2011年01月01日

ストロボ・エッジ (完) 全10巻

【ストロボ・エッジ】 (完) 全10巻  /咲坂 伊緒

高校一年の木下仁菜子(になこ)は、中学から大樹(だいき)と一緒。周囲からはつき合い出すのも時間の問題と思われている。
ある日、電車の中で、学校のアイドル的な存在の一ノ瀬蓮に、うっかり携帯のストラップを踏まれてしまう。壊れたそれを蓮は気にして、ストラップを新しく仁菜子にプレゼントする。
蓮のことは、多くの女子が目の保養にしていたり、噂をすることで精神的共有をしていたのだった。
それっきりのはずが、仁菜子は蓮と関わることが増えていって、自分の気持ちが恋だと知る。
それに気づいた大樹は焦る。蓮の中学からの同級生、安堂拓海も絡み出して。

二巻の番外編「another light」は、麻由香と蓮の出逢い。
五巻の番外編は、「未完の地図」蓮と安堂の中学二年の出会い。

『ココロのベスト30』に、快く“秘蔵”を教えてくださった、Wrlzさんのおススメの作品で、つい手にして一気読み。ありがとうございます。

別冊マーガレット。
青春だよな。ういうい。恋って切ないものだよね。という話。

とにかくよく出来ている。飽きさせないし、ありそうな話なのに、「パターンだ」とか、「そうなると思った」と思わせない。
出尽くした感のある少女漫画なのに、それだけでもすごい。

絵は好みじゃないので、なんともいえない。男子はカッコいいと思う。
だけど、とても読みやすい。考えられている。
涙の描き方はすごく好き。

まさか大樹と蓮に、最初から接点があったとは。上手い。
このあたりから一気に惹き込まれた。

それまでは人の言うことを鵜呑みにしていた仁菜子が、少しづつ経験を重ねて自らの意思で自分の想いを大事にしていく。
女の子の微細なキモチを、ちょっとした出来事、仕草で汲み上げている。

台詞が良いんだな。
仁菜子が、蓮に「誰かが自分のためにしてくれたことは、どんな物でも、どんな事でも嬉しいよ」 そうだよね。
「好きが『積もった』」 積もってく、積もってくよねー。
「蓮くんがふたりいればいいのに」 片恋の女の子は、特に相手に彼女がいる子はそー思うもの。
「好きってさ、こんなに単純な感情なのに、どうして恋になるととたんに難しくなるんだろうね」 まったくだ。相手がいるからね。
さゆりの「(恋愛は)ふたりで手を繋いで一緒に進まなくっちゃ、どっちかだけに負担がかかり過ぎちゃ、うまく進めないもん」 今更ながら、自己反省もした台詞。

もっと大樹が絡んでくるんだと思った。そこを安堂にさらりと切り替えてきた。
でも、高校生の頃の恋ってそんなものだったなと憶い返してみた。
そのあたり、仁菜子って偉い。ってか、しつこい?

仁菜子に惚れた安堂に、蓮が渡した飲み物が「青汁ザリガニ味」に笑った。

本気の安堂の目はわりと好き。性格はうざい……と思ってたんだけど、5巻から「可愛いじゃないか」と思ってしまった自分自重。
作者に愛されてるなー、安堂。

麻由香のことはうまく作者が逃がした感がある。

この作品で、しかもこの齢で、今更ながら学んだこと。
恋愛していても、努力は必要だということ。当たり前のことだけど、めちゃ身に沁みた。

あと、後悔しちゃうことも。
連載物の少女漫画には、もう手を出さない方が良いんじゃないか?>自分。
続きが気になって仕方ない。くー><
                         2009/5/18、5/19UP

《こんなふうにおススメ》
ザ・少女漫画なんですが、しかも描かれていることもよくあるケースなのですが、この新しい感じは、なんでしょうかね?
おススメ。

6巻/
蓮が彼女と別れたのが学校で一気に広まる。仁菜子は傷心なはず、と、バレンタインデーにもチョコをあげなかった。
猫は“社長”に昇格。
二年生になる。仁菜子は蓮と同じクラスになれて…。安堂の元カノも入学してきて。

