2012年05月04日

ヴァンパイア騎士 16巻まで

【ヴァンパイア騎士】 16巻まで  /樋野 まつり

優姫(ゆうき)は5歳の時、吸血鬼に襲われる。絶体絶命をピンチを助けてくれたのは、純血種のヴァンパイア玖蘭枢(くらんかなめ)だった。
記憶を一切失っていた優姫を引き取った黒主灰閻(くろすかいえん)。彼が理事長として経営している黒主学園は、一般の人間が通う普通部(デイクラス)と貴族階級以上のヴァンパイアが通う夜間部(ナイトクラス)に分かれていた。
黒主は人間と吸血鬼の間に平和をもたらそうとしていた。その娘として育った優姫。11歳になった頃、吸血鬼ハンターの名門の血筋を持つ錐生零(きりゅうぜろ)が引き取られてくる。親をヴァンパイアに惨殺され、身よりを失った零。一緒に育つ二人。
高校生になって、夜間部がヴァンパイアの部だと知られないように、理事長命令で表向きは風紀委員、実は守護(ガーディアン)が使命の役割を、二人で担うことになる。夜間部は優姫を助けた玖蘭枢が牛耳っていて。

LaLa。

少女漫画だから設定にツッコミはあまり入れたくないんだけど、夜間部の吸血鬼たちから、昼間部の生徒を守るガーディアンが生徒二人って、あまりにも学園の保守が甘くないだろうか?
そして、デイクラスの生徒、バカが多過ぎ。最初はそれが気になって物語に馴染めなかった。

ツッコミどころは満載。でも、それはそれで良いかなと思えてしまうくらい、これはほんとに面白い。
とらわれの身の上」が個人的にイマイチで、この作者さんの作品に手を出せないでいたのだ。
しかしアニメになったり、人気が高いのでこの作品は気になっていた。相変わらずの行き当たりばったり感も否めないのだが。

絵はほんとに上手い。構成も、構図も、レイアウトも秀逸。男子もイケメン揃いでカッコいいし、女子も可愛い。優姫を巡ってイイ男たちが入り乱れるのもお約束。
しかもメインの二人の間を揺れるのも、乙女系の王道。つまり竹内まりやの名曲「けんかをやめて」は、まんま女の子の願望なのかもしれない。

優姫が零に血を吸わせるシーンがエロい。ある意味、処女性の喪失。吸血鬼は相手の血を吸うことで「想いを満たす」とある。優姫がそれを知らずして零に血を吸わせていることも、枢を怒らせる理由なんだろう。
すごいな、血を吸う行為がセックスの代替の表現、その発想はなかった。萌えどころはそこだったのか! 
兄妹の許嫁や、禁忌も上手に使っていて、良く出来ていると思う。イマドキの萌えキーワードたっぷりって感じ。

この制服、コスプレしたい人が多そう。でも、描きにくそう。好きじゃないとここまで凝れない。

理事長の、零への呼び方が、3巻から呼び捨てでなく「錐生くん」になったのはなぜ? なぜ、急に他人行儀? その後も呼び名がころころ変わる。シーンは関係ない模様。

もっと寮生活やデイクラスも描いて欲しい。と、思っていたけど、そんな展開じゃなくなりましたね。

アニメも一話、観ました。どんな乙女ゲーム……と、思ってしまった。
                         2008/12/30

《こんな人におススメ》
最近の少女漫画って、乙女ゲーム的なキーワードの羅列が多い気がします。言い過ぎを許してもらえるのなら、キャラ設定さえもそれで、断片だけで話を進めてしまう無謀さを感じたり。
その中でもストーリーをちゃんと構築しようとされていて好感。物語を読みたい人におススメ。
                         2008/12/30UP

10巻/
零は優姫に銃を向ける。
元ハンターの黒主灰閻と、ハンター協会の確執。デイクラスにナイトクラスの真実が伝わる。
英と暁、瑠佳らの枢との思い出。
元老院(ヴァンパイア)と協会(ハンター)の癒着から、零の両親が殺された真実を探り出す……次巻に。明るい番外編も。

改めて感じる、絵に個性があって上手いなぁ。
零と優姫の間にも愛と呼べるモノがあって、運命が哀しすぎる。暗い分、明るい番外編に救われる。
この作品、できれば一気読みのが良いのかも。11巻はここから一年後らしい。
                         2009/10/08、10/11UP

11巻/
優姫と枢は、優姫が生まれかつて暮らした屋敷に向かう。
そして一年後、零は協会の吸血鬼狩りをすることで、寮ではなくささやかに暮らす自由をもらっていた。飢える身を持て余しながら。
枢は新体制で協定を結び直したいとハンター協会に和睦を申し入れる。黒主は将来的に零を協会長に推す決意をした。
そして夜会が催される。若葉沙頼は海斗の手引きで夜会に。優姫と零は一年ぶりに再会する。

中に入り込みすぎて話は進まない。終了してからの一気読みの方がいい気がしてきた。
優姫と零に幸せになって欲しい派になってきた。
                         2010/3/08、3/21UP

