2012年03月30日

スキップ・ビート! 30巻まで

【スキップ・ビート!】 30巻まで  /仲村 佳樹

中学を卒業した最上キョーコは、スター歌手を目指す幼馴染みの不破尚(ふわしょう)に頼まれて、京都から上京する。京都の老舗旅館の跡取り息子の尚の嫁と、尚の両親にも幼い時から仕込まれて、家事一切は得意。尚のために身を粉にしながら生活費を稼ぐが、実は尚はキョーコを家政婦代わりにしか思っていなかった。
その事実を知り、「地味で色気もない女」言われた尚に復讐から一念発起。芸能界に自ら乗り込んでいく。大手芸能事務所のタレント部門のスタッフ、椹武憲(さわらたけのり)につきまとい根性を見せ、オーディションを経験するが見事に落ちる。しかしその特異さは社長の目に留まり、キョーコの為に作られた新セクション、ラブミー部に所属することになる。そこは、人の為に動き、愛を学ぶ部署なのだ。そこで上手くいけば、プロデュースしてもらいデビューも可能。
キョーコは夢に(いや、復讐に)向かって邁進していくが、キョーコの秘密を知った今をトキメク大スターの敦賀蓮(つるがれん)のお陰で、やがて演技の面白さに目覚めていく。

花とゆめ。
現代のガラカメ(ガラスの仮面)。真面目にガラカメなのに、しっかりコメディなのが、すごい、面白い! 手元にあるのが21巻までだから、尻込みして予定としては近々に読むつもりがなかったのだけど、うっかり手に取ってしまい止まらず、徹夜で一気に読み上げた。3巻くらいからもうホントに面白くなっていく。

人気作品だけど、それがどうしてなのか想像していなかった。シリアスとコメディのメリハリが絶妙で、演技に入るとガラカメにどっぷり。話の運び方がスムースで読みやすい、引き込まれる。面白すぎる。

キョーコが早く夢から覚めて良かった、1話でそう思ってしまった。とはいえ、その後の振り切れ方がすごい。そこも見どころなんだけど、人間って愛情が強かった分こんなに憎しみにいけるもんなんだなと、リアルさを感じる程。
動機が強烈なだけ、その根性の覚悟が見える。ここも上手く計算されている。人ってどん底からじゃないと肚を据えられないことってあるもんね。

絵が結構怖い。なんとも驚くのが、主人公のキョーコの方が悪役顔なのだ。
そして“漫画によくいそうなイイ人”がほとんど出てこないのも笑う。みんな癖があって、イイ人は、社(やしろ)さんと百瀬さんくらい。
デフォルメの社さん可愛い過ぎ。個人的にちょっと損な役回りのツッコミ役が好きなのだ。
キョーコの性格もダークだし、イマドキってこうなんだなー。かえって潔い。意地悪に耐えていく、清い少女なんて今の時代、ガラじゃないよね。

そのキョーコも演技に目覚めて、自分なりの成長を目標にし出してから変わっていく。本来のメルヘンチックな部分と、負けず嫌いがバランス取れていく。

尚のキョーコへの本音「いつまでも俺のものだと思っている」は、なるほどなー。どこまでも俺様なら、その発想はありだろう。
敦賀には坊がキョーコだって絶対にバレてほしくない!同じだけ、コーンが敦賀だってバレないのが良いんだろうな。同じ微妙なバランスで。
ここらへんが、とくに上手い流れ。
「どうしてくれようかこの娘は」に大爆笑した。

恋愛絡みになったらもたつくのかとも思ったけれど、そんな心配はまったく無用でますます加速。自覚したらジレジレしないとこも人気の秘密だと思えた。
もちろん、関係はじれじれなんだけど、想いをちゃんと自覚してるって読者には逃げ道がある。敦賀のモノローグが可笑しい。

ツッコミ役がいなければ、作者自らツッコむというサービス精神も好み。

キョーコの出演しているドラマの、平均視聴率の高さに笑った。どんだけ。
今は昔とは違って、夜ドラマでは15%で及第点クリアで、18%でプロデューサーはホッとし、20%で頬が緩む。30%越えした日があれば、社長賞なので次の作品がやりやすくなるというもの。ところが、ここでは40%の話をしてるっていう(笑)。ありえん。昭和40年代ですかっ!

