2009年09月03日

ブッダ(完) 全14巻

【ブッダ】  全14巻  /手塚 治虫

ブッダの生涯を中心に周辺の人物も交えて手塚治虫流に描く。
3500年前、ヒマラヤ山脈の麓から始まったインド。身分制度が厳しく、バラモン(僧)を頂点にクシャトリヤ(武士)やバイシャ(市民、商人)、奴隷に至るまで生まれた時から立場が決められていた。

アシタ聖者の弟子ナラダッタは、師の示す方角にこの世の全ての王になる人が現れる、彼の人を迎えにいく任を授かる。
スードラ(奴隷)のチャプラは、バリア(否人)の不思議な少年タッタと知り合い、兄弟の契りを交わす。
チャプラは身分と貧しさ、そして世の不条理を儚み、出世を決心して旅立つ。コーサラ国のブダイ将軍の命を助け、養子となる。
ナラダッタは、タッタとチャプラの母と旅を続け、タッタの無心の放下から、アシタの師のゴシャラ聖者が開いた悟りへと行き着く。

カピラバストウ城を治めるシャカ一族の王の息子としてシッタルダは祝福とともに生まれたが、生まれつき身体は弱く、人生に常に疑問を持ち悩む。
やがて、出家へと決心を固めていくが。時は経ち、シッタルダの運命と、彼らが関わっていく。

1972年から83年まで連載。希望の友、少年ワールド、コミックトム。

絵の躍動感は見事。
構成も大きく、すぐに物語に引きずり込まれる。
ひとりひとりのキャラの立ち位置、存在がシンプルながらも力強く魅力的。
フィクションも多いが、決して釈迦の伝記の魅力を打ち消さない。
動物たちも愛おしい。
さすが巨匠だ。

「シッタルダ」が「目的を遂げる」という意味で「ブッダ」が「目覚めた人」だとは知らなかった。

ヤタラとタッタの戦いは悲しくて仕方なかった。

この作品について感想を言う、その言葉を知らない。名作。
7巻は震えた。
何度も読み返したい。

それにしても壮絶な生き方がいくつもある。人生の苦しさを肌身で感じた大人に勧めたい。
偉人や聖人の話には迫害がつきもの。同時期に生きていれば疑う気持ちは常に出てくるものかもしれない。切ない。
                         2009/8/19

《こんなふうにおススメ》
聖☆おにいさん」を読んでから、めちゃくちゃ気になっていた。
あのブッダがこの作品のファンだったのは、手塚流のフィクションだからなのかも。

【コミックセット文庫版】


【コミック文庫版】
大人にお勧めしたいので文庫を。


タグ:手塚治虫
posted by zakuro at 06:59| Comment(0) | 漫画-少年青年系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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