12巻/
夜会。優姫のお披露目。若葉沙頼との再会。ハンターのひとりが自決へ追い込まれ…何が起きているのか。更の企みと告白。
優姫はこっそり家を出て行動に移す。零と海斗は。

終了してからの一気読み推奨。
                         2010/7/31、8/02UP

13巻/
零は壱縷の墓に。優姫は藍堂とともに、純血種である橙茉家当主に会いに行くが途中で襲われ、零に助けられる。
枢とは何者なのか。藍堂は零に連行され。零の番外編も。

正直読んでいてもあまりもう意味がわかっていない。はー。
                         2010/12/31、2011/3/02UP

14〜15巻/
14巻。始祖としての枢の過去を見る優姫。始祖が愛した女の命から産み出された、吸血鬼を屠る武器。白蕗更の思惑。零たちハンター協会は枢の魂胆を聞き出そうと藍堂を責めるが。更は縹木の当主を襲い、枢は藍堂の父親を亡き者とする。駆けつけた藍堂と優姫の前で。黒主は優姫を重要参考人として拘留。枢は不明。
15巻。優姫はナイト・クラスの再開を提案。優姫が無法者の吸血鬼を追う隙に、更がナイト・クラスに侵入。枢がいなくて飢えた優姫に零は血を提供する。

ツッコむところ多くて消沈。読みかけたものは読み通す縛りがなければ挫折してます。
なんだろう、作家さんの独り語りを読んでいるよう。早く終了したらいいのに。
主役の優姫が魅力的じゃないのがきつい。
作品は読者のためにあるものなんだなぁ、近頃そんなことに気づく。
                         2012/3/01、4/10UP

16巻/
優姫は零の首筋に牙を立て、取引をする。枢の真の目的。黒主は枢と対峙。更の闇タブレットは出回って多くが僕と化すが、優姫の血が解毒になるとわかり。零は更に操られるのか?

血を吸う時って心が読めるんだー。感想書けるほど、内容が理解できてない。
                         2012/5/03、5/04UP

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タグ:樋野まつり
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2012年05月01日

オトメン(乙男) 15巻まで&

【オトメン(乙男)】 15巻まで&  /菅野 文

正宗飛鳥は剣道では全国制覇、柔道や空手でも段を持つが、カッコイイ王子様タイプ。多くの女性たちの憧れでもある。しかしその実体は、レース編みが大好きで、料理が得意、美しいもの可愛いものを愛する乙女な心を持つ青年だったのだ。
そこに警官の父に育てられた、喧嘩も強い男勝りな都塚りょうが転校してくる。男女の役割が逆転したラブコメディ。

花とゆめ。取り立てて軸になるストーリーがあるわけではなく、こんなメンズもありでしょ? という話。楽しく笑って、それで良いんじゃない? という開き直りで、OKですよね。
飛鳥とりょうに、見かけはナンパなクラスメイト、実は売れっ子少女漫画家の橘充太が絡む。番外編の「らぶちっく」は、その充太のペンネーム「幸花(さちばな)ジュエル」名義。
「オトメン」という言葉はすでに一人歩きしていて、最近は格好良くかわいい俳優を、オトメン俳優と言ったりしている。この言葉、もっと流行ると思う。
                         2007/11

番外編「らぶちっく」/
作者は幸花ジュエル。飛鳥とりょう。彼らを男女逆にして描かれた少女漫画。

4巻/
娘りょうの誕生日に乙女らしいものを演出したい不器用な警察官の父に飛鳥が指南する。
海の家を手伝う話。秘密の花園、などなど。
乙女な趣味って、私の血には流れていない。それって若干損をしている気がする。
                         2008/3/6

5巻/
やたら行事が入る。今回は文化祭。だんだん少女漫画の王道に?と思ったら後半はそうならなかった。エロエロの王道用のエプロンが気になって仕方ない。
橘の漫画大賞の話は笑った。ミラ先生最高。そういえば。漫画にニコニコ動画がこんなにはっきり描かれたことはなかったかも。はじめて見た。
                         2008/5/19

《こんなふうにおススメ》最近の少女漫画のスタイルです。独特のキャラ設定があって、お話はその時々でなんでもありっていう。この作品は楽しく読ませてくれます。
こういう男の子、最近多くなってきた気がします……。

                         2008/8/02UP

6巻/
充太の妹、久利子に告白する巻。ひとりは、飛鳥を師と仰ぐ有明大和。それがきっかけで黒川樹虎も花嫌いの久利子に興味を持つ。
人気バンドのボーカルで、飛鳥にそっくりのハナマサも登場。

正直、この漫画がどこに向かいたいのかわからなくなってきた。ノックをやってなかったら、この巻で挫折する。
登場人物のキャラ設定だけで話が進んでいて、ストーリーは無視の状態。ばらばらと、キャラ付けの補完のみで進んでいく。内容の無いカードゲームみたい。
しかも、「少女漫画度合いもいい加減にしろっ!」と言いたくなるような、かなり無茶苦茶な設定も……。うーん、残念だなー。もっとダイナミックにストーリー重視で、オトメンという世界観を確立して欲しかったのに。
                         2008/12/04、12/07UP

