2012年03月10日

うさぎドロップ (完) 全10巻

【うさぎドロップ】 全10巻  /宇仁田 ゆみ

祖父の葬式にはじめて存在を知った、祖父の隠し子。しかも6歳の女の子りん。親戚がたらい回して施設に入れようとするのに耐えられず、つい引き取ると言ってしまった30歳独身男、河地(かわち)大吉。りんとの新しい生活を描いた作品。

フィールヤング。
幼いけれどそれなりにしっかりと考えをもったりん。大吉は普通の独身男でありながら、はじめての子育てに奔走するが、そのたびにりんにも助けられる。
お互いにシーソーのように調整を取りながら、家族になっていくのがすごい。「よつばと」のように最初から家族が構築されているのではなく、家族に「なっていく」のだ。
りんの母親は誰なのか? 本当にりんは祖父の娘なのか? 大吉の疑問は淡々と解き明かされていく。
こういう日常を何気なく描ける人はすごい。私にはできない。
描き込まれていない分、心情も伝わるし、疲れない。
自分が漫画家だったら、こんなのを描きたいと思わせる。速度、間が最高に良い。しっとりとあったかくしてくれる。
佐原ミズの「マイガール」と内容が若干かぶるが、それって現代に問いかけるテーマだからなのかもしれない。
                         2008/1/9(2008/8/05UP)

《こんな時におススメ》
漫画を読んで疲れたくないけど、良い作品を読みたい時に。
癒されます。
でも、読みっぱなしにはならない。親子の関係とは何か、考えさせられます。親子って誰もがなれるわけじゃないんですねー。

UP追記>
コミックスは4巻まで出ています。そこで今の章が終わり、それから連載は10年後が始まっているそう……あああ、どんな少女になっているの〜〜りんちゃーん!
                         2008/8/05UP

4巻/
小学校に上がった、りん。大吉と暮らしだして1年半になる。大吉にパパ友ができたり、一緒に縄跳びを練習したり。
りんが風邪をひいて苦しんでいる時に大吉のパニックは理解できる。二谷さんの台詞がじんとくる。子どもって野生的勘で誰に守ってもらえるのかわかっているんだよな。

大吉の気づきのひとつひとつがわかる、共感する。風邪をひいた時には慌てたのに、歯抜けの時期にはだんだん慣れてきたり、大人は子どもに鍛えられる。
子どもがいると世界が変わって視える。いろんな立ち位置で、世の中を見られるバランスを持てる大人になりたいと感じた。
良い作品。大好き。
                         2008/8/27、8/31UP

5巻/
10年後の第二部スタート。
りんもコウキも高校二年生のお年頃。
大吉のおっさん臭さはそのままなのであまり変わらないが、コウキママとの関係はもっと微妙に。それぞれの恋愛へと話は移行していく。

この巻は、10年間のりんとコウキの成長を振り返りながら、二人の関係の変化を描いている。大吉とママにもそれなりの時間の蓄積があった。

二部はいろいろと賛否両論らしい。私は好きなんだけど、ほのぼのしてた作風が好きだった人は、何もここでオトナのコミックにしなくても良いじゃん? っていうのがあると思う。それもそれで人は成長するもんだし、良いと思ってしまうけど。

今や、大吉の保護者がりん。しっかりした賢い美女に育っていて、お母さん(いつ、なった?)は嬉しいよ。りんのまばゆい成長にはドキドキしてしまった。もう日本国民の娘だね。いや、今は翻訳されてきっと海外でも……。

大吉はすっかりりんに甘えている感があるが、しっかり親しているし、なにより良い関係なのは、頼られた時には客観的なアドバイスをしていること。
変に父親ぶって、余計なエゴを出して、りんを縛ることもしない。偉いよなー。
大吉にも幸せになって欲しい。ママとどうなるのだろうか?
いつになったら、コウキママ、本名出るの?
                         2009/1/30

6巻/
コウキはりんに振られてしまい、紅璃(あかり)の妊娠騒動に巻き込まれる。中学生の頃の話も。
大吉とコウキママもお互いの関係に結論を出す。

ほのぼのの中でも切ない巻だったな。大吉とコウキママの優先順位は子どもたちが一番で、そのあたりは大吉の男らしさをみる。
しかし…こうなってしまうと、物語はどこに向かって進むのだろう。うーん、大吉とりんがくっつく展開だけはやめてほしい。
                         2009/8/14、8/21UP

7巻/
麗奈に彼氏候補。
大吉のぎっくり腰。世話になったコウキの母にお礼に行ったりん。その会話から、親子の関係に気持ちが動き、まだ見ぬ母に会ってみたいと考える。戸籍を取り寄せたのが大吉にバレて。そしてりんは母に会う。母に会って初めてりんは別の立場から大吉のことを考える。

目が離せない巻だった。って言うか連載読みしているので、改めてまた考える。通らなきゃならない道だよね。それにしても正子さんて……これだけ好きになれないキャラ描けるのもすごいよ。
単行本出るのが早い。この続きは今の雑誌連載になる。最近の戦略なのかな。こういうの多いですね。
                         2010/2/08、2/11UP

8巻/
りんは母親に会って。コウキは母の再婚に動揺し。りんは自分の感情を自覚する。麗奈と竹内くん。りんと妹。安原の想い。そして気づくコウキ。

実写映画化らしいです。
おにぎりがほんと美味しそうにみえる漫画。
鍵をどちらがかけるかってシーン、楽しかった。大吉とりんの対比の構図、唸る。母との子守歌のシーン、ぐっときた。これらのとこみな、上手いなぁと感心する。
いよいよ。
                         2010/12/10、2011/2/17UP

9巻/
りんの気持ち、コウキに気づかれる。それをうっかり大吉に漏らしてしまったところをりんに見られる。
大吉に拒絶されたりんは母に会いに行く。そして真実は。

はー、終わりました。よもやの(予想通りではあるが)展開。がっかりな気持ちと、まあいいよね、の両方。複雑。

りんママ見てて、前は否定してばっかりだったけど、「こういう空気読めない自分勝手な人っているよね」と冷静に思えた。
震災経験して、人を見れて、大人になったよなー。

番外編も出るらしい。
                         2011/7/20、2012/1/29UP

10巻/
害虫と益虫。コウキの怪我。りん母と新しい出会い。中学時代のコウキ反抗期。気になる本編のその後も。
最後は作者のインタビューつき。

番外編の一冊。本編補足ストーリー。
子ども時代の話で懐かしい。サイドストーリーではあるけど、ここまで描かれたら納得することも多くて理解が深まるそんな一冊。

子育ての大変さ、感じ入ります。子どもになんて答えればいいのか。大人の自分が計られる。

りんを語る大吉に、どう反応して良いかモヤモヤ。身近な人の見たくないモノ見ちゃうような……むっきゃーってなる感じのアレ。
もうだいぶ納得はできたんだけど、これを読むとますます、コウキママと大吉が一緒になってくれなかったこと、悔やんでいる読者は私だけではないはず。
                         2012/3/09

【コミックセット】


【コミックス】

ラベル:宇仁田ゆみ
posted by zakuro at 00:00| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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