいかと聞く小悪魔。楽しみに待っていると答える恵。

恵の家。
小悪魔に勝手に約束した話をみなにして、恵は怒られている。
迎えにいくのは自分だと、源造が恵に拗ねている。
美木が、小悪魔が源造の寿命を取ったのは本当だと話す。
安田が源造に魔本を持ってきたか聞く。忘れた源造。
その頃、源造の姉が、こんな本をいつまでも持っていたら恵に嫌われると、廃品回収に魔本を出している。
風が吹き、ページがめくれて……そこには、安らかに微笑む小悪魔がいた。
                            (完)


ここまで読みに来てくれて、ありがとうございます。
早く単行本化されるといいですよね。少しでも、お役に立てば…。
ラベル:西森博之
posted by zakuro at 18:28| Comment(0) | 漫画-少年青年系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。