7巻/
ハウスダストとファッキンボーン、ライブ対決。ファッキンボーンのジョージはハウスダストのハナマサの実兄だった。そしてそのふたりは……。
剣道部合宿所幽霊騒ぎ。
充太は担当からサイン会を迫られている。ファンレターに初恋の人の名があって揺れる。
りょうの気持ちを確かめるため、充太は飛鳥が転校すると噂を流すが。

世の中では9巻が売られているのに、もたもた。なんかね、どーしても買いたい! という面白さはもうないんですよ。友人から借りるのを頼ってしまう。
本気のバトル、ハウスダストが飛鳥に頼る時点ですでに間違ってる。そしてこのオチ。もしあの場所にファンとしていたら、ぶち切れる。作者のやりたい感動モノにはならない。
ケーキはめちゃくちゃ可愛かった。
さて、この面白くなさはどーしたら良いのだろうか。絵は良いんだよなー。いささか男子の胴が長すぎる気もするが。
いっそ充太視点で、飛鳥たちを動かせば良かった。充太が出てくると画面がしまる。
                         2009/10/02、10/05UP

8〜9巻/
8巻。りょうが祖父の看病で福岡に転校するという。悲しみを隠したまま、仲間たちの壮行会が続く。
もうひとりのオトメン、多武峰一(とうのみねはじめ)のメイク初心者千夜への特訓。
冬休み、りょうのいる福岡に向かう飛鳥。りょうの父に負けず劣らずの強面の祖父、平八。平八と同志になった飛鳥。りょうは戻ってくることになる。
日本のオトメン化にブチ切れた飛鳥母が甥の春日を学校に入れ、ファッショな校風にしていく。
9巻。銀百合学園内ファッショ続く。そんなある日、充太のネタ帳が春日の手に渡る。幸花ジュエルであることがバレてしまうのか? 追い詰められる充太と、春日のトラウマ。

やっと最新刊まで追いつく。
熊に対抗して、ぬいぐるみの熊を出した飛鳥に爆笑した。台詞も最高。それでちょっとテンションが上がってきた。乙女な飛鳥が可愛い。
飛鳥母は勝手だなー。やるなら最後まで責任持て。春日に押しつけるな。
「一漫画家に一執事は常識」にウケた。
すっかり期待してないので、どうでもいい感想でごめんなさい。テンション高く面白い作品を描き続けるってほんとに難しいんだな−。
                         2009/10/17、10/23UP

10〜12巻/
春日が送り込んだ教師たち。乙女系、萌松音羽の意地。科学者、吉備野麻奇の実験。アメリカ人だが大和魂の日本史教師、ミフネ・ナイト。保険医フェロモン王子、大路朱雀。ことごとく銀百合改造に失敗。母が帰国する。
飛鳥は好きなことができずにフラストレーション。こっそり日曜日にケーキ教室へ。ビオレのシェフの秘密。
銀百合の詩人。

10巻番外編は「ガラスのオトメン」笑った。絵柄もばっちり。
11巻の番外編は「らぶちっく」

久しぶりに読んだので、9巻読み返した。
ドラマにもなる。

そのまま、ありのままの自分がテーマ。自分の大切なものは何か。
甘樫とケーキ屋オーナーの関係が楽しみで、なーんとなく筋書きが読めたところで真相が12巻。オトメン飛鳥の謎が解ける。そろそろ終わりなのかな。
                         2011/4/03、4/13UP

13〜14巻/
13巻。怪我をさせてしまった坂田の代わりに、女人禁制男子校桜銅高校の弱小柔道部にコーチとして通うりょう。柔道部の助っ人で試合に出る羽目の飛鳥は、りょうと対戦になってしまうのか。クリスマスにバレンタイン。将来に悩む飛鳥。りょうにプロポーズ。
14巻。樹虎の恋。久利子を誘い海外旅行、もう一組は飛鳥とりょうのカップル。プッカナボナの幻の花、デラメズラを探しに。春日の願い、幸花ジュエルに告白。多武峰の迷い。

気楽に読めて楽しい。自分らしく生きるとは何か。一生の課題ですな。
                         2012/3/20、3/27UP

15巻/
多武峰は父から後継を命ぜられる。充太から譲られたブライダルパーティーに参加する飛鳥とりょうだが、その席は多武峰一の政界進出表明の場でもあった。ハプニングから父親にメイクアップアーティストの道を認められる。
みんなで海、大和は幼馴染みと再会し、りょうを彼女として嘘を吐く。祭りへ連れて行く羽目になるが。

多武峰さん、すごいです、メイクして欲しい。
急に田村由美調には笑った。
「潔さ」を格好良さという。今巻の標語。「恋は戦争」。
変わらず表面的だけど、楽しい巻でした。
                         2012/4/30、5/01UP

