ライトノベル原作のヒット作のコミックス化。原作は2008年夏現在33巻刊行。
アニメ化もされている。いわゆる百合ブームのきっかけになった作品のひとつ。
男子支持率が圧倒的に高いので少年系? と思ったけど、マーガレットから刊行されているので少女系に。
「『マリみて』はコミックから入った方がわかりやすい」との意見も。
カトリックの伝統ある女子校、私立リリアン女学園。幼稚舎から通う福沢祐巳(ふくざわゆみ)。
ある朝、憧れのお姉様の小笠原祥子(さちこ)に服装の乱れを注意され声をかけられる。
学園には姉妹(スール)という制度があり、妹は姉から手取り足取り教えを乞う。
生徒会である山百合会には紅薔薇、白薔薇、黄薔薇といて、その三人の妹がそれぞれ「つぼみ」と呼ばれる。祥子は紅薔薇のつぼみ。
アクシデントから祐巳は祥子のスールに?
みなさま、ごきげんよう。
侮っていました、ごめんなさい。面白かったです。
わかりやすい。なるほどなあ。
百合とは古い見方をするとレズビアンを連想させるけど、イマドキの使い方は、「思春期の女子にありがちな、仲良しが高じていつもべったり親密に関係を育んでいる」総称をいう。
ちなみに薔薇族は古いイメージのまま。ライトになるとBoys Love(略してBL。業界用語だとB's)だが、それは肉体的関係も伴う。
いわゆる“百合”は、手を繋ぐこともドキドキする、もっと純情な間柄を言うらしい。そこが“萌え”と言われている。このジャンルのバイブルがこの作品。
「お姉様」と呼ぶ姉妹設定が萌えなのかー。
圧倒的に男子ファンが多く8割がそうらしい。男子には禁断のセカイ、甘い密たっぷりの秘密の花園なのでしょう。美しい妄想。ふふふ。それだってファンタジー。
と、思いながら、読んでいたら……なんだか女子校時代を憶いだしました。あるある! ってけっこう多いもんですねー。懐かしかった。
BLラノベで映画化された「タクミくんシリーズ」にも似ている。あちらはしっかり男子同士の恋愛だけど。
原作絵を知らない分、そのまますっと入って行けた。面白いし読みやすい。
絵も可愛らしく楽しい。コミックでも頑張っていて登場人物の内面に掘り下げる努力がある。きっと原作はもっと面白いんだろう。読んでみたくなる。売れているシリーズにはやはり理由ってあるものですね。
お姉様たちより祐巳が一番可愛いんですが……まあ、それが主人公の特権か。
うっかりはまる。なんでしょうね、この感覚。こういう“ういうい”は男女間作品では廃れて消えてしまっているのかなぁ? 面白い。
2008/8/26
《こんな人におススメ》
百合系って、「らき☆すた」も入るそうですよ。乙女系とも違う、このジャンル。
この作品はわかりやすいです。
8巻/
三年の薔薇様方の卒業。それぞれの想いと、別れを惜しむ。
信頼と友情と愛情、そして尊敬と絆。
うっかり、「まだ続いてるんだ」と思った私は薄情なやつ。ずいぶん前に出てたんですね、奥付は2008年1月。
これが最終巻。
まるで大正か昭和初期の女子校のようだった。こういうのが今はすっかり廃れちゃってて、その古き良き「道」に憧れるのもわかる。
原作はまだまだ続いている(36巻)が、コミックスはバランスの良いところで終了。
この引き際が素晴らしい。
2009/7/26
【コミックスセット】
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