工場経営の父と優しい母に大切に育てられた藤崎彩は、20歳の真面目で内気な大学生。
幸せな日々の中、父の工場が倒産し、その借金を肩代わりすることを決意。倒れた父が意識を取り戻すのを期待し、また家族がひとつになることを夢見て、親友の純(静香)の誘いで六本木のキャパ嬢になる。
大手芸能プロダクションの妾の子、西崎達也は父から借金してキャバクラ「ピアニッシモ」を成功させる。そして更なる投資を得て、伝説のキャバクラ「レジェンド」を立ち上げ、1年かけてQ-1、キャパ嬢トップの嬢王を決めるレースを開幕させる。
嬢王の賞金は1億円。彩も参戦。歌舞伎町、銀座、北新地、それぞれのトップたちと競うこととなる。
ビジネスジャンプ。ドラマにもなる。
女性が成功していくプロセスの作品を読みたくなって手を出す。
でも、ところどころに男目線の妄想ファンタジー。
営業しなくてもNo.1になっていくいまだ処女で純粋な彩は、まさに男のマドンナ理想型。納得。
「純粋で汚れていなくて清楚、ちょっと不幸な環境だから手を差し伸べないとならなくて、自分を大事にしてくれながらも多くからモテる女性」
んなの、いるかーっ!とツッコミ満載。まさに漫画的。
他の女性たちの絡みはかなりえぐいのに。
この聖母マリアが男の理想なんだろうな。こういう話でもその夢は壊しちゃいけないんだな。鉄則なんだ〜。そんな漫画的な構成と話の作り方に別な意味で感心した。
毎回のセクシーサービスシーンもこの手の作品にはお約束。
逆に達也の存在が思いの外面白く、そちらとしては楽しく読めた。このバランスには感嘆。
彩の、人を信じて正面から向き合う姿勢には共感。
この作品に物足りなさを感じ、つい「女帝」に手を出す。そちらは読み応えアリ。お水系もの、読みだしそう。
続きとして「嬢王 Virgin」がある。
感動した台詞も多い。
大衆に食べさせて貰っているのに、大衆をバカにしている。
人と人はぶつかる生き物。
美味しいもの食べられたら運が良い。
運は人が運んでくるから運と呼ぶ。人が人を呼び運を運ぶ。
「言葉に差はあっても、本質に差はない。嘘と配慮。乗っ取りと合併。侵略と民主化。恋愛と束縛」まさに。
「出来ることしか人は出来ない。だから出来ることを一生懸命にやる。そのうち人が助けてくれる。夢が近づいてくる。」そうだよなー。
2011/4/15
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