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2012年04月30日

潔く柔く (完) 全13巻

【潔く柔く】 全13巻  /いくえみ 綾

瀬戸カンナと春田一恵(ハルタ)は、同じ団地に住む幼馴染み。カンナは誰もが振り向く美少女で、ハルタもイケメン男子で女子からの人気も高かった。同じ東高校に入学、同じクラスになる。ハルタはカンナに「離れられない運命」と告げる。
カンナにうっかりぶつかったボールが縁で、ふたりは、真山稔邦(としくに)と川口朝美の幼馴染みと仲良くなる。4人で連む日々が続き、マヤはカンナに、朝美はハルタに恋をする。
ハルタはずっとカンナに想いを寄せていて、祭りの夜、カンナに「行く」とメールした時に事故に遭う。カンナはマヤと会っていた。ハルタの死を境に皆が変わっていく。
赤沢禄(ろく)は、小学生の遠足で、つきまとっていた柿之内希実(のぞみ)とともに車に跳ねられ、希実は亡くなる。
失った人への想いをそれぞれが抱え、そこに関わる人々との関係をゆるやかに描くオムニバス作品。

13巻番外編は、「誰かが私にキスをした」。
原作は、ガブリエル・ゼヴィン。映画のコミカライズ。
インターナショナルスクールに通う宿世直美(すくせ)は、学校の階段から落ちて過去4年分の記憶を失くす。目が覚めて最初に会ったのは三輪佑司。

集英社、Cookie。

メインはカンナと禄。
大事な人を失った、残された人々の苦しみ、それが物語を繋いでる。リンクしている人物たちが入れ替わり主役になって話が進む。

うわー、やられた!
途中まで、よくわからなくて「すっごい評判良いのに、なんだかなー。私にはわからない面白さなのかな」と疑念を持ちながら読み進めていた。止めないで良かった。
まるで、ヴィム・ヴェンダースの映画のようだよ。アート過ぎて最初は眠くて、それでも頑張って観ていると、後半30分で面白い展開に畳みかけてきて、一気に伏線回収、最初と全部繋がって、納得して大感激し、もう一度観直したくなる、あんな感じですよ。
時系列に沿っていないのと、最初は人物相関図を頭に入れて整理するのに手一杯なのだ。

一言で言えないけど、敢えて言ってしまうと「人に歴史有り」。
神様とまではいかなくても、例えば仏教では如来とか、菩薩まではいかなくても、天部あたりで俯瞰な眼で私たちの世界を観てくれると、こんなふうに人々は細く緩やかに繋がっていて、まるで触手のように浸食したり、色が溶け合うように影響し合っているんだろうなと感じる。そんな人々の人生の一遍を、絶妙な織り成し方でタペストリーのように繋げていく。「生きている」って、こういうことなんだろうと感じる。

ジグソーパズルの断片を、遠いところから埋めていって、少し絵が見えてくると、恋愛が軸になっていると気づく。
しかしそういう感じがほとんどしないのだ。生き方というか、存在そのもの。掘り下げるというより、奥深くが吐露される感覚。読後、かなり自分を持て余してしまう、そんなふうにじわじわとくる。うまく感想が書けない。

飾りがない素のままの女子たちが描かれる。なんか女子校みたい。
4巻で、笹塚一恵の「人を救うことなんてできやしないけど、自分くらいなら救える。あたしはせめて、あたしのことを救おう」に、すとんと落ちた。9巻、朝美が家庭教師をしている小学生の瑠璃がかなり大人で、可愛い。

たゆたゆと繋がっていた話が、カンナと禄が出逢ってから、一気に面白くなる。ここがヴェンダース的残りの30分になる。
カンナと禄のその後も是非に読んでみたい。

生きるって想像力だ。心の、潔く柔い人になりたい。
ノック終わってから、またしみじみ読みたい。さすがの大御所。ベテランならではの秀逸な作品と思う。こんなのが読みたかった。
                         2012/4/08、4/30UP

《こんなふうにおススメ》
小説的なんです。
これを漫画、しかも連載で綴る技量に感服。さすがとしか言いようがない。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:いくえみ綾
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2012年04月29日

コスプレ刑事 (完) 全06巻

【コスプレ刑事(デカ)】 全06巻  /堂本 奈央

桜谷署交通課の婦人警官、東立夏(あずまりっか)は、無鉄砲に自身の正義感基準で何にでも首をツッコみ突進していく、まだまだ子供な19歳。ダサい制服をカスタマイズしミニスカにして、真っ直ぐ気質の男勝りな美女。
先輩同僚の東大出セレブで妹系な森宮愛とパトロール中に、「警官のコスプレ」と間違えられ通報されて。駆けつけたのは、同じ署の刑事課の、熱血男で正義漢な高屋大輔と、理性と知性派の樹英嗣(いつきえいじ)。
二人に呆れられ、気を取り直し入ったトイレで立夏は、強姦され茫然自失状態の女子高生長谷川真由を保護する。被害届は出されていないが、立夏は悔しくて、ルームメイトで同僚、警務課の藤民子のセクシー服を借り、単独おとり捜査に出かけてしまう。
元甲子園球児で情熱的な大輔と、東大エリート頭脳明晰でクールに落ち着いた英嗣、大輔と知り合いで立夏を通報したインテリアデザイナーの小西悠貴(ゆき)も交え、勢い一直線の立夏をハラハラ見守る、立夏のハーレム状態の恋の行く末……。

