2008年11月03日

乙女ケーキ

【乙女ケーキ】 全01巻  /タカハシ マコ

女の子たちのショートショート。『百合姫』に連載されていた。
・「あかいかさ しろいかさ」 笹木さんはクラスメイトの女の子らしい野村さんに憧れている。赤い傘が似合って。野村さんは彼女が“女の子”になりたいことに気づく。
・「ぬいぐるみのはらわた」 泉は友だちの理佐が好き。彼女が愛するぬいぐるみになりたいと思う。理佐はサッカー部の中林が好きで。タイトルがシュール。
・「みちくさ」 幼馴染みの女の子が感じる複雑な心情。
・「タイガー・リリー」 ウェンディ役を後輩のゆりが演じ、トラはタイガーリリーを演じた。遠い昔の想い出を胸に、歳を取った今でも大事なものを抱える。
・「ショートカット」 沢ちゃんと一緒、なんでもお揃いに真似したがるゆかり。
・「氷砂糖の欠片」 光子は友だちの比呂に冷たいと詰られる。誕生日に何が欲しいのかを聞いたのだ。光子の父は黙って家を出ている。母は落ち込みながら父の好きな梅酒を作ろうとしていた。
・「夏の繭」 ナツと繭。大人になりかける微妙な時期の女の子たち。
・「サンダル」 絹絵はしっかりもので小枝にいつも注意している仲良し。好きな先生の吉井の前で失言して落ち込む。
・「彼女の隣り」 彼の元カノを夢にみる女の子の話。
・「乙女ケーキ」 一緒にする「初めて」はいつも仲良しと。

百合系コミックスの代表作にもなっている作品。

憧れと嫉妬と自己愛と自己嫌悪。いろんなものが入り交じっているケーキのような思春期の女の子たち。

氷砂糖が光る話は、子どもと大人のそれぞれの情景が入っていて好き。

「夏の繭」の中表紙。なぜ、水着で濡れている子が靴下と上履きはいているんだろう? この話はわかりにくかった。
意味することは理解できるんだけど、その感情をこの年頃の女の子が理路整然と口に出せるだろうか? そして整理してそれを収めて次に行ける程のオトナではまだないような気がする。
だからこそ、カラダは大人になりかけ、でも中味はまだまだぐじゅぐじゅ悩むくらいのアンバランスが欲しかった。
この世代のまだ混沌として、感情に育つ前のカオスな心情を表現するのは難しい。
作者はよくそこまで迫っていると思う。

暗いというより、黒いのもある。女の子は残酷だけど、実際に行動しない、その方が圧倒的に多い。

百合系を知りたいならこの作品、と聞いたけど、あまりぴんとこなかった。
でも、できるだけ内面に迫ろうとする努力は感心した。
                        2008/8/28

UP追記>
百合系ってBLよりずっと難しいと思う。
心情のみの勝負だからかもしれない。そこに漂うものを掴むって、かなり難儀。
このジャンル、発展していくのか、追っていきたい。
ブームは男子が支えていくのかなあ。

《こんな人におススメ》
女の子の本音(?)に触れたい人に……。



ラベル:タカハシマコ
posted by zakuro at 23:18| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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