クオン編は泣けた。
やばい。冊数が多くて嬉しいと久々に思えた作品。20巻までくると、キョーコほんとに良かったねと感情移入も出来て、ここまで読んできて良かったなーと思えた作品は久々かも。

不満は少々。なぜあれだけの人気俳優なのに、しかも設定上はスキャンダルが無さすぎて皆不思議がっているというのに、敦賀に張り付くパパラッチが一人もいないんだろう? キョーコはそのやり玉にいつでもあげられそーなもんだ。
それから、軽井沢は湿度がめちゃ高いのでまず音が悪いし、プロ用のレコーディングスタジオがあったとしても、プロはもちろん海外の人は絶対に使わない。
まったくどーでもいい雑談ですが、軽井沢でいくつか。絵は違うけどお風呂シーンを見ていて、祥子さんとお風呂に入れて、その後風呂前で尚たちに会えるってことは、「星のや」の「トンボの湯」? ホテルの絵は「グリーンプラザ軽井沢」ですね。内装はまったく違うけど。

軽井沢編がイマイチに感じたのは、恋愛重視で、演技の部分がカットされたため。それまでが演技の闘いだったからかなー、そこは残念。
でも、この恋愛と演技の話のバランスが、両翼になっているから面白いのかも知れない。

本気でヤバいです。21巻があまりにも意味深で終わったので、つい連載分を読みに友だちのところ行っちゃいました。ただ今(2009年4月)で、24巻分スタート。
ああ。手を出してしまった、「花とゆめ」。いいのか、これで。
現在、友だちのところで連載まとめ読み作品が増えている。この作品は40巻までは行く気がした。面白すぎる。

漫画を読んできてわかるけど(これをUP時、1900冊越え)白泉社のマーケティングと蓄積された智恵、すごい。現代少女のニーズをすっかり把握している。
                         2009/4/15

《こんなふうにおススメ》
最近、友だちたちと、ガラスの仮面、読み直しが流行り出しているんですけど……。
これも一緒に読むと面白さ倍増。いやー、漫画って良いもんですね。

22巻/
ナツの役柄を掴めないキョーコは、蓮の家に押し掛けてモデルの訓練を受ける。そこでイメージを掴んだキョーコは、ナツにすっかりなりきる。
キョーコに対して陰湿なイジメをしていた千織。キョーコのナツが誕生した反動が、そのまま千織に出る。そして千織には暗い過去があった。

なんで、蓮とキョーコがスキャンダルにならないのか、そこのツッコミはもう入れても無駄なんだろう。
この巻はホントに面白い。でも、この巻の終わり方はかなり引っ張るのできつい。やっぱ、演技の話が勢いあって面白いし良いですね。
蓮のマネージャー、良い味でこのあたりから気になってきている。
                         2009/6/28、6/30UP

23巻/
階段から突き落とされたキョーコ。利き腕を痛めるが、演技にそれすら生かす。ナツとして、ユミカ役の天宮千織をとことん追い詰める。
この辺りまでがこの作品の最高潮だった気がする。連載を追っている今はかなりつまらない。この巻は最高に面白かった。
                         2009/10/24、10/25UP

24巻/
まるまる一冊バレンタインパニック。それぞれの思惑祭り。しかもまだ続くんですよ、奥さん。
連載時、なんでこんなに面白くない漫画になっちゃったんだろうと冷めてみていたが、まとめて読むとそんな程ではなかった。面白いとさえ思った。うーむ、深い。
                         2010/2/22、2/23UP

25巻/
まだバレンタインです。尚の独占欲全開。蓮の前でキョーコとキス。蓮、キレる。

連載はもう追っていない。だって連載で読むと面白くないんだもん。
キョーコのどこまでもずれっぷりが笑いどころ。蓮の洗脳に笑った。キョーコは蓮の掌の上。
一粒5千円のチョコって何物? これでバレンタイン編、やっと終了。
                         2010/6/20、UPも。

26〜29巻/
26巻。天宮千織、ラブミー部に。キョーコのミッション。カイン・ヒールの妹雪花として共に暮らすことに。
27巻。カインとセツの共同生活。不死身の蝶。
28巻。蓮は撮影であわや事故、茫然自失に。マウイオムライス。
29巻。蓮への気持ちを自覚するキョーコ。貴島が化けさせたキョーコに蓮は。ヒール兄妹、本格始動。殺人鬼ブラック・ジャック。撮影が始まる。主演の村雨がヒール兄妹に突っかかる。

こういうジレジレもある。だからこんな巻数進んでも楽しめるのかも。
いろいろ読んできてやっとわかったのだけど、この作家さん、独特の感性ですね。面白い。なんというか、整理できてなくてそのまま描いちゃったんだけど、そのプロセスに脳内ノリツッコミしすぎて、明後日の方向にまで展開して面白いので有り、みたいな。
それも計算なんだろうな−、すごい。作家さんがかなり冷静で、読者の半歩先で作品にツッコミ入れる。そのテンポが心地良いのだ。
でもこの作品、いったいどこに向かっているのだろう。
モー子さん、良い友だちだよなー。
                         2012/2/01、UPは30巻と。

30巻/
元族長、村雨。撮影始まる。クオンとしての過去の血。カイン・ヒールが暴走していくのか。

このふたり、キョーコと蓮、もう憑依と言っていいレベルと思う。
蓮のクオンの部分が癒されたら、物語として収束してくのかな?
                         2012/3/20、3/30UP

【コミックセット】


【コミックス】

ラベル:仲村佳樹
posted by zakuro at 00:08| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。