小学館のCheese!
さすがのCheese! エロい。
グラマラスな立夏のきわどいコスプレを楽しむ作品。

話の回し方は、この作品がこの作家さんとの初の出会いなら苦手だったかも。
BL作品でよく知られている作家さん。
前にもどこかで書いたけど、初期設定の縛りがこの作品にも影響してしまった。BLはそもそも障害が多い恋なので、割合に早めに主人公たちは恋人になる。そこから先の難関を手に手を取って乗り越えるのだ。少女漫画は、カップルになるまでがキモ。
つまりBL設定だと「君に届け」は単巻終了作品だよ。
だからBL作家さんが一般に入ってくると、そのあたりのじれじれ感情がうまくまとまらず読者の感情移入まで引き出せないのかも。
大輔も英嗣も自覚早すぎなんだよ、気持ち育ててー! とツッコミをなんども入れる。
しかし、受(BLでの女役)の心情描写で定評のあるこの作家さん。ウブな立夏のじれじれは上手い。
でも読者としては、三人のイケメン気分で立夏を見ちゃう。立夏として彼らのカッコ良さに感情移入できないのが悲しい。
一般漫画の構成力って、難しいんだなー。

そして話もただいま若干迷走中。本来のこの作家さんの持ち味に戻っただけ?


先日、遡って、えのもと椿さんの初めての単行本を読んで、「高校生でこれだけ描けて、なんで少女漫画でなくBLだったんだろう?」と素朴な疑問から調べたら、別名の堂本奈央さんとして今や一般漫画家としても活躍していることを知った。おっそ(←と、自分にツッコミ入れたい)。

両ジャンルにわたる方々は三つに分かれる気がする。

アニメ化された「おとめ妖怪ざくろ」の星野リリィさんや、かなりの注目度で売れっ子作家の水城せとなさんに今市子さん、実写映画化された「大奥」のよしながふみさんのように、BLと一般の別け隔てなく活躍中(BLジャンルで修行や実験を繰り返して一般で花開かせる、みたいな)の方々。
確信犯的にその道から進んで売れた中村明日美子さんやヤマシタトモコさん、びっけさん、山中ヒコさんらはますます注目どころ。
BL作品の内容も良いのでこれは言い過ぎですが、BLジャンルを踏み台的にも使って成功した気もする。

そして第二のパターンは、ドラマ化された「マイガール」「ほしのこえ」の佐原ミズさん(BLは夢花李)、「リストランテ・パラディーゾ」(フジテレビ系でアニメ化)のオノ・ナツメさん(BLはbasso)、「セキレイ」(アニメ化)の極楽院櫻子子さん(BLではさくらあしか、一部極楽院名義もあり)や坂井久仁江さん(BLは国枝彩香)、松山花子さん(BLは九州男児)、つだみきよさん(BLは蔵王大志)のように「別名使い分けの方々」もいる。
絵を見れば一目瞭然だけど、あえて別名にしてそれぞれに侵食させていない。

また、三つめのタイプがいる。
できるだけBLも描いているのを隠したいように見受けられる人で、積極的に公表しない、例えば「サマーウォーズ」の杉基イクラさん(BLはくおん摩緒)、榎本ナリコさん(BLは野火ノビタ)、佐々倉コウさん(BLはヤマダサクラコ)らだ。
プロフすら隠していて、この堂本奈央さんも実はえのもと椿としてかなり売れっ子作家さんだとは、wikipediaには載っていない。

こんなふうにそれぞれの立ち位置で、どう漫画家としてあるか、彼女たちの思いが透けて見えて面白い。

両ジャンルで活躍は他にもたくさんいらっしゃいますが、多すぎて割愛。
もしかしてここらへんの事情も知らないと、すでに少女漫画を語るには社会現象的にも偏ってしまうのかも。男子もBLを読んでみたらいいと思う。


それで、この作品について。
えのもと作品は、王道の丁寧な作りの作風から始まって、マーケットに沿った萌え系の作風に変わっていった。えぐいほどそこが巧みだったので、「自分の持ち味と強みをよく理解している、頭の良い作家さんなんだろうなー」との印象が強かった。
なので、少女漫画家として、に興味があった。

タイトルからしていかにも。
場所は渋谷設定だけど、あんまり活かされていない。
少女漫画好みの読者にはどうかなと感じる絵だけど、萌えツボ押す手腕は健在。
根っからのBLファンは、大輔と英嗣、悠貴の絡みのほうが楽しいかも。テンポも良くなるし、主役の立夏周辺よりもスムーズに話が進む。ここらへんは作家さんの計算な気が。ってか、そっちのほうが安心して読んでいられるのが怖いよ。

