2012年03月24日

ちはやふる 16巻まで

【ちはやふる】 16巻まで  /末次 由紀

東王里小学校の六年生、綾瀬千早(ちはや)は、ミスコンに出ているひとつ年上のお姉ちゃんが自慢の、思ったことはなんでも口にしちゃう明るい少女。
福井からの転校生の綿谷新(わたやあらた)が、千早の幼馴染みでリーダー格の真島太一(ましまたいち)らにいじめられているのをみて、正義感から新の味方につく。一緒にイジメにあって、びしょぬれで新の家に辿り着き、千早はそこでかるたの魅力に取り憑かれる。
最初はふたりに反発していた太一もやがて折れ、三人はかるたをやりたくて、町のクラブの白波会の門を叩く。そこで千早たちは、新が名人の孫であり、今まで全国大会を制覇してきた猛者だと知る。三人は小学生の最後のかるた会に「チームちはやふる」で出場するが……。
小学校を卒業後は、病院の息子である太一は名門私立へ、新は祖父の介護で故郷に、別々の人生を行くことになる。チームの面白さを知った千早は、寂しくて仕方ない。
やがて高校生になり、また三人の人生が交差し始める。千早と太一は同じ高校になりかるた部を作る。高校大会に突入。

「BE LOVE」連載。
羽海野 チカの「3月のライオン」が将棋なら、こちらは競技かるた。

いやー、面白すぎる。最初から鳥肌が立った。作者が楽しんで描いているのがわかる。一見地味に感じる百人一首のセカイをここまでキラキラ描けるって……。
大コマでもないのに、見開きの絵の構成だけで訴えてくるものがあるのだ。すばらしい。
実は感動して、ずっと泣きっぱなしだった。ホントにチカラのある作家さんだと思う。
この作品は「マンガ大賞2009」で大賞を取った作品。この賞は、漫画好きが大賞を選出するというもの。こういうのは信頼出来ます。
今回は賞に釣られたのと、他にも理由があってずっとこの作家さんの作品は読んでみたかった。昔の作品からと思ったが、手頃な巻数だったので手にして……はまる。

原田先生の泣きっぷり、じーんときた。文化を継承していくって大変だもんね。
大江奏が入り、歌に意味がつき出してからも面白さに拍車がかかる。震えてくる。
全国大会の近江神宮を舞台に、ちゃんと神社の参拝の仕方も描いて、好感が持てた。
太一の良い男に育ったのには目を見張った。格好良すぎ。

表紙の色合い大好きだけど、これじゃどこをどーみても恋愛漫画にしか見えない、それが残念。
この作家さんに触れたかった、もうひとつの理由は、盗作問題を起こしたとして、長い休業を余儀なくされたこと。いくら本物の実力があっても、そこからの復活は苦しいものだったと思う。
日本は「やり直しがきかない国」なのだ。他人の失敗を許さない。そんなに誰もが、人生、順風満帆にいくわけがないのに。チャンスを掴んで敗者復活出来る懐を持つ、そういう国になれたら良い。
だからこそ、復帰後、この作品が評価されたと聞いて、ホントに嬉しかった。これからも応援しています。いや、ついていきます。
                         2009/4/16

《こんなふうにおススメ》
3月のライオン」は、零のトラウマ的なものでぐるぐるしちゃって、読んでて辛い時があるんだけど、こちらは勝負の面白さに、千早を巡る、太一と新の恋愛感情を含めた微妙なバランスもプラスされる。ここに男の友情も加わって絶妙。読んでいて、とても楽しいのだ。
めちゃくちゃおススメです。男性にも是非に。
                         2009/4/19UP

5巻/
千早の体調不良で二回戦を落とした瑞沢高校。太一はみなにハッバをかける。
個人戦に出場の北央高の須藤が千早に、千早の体調管理と「東京代表は弱いと思われる」と責める。
瑞沢高校のメンバーは、自覚も出て確実に強くなっている。

