2010年08月24日

リョウ (完) 全13巻

【リョウ】 (完) 全13巻  /上田 倫子

鎌倉にある花山高校の修学旅行中、遠山りょうは弁慶・牛若丸の由来で知られる五条大橋で托鉢姿の僧侶に襲われる。同級生の平賀葵が間に入って怪我をし、りょうは無事だったが、祖父が切り盛りする剣道場に現れたのがその男。武蔵坊弁慶と名乗り、そのままりょうの家来にと押しかける。
祖父の客人として迎えたが、母の顔色が悪いのにりょうは気づく。そして家族が隠していた秘密。りょうは弁慶と同じく平安時代からきた牛若丸こと源義経だったのだ。お家と平氏からりょうの命を守るため、母の常盤御前が男として育てていたのだ。
りょうとして記憶をすり替えた遠山の家族はりょうを手元に置きたい一心で、弁慶を追いやるために濡れ衣を着せ逮捕させる。りょうは弁慶を脱走させ、時空を超えた青木ヶ原樹海に向かい、時空の割れ目に飛び込む。
りょうの幼馴染みの葵、弁慶の元恋人の芸者の虎子も一緒に。宿敵でりょうに惚れる平家の美男御曹司維盛も交えて、平安時代を舞台に繰り広げられるラブロマンス。

マーガレット。
義経弁慶の恋物語であり、りょうが逞しく覚悟を持っていく成長の話でもある。

13巻の連載で絵はどんどん変わっていく。
読みやすいし、わかりやすいし、作家さんの独特な創作も楽しく秀逸。歴史好きでも満足なのでは?
もちろん歴史を知らなくても充分に面白い。

古い時代の良き少女漫画に見られるストーリー構成の力強さを持ちながら、最近の大胆な演出と方法論を併せ持った実力の作家さんに感じた。他の作品も読みたい。
奈良出身とのこと。作者の落語好きが転じてこの作品の発想になったのが面白い。

一気に読んで惹き込まれた。途中感想を書きながら作品を読むのが常だけど、それすらできないほど面白かった。
最初はSF。途中からはすっかり時代物で安心していたら……。終結の仕方に唸った。巧すぎる。

連載読みじゃなくて良かった。少女の頃に読まなくて良かった。感情移入し過ぎて立ち直れなかったかもしれない。
似た設定の「ゴールデン・デイズ」も大好きだけど、少女の時ならこっちにはまっただろうなー。
何度も爆泣した。

もっと知られていい作品なのでは。
「マーガレット」に連載モノって尾を引かなすぎる、後日に語られなさすぎるのだ。
たぶん「花とゆめ」の読者層の方がマニアックでこだわり派で、白泉社もそれを狙っているんだろうな。

義経と弁慶の身分違いの恋にもわくわくするし、ライバルの維盛の執着や、兄の頼朝の狂気など、展開の流れもすんなり入れるし、ラストまでだれることなく進みひたすら感心。
読んでおいた方が良い。かなりのオススメ。
                         2010/8/20

《こんなふうにおススメ》
歴史を知っていても知らなくても、充分に楽しめるエンタテイメント。秀逸。

【コミックセット】


【コミックス 文庫版】

ラベル:上田倫子
posted by zakuro at 17:28| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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