でも、本編の合間にあるおまけ漫画のほうが面白いってどうよ。
キャンディーポリスの話みたいなのが一番面白いのもどうなのよ。

立夏の空気読まないバカ素直さは、かつての自分と重なって痛かった。こういう揶揄できないほどの正義って、実はもっともタチが悪いんだよね。正しいことには人は文句つけられないから。
そのテーマに、正反対の性格の悠貴のモノローグが興味深かった。
水城せとなさんがこういう描写、巧いよね。

1巻後書きに知り合いが出てきてすごいビビった。
                         2011/1/20

《こんなふうにおススメ》
少女漫画しか読んでいない人には読みにくいかも。これからの展開に期待。

6巻/
人助けから、知らずに賭けプロレスに出る羽目になった立夏は、試合の途中、衆人環視の中で脱がされそうになる。樹が駆けつけコトを納め、叱られながらも気持ちを確認、付き合うことになって。いよいよ処女喪失? まだまだお子様な立夏は、刑事になる夢を咎められ、駄々をこねたまま樹の元を飛び出してしまう。
樹が誘った温泉旅行で、痴漢事件を見事に解決した立夏を樹が見直し、結ばれるが、まだまだ波瀾万丈なふたり、という完結。

最後は駆け足。
まあ、好きな作家さんだから、読者目線も甘々な感想。立夏が可愛くて良かったねという。
ラストの巻はもうエッチなシーンのてんこ盛りで、最近のティーンズラブコミックスの過激さを思う……しかし、ストーリーは心に残りそうにない。
                         2012/3/20、4/29UP

【コミックス】

タグ:堂本奈央
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2012年04月25日

僕と彼女の××× (完) 全08巻

【僕と彼女の×××(ぼくとかのじょのペケ3つ)】 全08巻  /森永 あい

誰もが振り返る絶世の美少女、その実はがさつで下品で乱暴で、誰からも敬遠されている女子高生、桃井菜々子。クラスメイトの上原あきらは、見た目はカッコ良いが、気弱で地味で大人しいともっぱらの評判。泣き虫で繊細で几帳面なあきらは、そんな凶暴な菜々子の性格・人格を知りながらも、運命の人と憧れ、恋していた。
ある日、学校を休んだ菜々子にプリントを持って行ったあきらは、菜々子の祖父でマッドサイエンティストの萬造に人体実験されてしまう。実験は失敗し、あきらと菜々子は中味が入れ替わってしまう羽目に。
男らしくなり頼りがいのある青年になったあきら、儚げで優しい美少女になった菜々子を注目し始める友人たち。菜々子の親友の椎名真琴は、そんなあきらを好きになってしまい、ふたりはつきあい始める。あきらの親友、千本木進之介は菜々子を口説き。本物の上原あきらの恋の行方は。

「ぼくとかのじょのペケ3つ」と読む。
月刊ステンシルから月刊コミックブレイド。さらに月刊コミックブレイドアヴァルスに移籍。
巻数は8巻だが、2001年2月からの10年の連載期間。ファンの方、お疲れ様です。
番外編がWebコミックになって2012年6月からスタートとのこと。

TSもののラブコメディ。
このテーマは古くからあって、映画では小林聡美が主演の「転校生」、漫画作品では弓月光が懐かしい。最近はわりと多く描かれていて、ひとつのジャンルになっている。

たいていの作品は入れ替わったことで、はちゃめちゃな事件になる顛末だが、今作は外見と中身が一致して実は周囲はHAPPYとなる……上原あきらの気持ちを除いて。早く元の身体に戻って、本物の桃井菜々子と恋愛したいのは、あきらだけ。と、いうもの。

今までTSって“ファンタジー”として面白いのかと思っていたけど、アイディンティティに直結する、ジェンダーフリーならではの深いテーマなんだな〜と感慨深かった。
見た目と中身。それがばらばらになっても、個として認め、受け入れられるか(受け入れてもらえるか)。何をもって自分自身とするのか。何をもって好きで、何をもってダメなのか、などなど。男女入れ替わったら、ホルモンバランスで性質は変わっていくのかとか(性同一性障害から性転換治療になると、ホルモン投与していくわけで、そうなると多少なりとも人格に影響は出ると体験した人から聞いた)。人は何をもって人を好きと認識するのだろう?
そして「大奥」でも描かれるように、男女逆転することで見えてくる思い込みがパラダイムシフトする。

さすがに10年間の連載なので、絵は若干変わっているものの、テンションはそのままで楽しさもぶれない。すごい。キャラも古くなっていない! 読みやすいしホントに楽しい。

内容とは逸れるけど、面白くて大好きな作家さん。表紙は変わらずに「変」で安心。
女の子は可愛らしいし、とくに執念深い鬼畜系男子(でも根は優しい)を描かせたら天下一品だと思う。今回は千本木が担っていた。きっと作者はドMと思う。
                         2012/3/10、UPは全巻一緒。

8巻/
遊園地でスコップも無事に救出。あきら(中味)の千本木への気持ち。あきらは桃井に、本当はずっと好きだったことを告白。今の姿のままで暮らすことを決めるが、スコップ拡大の際にまた入れ替わってしまい。椎名にバレるが、前の入れ替わりまでは気づかれず。嬉しい反面、千本木の顔がチラつく。

