2012年04月14日

Real Clothes -リアル・クローズ- (完) 全13巻

【Real Clothes -リアル・クローズ-】 全13巻  /槇村 さとる

新宿の大手百貨店「越前屋」のリビングふとん売り場に勤める天野絹恵、27歳。大学の時から9年のつきあいの恋人、自動車ディーラー営業の山内達也ともうまくいっているし、日々は充実していて仕事にも満足している。
その真面目な仕事ぶりで、営業3部婦人服売り場に移動になる。転部先は多くが憧れる花形部署のエリートコース。絹恵を推薦したのは婦人服の統括部長に就任したばかりの伝説の神保美姫。神保はまったく新しい婦人服売り場を作る使命を負っていた。神保のサポートにやり手カリスマエリートバイヤーの田淵優作がつく。田淵からは「自分を知らない小太りのサル」と罵倒される。
相談相手の先輩社員の林、はっきりした性格の契約社員佐々木凌(りょう)、アシスタントバイヤーで絹恵のチームのニコラら、仲間たちと切磋琢磨していく。学生時代のトラウマから洋服嫌い、オシャレ嫌いになっていた絹恵の覚醒。自分の幸せとは何か。恋と仕事の成長物語。

集英社「You」。ドラマにもなった作品。観ていない。

基本ストーリーは、この作家さんの独壇場である自分探しが軸。
過去の発表作と画しているのは、仕事の内容に踏み込んでいる点。そこは面白い。これが青年誌だったら、もっと細部の葛藤まで描かれるのだろうけど、片側だけの、天野絹恵のみが語り部でもったいない。工場とか、下請けとか、もっと見たかったな。
個人的好みとしては、働く女性の物語として「働きマン」は秀逸だった。こちらも良く調べていてリアルなんだけど、読者が諭され、説教される感覚にされるのが否めない。

前を向いて元気な時に読む作品。そうでないと「もっと頑張んなきゃいけない」呪文が発動して、読んでいて苦しくなってくる。面白くても楽しくないのが、最近の槇村作品。
例えば、双葉公彦のブランドの行方はどうなった? 成果は余り描かれない。もっと進めと次へと、実りを手にする前にお尻を叩かれてしまうのだ。中途半端な気がしてモヤモヤする。ストーリー的に、双葉公彦話のそれ以降の始末はついている。

洋服に詳しくなるし、自分のスタイルというものを考えさせられる。服を愛すとは、自分を知ること。セルフプロデュース。すごい服にも自然にしていられる自分。
お直しの技術の知識は持ちたいと思った! パンツスタイル、キレイに見せたいよね。女に生まれたことにあぐらをかいてはダメって、効いた。体脂肪計、買うことを決心した。
幸せの形は人それぞれ。でも見た目が良いのはプラスではある。

読み応えがあるのが、9巻最初くらいまで。特に1、2巻はわくわくした。それが後に失速していく。
ネームもストーリー運びも、見事なんだけど、手慣れた感じでバサバサ進ませられる。絵は5巻くらいから、ベテラン作家さんが「慣れ」で流して描いている感じで荒くなる、とっても残念。
特に後半は魅力がない手抜きでがっかり。確かに作品は内容が伝われば良いのだけど、エンタテイメントとして読者をがっかりさせちゃいけない。プロとして。
キャラがどの作品も同じ。実は表面的記号分けのみで、全員が作者の代弁者だと言うことに今気づいた。深みがある人物像にならないから、結論が似てしまうのだ。
相手を理解する振りして、話を聞きながらも、最初から答えを用意している感じ。
素晴らしいベテラン作家さんだからこその、気になり方なのだ。新人さんだと手放しに褒める。これから伸びていく伸び代だから。
12巻から最終巻に持って行くクライマックスの作り方は絶妙。さすがの大御所。

26話扉の編んだ花、可愛い。
「仕事は筋肉。サボったら心も体もどんどん世界についていけなくなる」って台詞、最近聞いたなぁ、どこかで。
小西まみの宇宙、すごい。夢を現実化させる手法として知られているが、彼女のように軸があるのがすごい。
物事を通す「電波」は「感動」とか「愛してる」「好き」ってコト。
猿屋さんの尾行、笑った。
槇村さんて、アネモネ好き。私も1番好きな花。あちこちに描かれてる。それにしても、最近の少女漫画、花で飾られるコマ、少なくなりましたね。
                         2011/8/30、UPは全巻一緒。

13巻/
絹恵は田渕に答えようとするが、返事は一ヶ月後と先延ばしされる。美姫に会い、絹恵が婦人服に行った本当の理由を聞かされる。吉永の妊娠。リアル・クローズ展開へ。田渕は中国へ。

ラスト。
最近、絵を描くことが好きなんだろうなと思う作家さんを集中して読んでいたので、こう愛がない殴り書きみたいなのが悲しくなる。でも、お話のクロージングは上手いなあ〜、やっぱりさすが大御所。
                         2012/3/29、4/14UP

《こんなふうにおススメ》
漫画を読まない方々で、向上心の固まりの女子に。カツマーなら良さそうです。

【コミックセット】

【コミックス】

ラベル:槇村さとる
posted by zakuro at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。