いよいよ、個人戦。史上最年少のクイーン、京都の若宮詩暢(しのぶ)が登場。二回戦で、千早とクイーンの対戦。太一は決勝戦に進出。
体育祭では運動部に交じって、唯一の文化部として、しかも見せ場のリレーで優勝。
太一と西田はA級を目指す。

久々ののんびり休日に、珈琲飲みながらの漫画三昧。至福。そんな時に、自分のご褒美にやっと読む。でないと、もったいなくて。「夏目」も出て、ご褒美キープも他にあるので、やっといただきました。今回も美味しゅうございました。

須藤ってほんとにS。恋愛にも絡んで、太一にぶっ飛ばされてほしい。
私には机くんの性格にそっくりの友人がいて、小学校からの友だちの男子。いっつも一言多くて、仲間に「オマエなんか、子どもの時から知ってなきゃ、友だちじゃねーよ」と言われ続けてる、今でも仲良し。
千早とクイーンの試合は、もう泣きそうになった。「ちはや」の札をクイーンの陣地に置く千早の、勝負魂に震えた。
千早がはじめて、新の背中を追うのではなく、クイーンをライバルに見据える。それに太一も気づく。
先生も変わったなー。
どのキャラにも感情移入出来る。好きになれる。それが嬉しい。次も期待。
                         2009/8/02、8/04UP

6巻/
「速さをやめろ。執着するな」と原田先生に言われる千早。それが持ち味と自負があっただけに落ち込む。その混乱のまま迎えたA級初試合。相手にも「速さだけの子で良かった」とまで言われてしまう。初戦敗退ながら学ぶことの多かった試合。
なんとB級は太一と西田、D級は机くんとかなちゃんで決勝戦。
新も始動。名人戦予選西日本代表を目指す。
千早は試験前で試合出場禁止を顧問に言い渡される。
太一は吉野会大会へ雪辱を晴らしに向かう。会場で新に出会い……。

私が間違ってました、ごめんなさい。この作品はスポーツ漫画です。そしてちょこっとラブ。たぶん。少女漫画じゃないです。本屋にも「少女漫画と思うな」とあった。どんなだよ。そしてどんどん面白くなっていく。
元々好きなものは最後まで取っておくタイプとわかっていたけど、ノック始めてますますそれが加速。今日はのんびりできた良い日だったので準備万端に読む。この作品はそんな気持ちを裏切らないのだ。
大好きな太一の表紙を眺めながらにらにら。Mac壁紙も太一になっている今。新も好きなんだけどねっ!

先日、とある雑誌の取材を受けて、インタビュアの男性作家さんが好きな漫画作品として上げてきたのがこれだった。10分くらい本題そっちのけで語り合ってしまった。こういう作品がヒットするのは嬉しいと共に盛り上がる。

かなちゃんの和歌、古典への取り組みの深さは感激する。沁み入る。着物出してきてすぐにも着たくなった。
机くんのデータベース試合も唸った。それぞれに持ち味。良い部員が揃ってるよな、瑞沢高校かるた部。
千早ねーちゃん、すげー!写真集だ!それを見てうっかり萌える新に爆笑した。
あー、読んでて幸せってありがたい。感謝です。夢中になって読める。分析する気持ちさえなくなっていく。周辺の話も面白いなんて上手すぎる。
                         2009/10/30、11/01UP

7巻/
駒野先生を振り切って太一の応援に行く千早。新と太一の再会、そしてそこに千早。太一は揺れ、千早は新に魅入る。そして新は……。
代表で応援に来た奏に叱られ、学校では駒野にも釘を刺される。やりたいことのためには、やりたくないこともやらなくちゃいけない。
原田先生にA級昇格を持ちかけられる太一は、正面勝負を望みそれを断る。
チームの助け合いの中、東西の日本予選始まる。そして名人、周防久志登場。

表紙はピンクでかなちゃん。嬉しいけど、しかも「このマンガがすごい!2010」オンナ編のトップに選ばれたのに、いいの? と、小声で言ってみる。
この面白さを知らないと表紙買いは厳しい気が……。てか、もともと表紙買いはハードル高い作品なんだけどね。