短篇。「カラーレス・ドリーマー」
小脇玲奈19歳、フリーター。プロ志望のギタリストで同棲中の悠の負担を減らしたいが、妄想癖と頭の悪さですぐにバイトをクビになってしまう。支えるどころか負担を増やしてしまうのだ。

部長と呼ばれても相手にしない社長可愛い。
安堂もさゆりもつかさも同じクラスで、お約束。大樹だけ別クラス。

繋ぎの巻でしたね。
だからか、ファンからは評判の悪い巻。
まあ、確かに面白みに欠けるけど、次巻に期待ってことで。
                         2009/7/13、7/14UP

7〜8巻/
7巻。新しいクラスで鎌倉遠足。仁菜子は蓮と同じ班に。ビミョウな“友だち”という距離。
さゆりと裕。そして大樹への誤解。上原さゆりと寺田裕太郎の番外編も。
8巻。恋愛対象外の位地で満足できなくなった仁菜子。蓮の彼女になりたいと思う。
蓮は安堂に宣戦布告。安堂の元カノも動き出す。その言葉で仁菜子は蓮を諦めることに決める。

流れていく構図が上手いんだなー。今更気づく。シーン演出もなかなか。この二点が作品を光らせてる。握った手のとこハートで囲むとか、うーむ。
大人になったからといっていろいろ上手くできる訳じゃない。いろんな人の想いとか余計に考えちゃって雁字搦めになるのは同じ。要は自分がどうしたいかだけなんだよね。
がっちゃん、好きです。裕の気持ちは切ない。
1/4の作家さんの願いあれこれに共感。
                         2010/3/15、3/17UP

9巻/
体育祭。安堂の元カノ真央の本心。蓮の決意と安堂の焦り。まさかのハプニング。

団長、頑張れ。
そして、自分の気持ち。自分が大切にしないで誰が大切にするんだってこと、ほんとに同感。
がっちゃん、笑った。安堂、実は良い男なんだよなー。応援。←どこまで感情移入。
                         2010/8/26、8/31UP

10巻/
安堂が登校。蓮と仁菜子の現状を知り……。仁菜子は気づく。三好学(がっちゃん)の番外編も。

王道な少女漫画だったなー。楽しかった。
作者のコラムが入るのも昔ながらのスタイルで癒された。うん、読者とのコミュニケーションってこういうところにあったよね。

「好きな人が、自分を好きでいてくれる世界」……幸せだよね。
少女漫画を最後まで楽しませてくれた。作者さんに感謝。
                         2010/12/27、2011/1/01UP


タグ:咲坂伊緒
posted by zakuro at 21:47| Comment(2) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おお。私の挙げたココロのベスト30をご覧になって読んで下さったのですね! お役に立てて光栄です。

そう、ありがちなお話なんですが、飽きさせず、「ああ、高校生っていいね! 青春っていいね!」と思わせてくれるんです。学生の頃はこんな些細なことで喜んだりときめいたり落ち込んだりと…忙しかったなあと昔抱いていた気持ちを思い出させてくれます。
仁菜子の成長、安堂の張り切り、王道なんですが、心理描写が上手い。「人って一瞬の間に結構色々な事考えてますよね?」という連載開始時の作者の言葉が大切にされていて作品に反映されています。

「みんなが読んでるから俺も読んでみよう」と手を出してまんまとはまってしまった作品です。
『君に届け』が休載中の今、「別冊 マーガレット」で『青空エール』『夢みる太陽』とともに看板作品です。
Posted by Wrlz at 2009年05月19日 06:27
Wrlzさん、ありがとうございます!

こちらの作品、おススメくださって、兼ねてより評判も聞いていて、早速読みたくなってしまいました。

面白くて一気読み。でも、続きが気になって仕方なく、Wrlzさんのネタバレで解消したところです(苦笑)。

他と一線を画すのが、何なのか、これからも追ってみたいと思える作品ですね!
楽しみです。

Posted by zakuro at 2009年05月20日 00:26
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