ラスト巻。そっかー、どんなふうな終わり方か気になっていたけど。ラストは連載と、単行本では違っていたらしい。連載分を読んでみたかった。番外編で結着つけるんだと思う。
                         2012/3/25、4/25UP

《こんなふうにおススメ》
ラブコメ読んで笑いたいときに。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:森永あい
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2012年04月21日

真夜中のジュエルシリーズ (完) 全04巻

【真夜中のジュエルシリーズ】 全04巻  /麻見 雅

01 真夜中のジュエル
02 もっとハート(トランプ)真夜中のジュエル
03 もっともっとハート(トランプ)真夜中のジュエル
04 永遠のジュエル

人気宝石デザイナーの父が幸福を呼ぶと言われるラピスラズリで、娘の西園寺るりのために製作したジュエリー「人魚の瞳」。
宝石泥棒怪盗クロウが世間を騒がせる中、るりは窓から侵入したひとりの美少年に鉢合わせる。クロウにいきなりファーストキスを奪われて。女心と宝石は、自分に盗まれるためにあると言ってのけるクロウに腹を立てるが、るりはいつの間にか恋に落ちる。

01 短編。「くちづけは甘い薔薇の傷跡」
具合の悪かった美織は彫り師の羅韋(らい)にぶつかり、濡れた服の着替えを借りる。タトゥーを彫る仕事ぶりに魅せられるが処女は彫らないと拒絶される。
「Kissよりやさしいミステリー」
ミステリー研究部の千夏。親友のまゆ香が殺される。クラスメイトの真辺と調べているうちに、まゆ香のやっていたことを知る。
02 短編。「美少年のオシゴト」
亜美の父のブランドの新商品、香水のモデルに選ばれたのは幼馴染みで泣き虫だった凪。すっかりセクシーになった凪との再会に驚く亜美に、父はマネージャーを任命。
「悪戯にふたり」
探偵の父を事故で亡くした奈月に、探偵事務所で雇って欲しいと神崎巡が訪ねてくる。そこに謎の手紙が。
03 短編。「ルーズの伝言」
工藤由花は世界史教師の片桐に会う口実として、ルーズソックスを履く。
04 短編。「かけ×おちっ」
平野沙絵は玉の輿を狙って東堂家のパーティーに参加する。貢は理想の人で。
「うたかた恋人魚」
人魚のまりんはサーフボードにあたって気絶。人間の流希に恋をして魔女に薬を貰う。

言わずと知られた小学館「少女コミック」。
ティーンエイジャーのちょっぴりエッチなコミック。この作品は短編が人気になってシリーズ化された模様。

クロウにすべてを捧げてしまったお嬢様の西園寺るり。るり曰くの「エロ怪盗、やり逃げ」、あちこちでやりまくりなS男クロウに、大胆剛気にも「振り向かせてやる」と自信たっぷりな少女。会いたくて、クロウの予告した場所に自ら出向いたり仕掛けては、抱かれるというお話。
処女に薬飲ませてやっちゃったり、ティーンエイジコミックスの方が表現えぐくてびっくりします。

女子高生なのに貢いじゃう系のるりがいろいろと残念なんだけど、なーんも考えていない無邪気ともいえる女の子は可愛らしくて、無責任な男子はカッコ良く描かれている。私には最低男にしか見えないけど。
キャラは描き分け出来ていなくて皆一緒。
たくさんのジュエリーが楽しい。カラーで見たかった。

モデルも出来て、イケメンクラスメイトには夢中になられ、豊かな国の王子様にも一目惚れされる可愛らしく美しい主人公。
犯罪や汚れを背負った世界に巻き込まれてもまったく傷つくことなく、何をしても許されてキレイなままの女の子の、エッチな妄想世界が満載。
一般的にはちゃぶ台返しものな、この脳内世界が、ほんとに外に漏れないで欲しいと願う。世の中をこういうものだと勘違いして、無謀に行動に起こして取り返しのつかない人生にしてもらいたくないのだ。
もうすっかり大人な私は、まだ育ち盛りで価値観や信念の軸を形成している途中の少女たちがこれを読んだ時に、ファンタジーの世界として現実と区別して楽しんで、感化されないで欲しいなと感じる。タブーに惹かれる背徳感は、善悪区別つけて現実化させないで、「認識のずれ」をここから育てないでと、お母さん的に密かに心配してしまうのです。

クロウの正体とオチは拍子抜けだけど、ファンタジーとしては気楽に読めるとっても楽しいものなので、大人がニマニマして楽しむ作品なのかもね。
希望としては続編が描かれて、アクアマリンが有栖川と結婚するような「カレカノ」を期待。
                         2012/4/20、4/21UP