さて内容。なんでこんなに泣けるんだろう。
太一、こんなに動揺するんだ〜。語っていないのにそれぞれの一コマの表情だけで、新と太一の友情と、千早に対する想いのライバル心が手に取れてドキドキする。
かるたOnlyバカなのは千早だけでそこが可愛い。でも千早にとってかるたをすることが恋の表現、そんなフリがちょっとあってドキドキ。とすれば新はしっかり初恋だったんだ、千早が自覚ないだけで。それを太一は気づいている。だからあれだけ動揺するんだろう。
たいていのことは自信があるのに新にだけは勝てないと思うコンプレックス。千早のことでもインセンティブはないと思っていたのに、新の一言で意識も変わる。新にも太一を羨ましく思う気持ちがある。
やっと恋愛っぽくなってきました。個人的には太一が可愛くて仕方ない、頑張れ。

かなちゃんも駒野先生も肉まんくんも、良い味、素晴らしい仲間。本気で叱ってくれる相手は信頼できる。
千早も成長している試合ぶりに感動。
個人的に原田先生から受け取ったこと。最近、若手に任そうとしている自分がいて、でも託すじゃダメなんだな、足掻いて自分が頑張って背中を見せないと。反省した。
次巻は3月。ああ、長い。
                         2009/12/13、12/14UP

8巻/
東日本予選、千早と前クイーン山本由美との対戦。新は四回戦敗退。
千早は他校男子に告白される。
いよいよ名人・クイーン戦。そこには変わり果てた詩暢がいた。

表紙の印象変わった。注目度からかな?
かるただけに予測がつかないんだけど、クイーンの変わりようにはびっくり。あのアイスは伏線だったのか。実力に隙のないクイーンはこんなかたちのハンデでも、千早とは差がありすぎることを明確に表現、唸った。
陰陽師」でたっぷり描かれた天徳内裏歌合の歌が引用され、知識があるのとないのだと面白さって違うものなんだなー。もっと学びたい。
瑞沢かるたメンバー、ほんと好き。もし、このメンバーの誰になりたいかと問われたら、かなちゃんだよね。大人だよなー。
机くんの家族の話、良かった。考えちゃった、「楽しい時に“ここにいたらいいのに”と思う人」を。
ちょっとづつだけど、恋心も動き出す。
                         2010/3/12、3/13UP

9巻/
名人、周防を目の当たりに見る千早、そして太一に新。瑞沢メンバーも圧倒的な名人の強さに落ち込む。駒野の気づき、そして奏の夢。努力の先にあるものを目指す。
4月、新入部員が入ってくる。恋愛バカ、パワフル花野菫登場。男子は筑波が入部。

なんといっても、作者のノリツッコミのタイミングが気持ちいいんだよなー。
そして仲間だ〜。仲間は良いよなー。
女帝かっこよすぎ。高校の時にはこういう教師がかなりいて、ずいぶんと助けられたなぁ。先生、感謝です。
策士、かなちゃん!
千早の「好き」は超一級だな。この「欲深さ」は、「太一も新も好き」という話の伏線?
                         2010/6/11、6/13UP

10巻/
とうとう10巻。二回目の夏が始まる。地区予選。一年も本気になる。決勝トーナメント進出して、対するダークホース、朋鳴高校。率いる顧問は坪口さん。そして決勝。期せずして本気に?

みちるちゃん、優しい!
太一の「運がない」ってフラグか?くー、太一頑張れ。恋もGetしろ。
私も「だって」と「でも」は禁止しよう。
                         2010/9/12、9/13UP

11巻/
東京都予選決勝は北央学園と。そして全国大会へ。

「本当に高いプライドは人を地道にさせる」
ものすごく納得する。口だけ言うやつにはなりたくない。

読手も深い。

この作品、ほんとに好きだ。愛してる。まだまだやれるかもと勇気を貰えるからだ。
毎巻泣いている。

かなちゃんのアーガイルタイツ可愛かった。
ちはやぶるの解説のところ、大爆笑した。かなちゃん、可愛すぎ。
校歌の作者に感動。
瑞沢の教師たちはみな人格者だ。この作品、大人がかっこいいんだよね、それが嬉しい。
                         2011/1/03、1/25UP

