→ 2分でわかるONE PIECE
この世のすべてを手に入れた海賊王のゴールド・ロジャー。その彼の死に際の言葉に魅せられて、世界は大海賊時代を迎える。ロジャーの遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を求めて。
東の海、ドーン島の小さな港村フーシャ村で生まれ育ったモンキー・D・ルフィ。赤髪のシャンクスに憧れて、海賊になることを決意。
悪魔の実ゴムゴムの実をうっかり食べてしまって、身体がゴムのように伸びるゴム人間となり、一生泳げなくなるが、楽天的なルフィは船から落ちない海賊になろうと決める。
尊敬するシャンクスから預かった麦わら帽子から、麦わらのルフィと呼ばれる海賊になっていく。
ルフィと一癖も二癖もある仲間たちの冒険ファンタジー&コメディ。
剣士のロロノア・ゾロ、航海士のナミ、狙撃手で器用なウソップ、料理人のサンジ、船医のトニートニー・チョッパー、元は敵だった考古学者のニコ・ロビン、サイボーグの船大工フランキー、ガイコツになってしまった音楽家のブルックら、少人数でも最強の仲間との大冒険。
1997年から週刊少年ジャンプにて連載中。
コミックス歴代売上1位の人気作品。アニメも1999年から放映。
ノックを始めた時、読み出した作品。20巻くらいまで読んで、感想書かずに放置。
改めては、それなりに読み方がわかってからにしようと決意、やっと2500冊で1/4達成なので、手をつけ直す。
読み出した約2年前も大感激だったが、多少は読み慣れてきた今はもっと感じ入る。夢がある、とはこういう作品を言うんだろうな。
マルチなジャンルで活躍しているジャーナリストの友人は、アニメやゲームなどでも一家言持っている。
先日、某誌で「ハガレン」の大特集をやっていて、荒川弘さんのインタビューが秀逸で泣きそうになって、インタビュア&ライターの名を見たら、やっぱりその友人だった。
私が1万冊読むのを決意しかけた時、その友だちにオススメの1作品を聞いた。それが、これ。「ダントツじゃない?」とのこと。
絵の素晴らしさは異常。画力のすごさは語るまでもない。デザイン力も突出してる。ユーモラスで温かく、躍動感に溢れている。
色のバランスも品があって素晴らしい。
絵は二次元的で、黒ベタには光があたる表現もない。それがファンタジックな世界にすっと引き込んでくれる。
トーンもまったくに近いほど無いのは、たぶん幼い頃からずっと絵を描き続けている人なんだと思う。しかも絵がまだまだ上手くなっていくとは、いったいどういうことかと思う。
パースペクティブもフリーハンドのところがあって笑えた。立体空間構成能力が、突出しているのだと思う。この作家さんは建築学部だったそうだが、たまにそういう空間感覚が異常に優れた人がいる(私は建築士免許まで取ったけど、その能力がまったくなくて諦めたクチ)。
このワクワクは、昔出会った時の妹尾河童さんの本の絵の感覚に似ている。
キャラクターも個性的でしっかりと練られ安定している。多種多様で、どのキャラも作者に愛され使い捨てられない。
好きなのは、シルバーズ・レイリーとシャッキー。大人が格好いいってイイ。
ロジャーのように、死してなお、人を活かす人生は究極、理想。
そんな絵とキャラの魅力も言うまでもなくすごいけど、やはりコンテが素晴らしい。その構図の巧さでうっかり泣いてしまった箇所がある。名カットが多い。
特に、シャンクスから帽子を預かるシーン、ビビとの別れのシーン、エニエス・ロビーでロビンの気持ちを変えさせた一味のシーンなど(55巻まで)。
スケールアウト(IT的意味合いの方でない)、デフォルメも楽しい、わくわくしてくる。
毎回の扉絵のアットホーム感も和む。
食べているシーンは特に好き、自然に笑顔になってくる。
出てくる料理もフレンチ中心にこだわりが多く、食べるの大好きとしては見逃せない。
なんでこんなにこだわりが多いの?