12巻/
近江。瑞沢が対戦するのは千葉の外人部隊。新はまさかの団体戦に? 二回戦は東大合格率トップ校。

今回の近江は面白すぎる。
ツボは宮内先生と太一のニヤリ。女戦士の千早。

この作品読むと元気が出る。笑えて楽しく背筋が伸びる。
どんなに厳しい現状でも耐えられる気がする。感謝。
                         2011/4/02、4/12UP

13〜15巻/
13巻。近江での団体戦。いよいよ決勝トーナメント。瑞沢は、翔耀。机くんの力。明石第一女子と準決勝。千早の相手はクイーン戦に挑戦した逢坂恵夢。
14巻。新は謹慎。決勝戦は富士崎と。太一が打って出る。若宮詩暢は新に頼まれて。
15巻。まさかの千早の怪我。優勝は……。

ただ今、アニメ中。アニメの出来も秀逸。
この作品はホントに新刊が待ち遠しい。太一、報われてくれ。
                         2011/12/15、2012/1/24UP

16巻/
団体戦優勝。新は太一に「個人戦に優勝して、大学への推薦もらって東京に来る」と宣言。千早の怪我は思ったより深刻で。個人戦は左手勝負。ベスト8、相手は若宮詩暢。個人戦、決勝カードは。

千早と同じ気持ちだった。「新がいるー」。16巻目にして、新、千早の試合見る。感無量。新にとってのチームの意味、切なく理解した。
見どころは太一の覚醒。
                         2012/3/21、3/24UP

【コミックセット】


【コミックス】

ラベル:末次由紀
posted by zakuro at 00:00| Comment(2) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
気になっていて、ついに手を出してしまいました!
マンガ大賞を受賞しただけあってさすが、面白いです。
まだ第1巻しか買ってないのに、はまりました。かるたがこんなに気持ちいいなんて…!

私は末次由紀のトレース(構図の盗用)騒動をぜんぜん知らなかったのですが、事前に知っていたとしてもこの作品は面白いです。
第1巻ではまだ三人とも小学生ですが、この後高校生になるんですよね。「かるた」だけでこんなにもワクワクできるのに、この後高校生になり、恋愛したり三角関係になったりするんでしょうか。楽しみです。
Posted by Wrlz at 2009年05月29日 15:40
こんにちはー。
面白いですよね、読んでくださって嬉しいです。
来月の新刊、ほんとに待ち遠しいですもん。

恋愛に関しては、じりじりとなっていて、まだまだこれからってところだと思います。
太一と新の、お互いの遠慮と牽制もういういですよー。
楽しみ。
千早の、恋に関しては鈍感な部分もね、お約束です。


盗用問題については、この数年の、ファンが作家さんを吊るし上げるようなヒステリックな状況に対して、個人的に憤りを感じています。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0804/16/news075.html
参考までに、こんな記事を貼ってみますが、日本のコンテンツ水準が上がったのって、次世代が真似ッコから始めていく、先人たちの素晴らしさがキホンベースだったと思うのですね。
それが進化していき、ちょっと行き過ぎたりするわけですが、いろんなことがあまりにも神経質になってしまうのもどうか、と。

もちろん、プロ側に、しっかり軸があればこのようなことにはならないのかもしれませんが、ホントにその作品を好きなファンでなければ気づかないようなところとか、またはそれはコジツケじゃないのか? と、疑問に思うところもあったり。
掌返すような読者もいかがなものかと、感じています。
作家はそれに反論出来ない立場だし。

それに、末次さんの過去の作品、今や絶版で読めなくなってしまっているんです。
もったいないですよね。

引退を考えずに、戻ってきてくださったこと、こういった作品を世に送り出してくださることに感謝です。
Posted by zakuro at 2009年05月30日 00:39
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