46巻のサニー号詳細図は心躍った。
読者に対してのサービス精神は頭が下がる。たった一コマで知恵を語っていたり、何度も読み返さないと気づかない遊び心があちこちに溢れていて、遊び心の方は今回は発見できそうにない。そこには細かい設定がたくさん隠されていて、わくわくするのだ。
全部を説明しないことって、こんなに面白いんだなー。ノックが終わったら、この世界にまたじっくりと浸り直してみたい。
サービスといえば、読者の質問コーナーのSBS。読者と遊んでいるのが楽しいし、作品のファンが多いのを垣間見られる。読者のマニア度にも輪をかけて驚く。それを超える作者の設定の細やかさに呆れる。愛されているのがわかる。
ルフィの魅力のひとつ、“天然”がうざくないのは、それが育ちきらない子どもの部分からきているのではない、純粋な心根からの性格だから。そして仲間たちを理解し、その良いところを無理なく伸ばしながら、適材適所に生かしている度量は見事。まさに船長。
それぞれの仲間にもしっかり背景が描かれていて、船に乗る理由がある。脇役の登場人物も疎かにされていない。
大手ゼネコンの部長が会議の席で「『ONE PIECE』は、ビジネスマンにも必須ですよね」と話してくれて一緒に笑ったことがある。ホント、そうですね。
でも、こいつら不死身過ぎ。唯一の不満はそこだけど、それが浮かんでくる時点で、「いやいや、少年漫画のファンタジーだし」と、自己完結させようと読者に思わせるほど、他の要素がすごいのだ。
わらしべ長者的に船が大きくなっていくのも嬉しい。でも、メリー号との別れは爆泣きした。
大笑いして、ドキドキハラハラしながら、大泣きしてわくわくする、まさにエンタテイメント。
サンジとチョッパーが仲間入りするシーンは泣けた。
アラバスタのスパイダースカフェは、まんま「バクダッド・カフェ」で笑った。
ビビが反乱軍を止めるシーンに「ナウシカ」が被った。
アラバスタ王国編は読み応えがあった。この辺りから、物語の構成が大きくなっていく。
空島篇はまるでインディ・ジョーンズ。
キングブルはまるで「エルマーとりゅう」。
ゴーストの、影を取られる話は、子どもの頃に読んだエンデ作品とシンクロしてしまった。
女ヶ島の蛇の三姉妹は、宗像三女神ですね。
55巻のエンポリオ・イワンコフの「奇跡をなめるな」に心が震えた。
51巻まで読んで、「ずっと読んできて良かった」と実感。
連載を10年でテーマが視えてくるって、いったい……。
こうなると、まだクライマックスも見させてくれない前振りだったと感じる。どれだけ大きな話なんだろう?
100巻で終わるのかな? ついていきたい。
2009/9/21
《こんなふうにおススメ》
やっとUPできた……。もちろん、連載まで追いつきました。ここからはリアルに伴走したいです。1万冊読んでも、きっとベスト3に入ると感じます。こんな作品を世に出してくださってありがとうございます。
2009/9/26UP
56巻/
エースの公開処刑までカウントダウン始まる。インベルダウンでの死闘からルフィたちはエースを追う。マリンフォード海軍本部でいよいよ決戦。
イワンコフのインパクトは表紙からして強烈。友だちは美しすぎると言っていた(もちろんカラー的意味で)。ボンちゃんの男気。そしてエースの出自とは。
2009/12/04 12/09UP
57巻/
海軍本部と王下七武海VS海賊白ひげ軍団。エースとルフィが兄弟になった訳。白ひげを親父とするまで。白ひげをモノともしないルフィ。そして白ひげは。
役者総登場。圧巻。一番のクライマックスだろう。これだけの人物が揃うと麦わらの一味をバラバラにした意味を感じる。彼らだとまだ役不足に見え、この場にいたら皆死ぬよね。暴れる皆々が、この紙面が小さいと言っているようだ。
累計1億8560万部突破。この巻は初版300万部で過去の初版すべての記録を塗り替える。
2010/3/05 3/07UP
58巻/
白ひげ刺される。傘下の海賊の迷い。三大将に挑むルフィ、大決戦。
祖父のガープも立ちはだかる。ルフィはエースに辿り着けるのか。エースは……。
クライマックス過ぎて、胸が痛い。
エースは火炎の不動明王に見える。
2010/6/04、6/05UP
59巻/
エースはルフィを庇う。海軍本部崩壊。黒ひげ登場。騒ぎに便乗しインペルダウンの死刑囚、集団脱獄。“D”の意志。そして白ひげも。黒ひげは白ひげの能力を自分のものにする。すべての戦いを終わらせたのは、コビーとシャンクス。頂上戦争終結。
ルフィとエースの幼い頃の想い出。
ひたすら泣いた。扉絵の明るさに救われる。
2010/8/04、8/05UP
60〜65巻/
60巻。ルフィ、エースとサボの幼少時代。ゴミ山燃やされる。コトを知ったダダンの嘆き。ルフィの苦悩。レイリーの提案。麦わらの一味のそれぞれの消息。ルフィのメッセージ。
61巻。麦わらの一味、メッセージを受け取り準備に入る。それぞれの強い意志で修業に入る。ルフィはレイリーと。覇気。そして新章へ。
最後の海”新世界”編。2年後。偽者の麦わらの一味。サニー号で再出発。魚人島へ向かう。
62巻。クラーケン。魚人島。人魚姫。
63巻。しらほし姫の散歩につきあうルフィ。新魚人海賊団。海の森。魚人島の歴史。タイヨウの海賊団。解放と自由。
64巻。新魚人海賊団vs麦わらの一味。
65巻。ノアの落下。魚人島の未来。
久しぶりのONE PIECE。やっぱり、さすがと言わざるを得ない。
サボは生きていると思う。
失ったものばかり数えるなと諭すジンベエ。残っているものを確認する。
バイタルレシピ、弟子になりたい。
デュバルに感動。良いヤツ多い。
しらほしの兄たちの愛に泣けた。
麦わらの一味が揃うのが嬉しくて仕方ない。
64巻のルフィの登場は満を持して。そして2年の歳月を経た麦わらたちの実力。
魚人島編は差別の連鎖がテーマになっている。これは私たちの世界の問題でもある。
15周年だそうです。
2012/3/03、3/08UP
【コミックセット】
【コミックス】
ラベル:尾田栄一郎
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