《こんな方におススメ》
自分がしっかり出来ている方に。

【コミックス】

タグ:麻見雅
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2012年04月15日

大奥 07巻まで

【大奥】 07巻まで  /よしなが ふみ

逆転大奥。
時は江戸時代。将軍家光の世に、赤面疱瘡と呼ばれる流行病が若い男子の命を奪っていく。
100年弱の月日をかけて男子の数は、女子と5:1の割合に減ってしまう。女子は子どもを産む為に高いお金を出して子種を買う。将軍も、世の大役もほとんど女が司るようになっていく。
そんな時代を作り出したのは何か? 将軍吉宗は謎と歴史の真実に迫ろうとしていく。

メロディ。

すごいすごいすごい。とにかくすごい。
こんな作家と同時代を生きていられることが嬉しい。圧倒的だ。言葉がない。
心の憂い、生きること、今でなければ理解できない本質が描かれている。何度も読み、じっくり向かい合いたい。

春日局に脅迫されて還俗させられた有巧(ありこと)が、家光の境遇に同情して彼女に執着していくまでの様は圧巻。
じっくり描けていて感じ入った。すばらしい力量。

男女が逆転しているのだが、基本は歴史で語られていることに忠実。それがまた面白さに拍車をかける。

将軍吉宗の台詞。「その『しっくりこない』という我らの感じ方そのものに、事の本質があるのやもしれん」
そのまま、本居宣長の世界だ。………。
                         2008/6/28

《こんなふうにおススメ》
覚悟もなくうっかり読み出しちゃいました。いつの間にか引きずられてしまった。
よしなが作品では一番好きです。作者の代表作になるのでは。
生きるって辛いけど、誰でも一度は死を考えたことはあると思うけど、でも、やっぱり人を誰かを好きにならずにはいられない。そんな気分が残ります。
男性に読んでいただけるとまた嬉しい。
                         2008/8/24UP

4巻/
有巧と家光から、家綱、綱吉に将軍も変わっていく。

男女が変わるというだけで、これだけ歴史の見方が変わってしまうのか。
ジェンダー論にはそれほど興味はなくても、そんなふうに感じる。
牧野成貞の悲劇は、歴史として語られているものはもっと悲しく感じるのが、ここでは綱吉の女のエゴが表に出てくる。
男女が逆転しただけなのに、これだけ受ける印象が違うのかと驚く。どれだけ多くの思い込みで物事を見ているのか思い知らされる。
それを狙って描いているのであれば、この作家はすごい、恐ろしいくらいだ。

そもそも大奥は、徳川幕府の将軍システムを円滑に保存させるべく出来た腑抜けた仕組みだが、イメージとしては時代と運命に翻弄された可哀想な女性たちだったのだ、今までは。
しかし、こういう見せ方が出来たからこそ、違った見方が出来ていく。
そして、思う。あらゆることがパラダイムシフト可能なのではないか?
それに気づかせてくれた貴重な作品。
                         2009/3/05、3/09UP

5巻/
実写映画が決定。
京の貧乏な公家の出の継仁は右衛門佐(えもんのすけ)と名を改め、後に大奥総取締になる。対峙する桂昌院は柳沢出羽守吉保に大典侍(おおすけ)を連れてこさせ、綱吉の側室とする。しかし右衛門佐と大典侍は京からの旧知の仲だった。ふたりの幕府に対する策略とは。そこに世継ぎの松姫が急逝し。大典侍の増長ぶりに右衛門佐は京からまたひとり新典侍を呼び寄せる。右衛門佐の側近、秋本の秘密。なかなか世継ぎに恵まれずの、生類憐れみの令。赤穂浪士。そして幼き吉宗。

猛者たちの化かし合い。時代の駒である切なさ。
緊張の糸は切れず、変わらず壮絶。綱吉の赤穂浪士の採決は、創作とわかっていてもこうきたかと唸る。
                         2010/2/25、2/27UP

6巻/
綱吉と右衛門佐。
綱吉は姪の綱豊(家宣)を世継ぎに指名する。紀州藩主の綱教の死と、それを継いだ妹の頼職(よりもと)も急逝、吉宗が後を継ぐ。
家宣と側付きの間部詮房(まなべあきふさ)、そして左京。

ここまで人を描けるモノなんだなぁ。切ない。
                         2010/9/04、UPも。

7巻/
尾張家四代当主、徳川吉通の頓死。月光院と江島。紀州と尾州の次期将軍争い。柏木の戦略。江島、計られる。
没日録を読み終わる吉宗。吉宗の改革。

歴史上の江島は、山村屋の生島新五郎に入れあげるとされているが、こちらの江島は清い。歴史とは、多くの切なさと阿鼻叫喚で作られている気がした。
それにしても、ここに出てくる吉宗くらいさばさばしてみたい。
                         2012/1/30、4/15UP

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2012年04月14日

Real Clothes -リアル・クローズ- (完) 全13巻

【Real Clothes -リアル・クローズ-】 全13巻  /槇村 さとる

新宿の大手百貨店「越前屋」のリビングふとん売り場に勤める天野絹恵、27歳。大学の時から9年のつきあいの恋人、自動車ディーラー営業の山内達也ともうまくいっているし、日々は充実していて仕事にも満足している。
その真面目な仕事ぶりで、営業3部婦人服売り場に移動になる。転部先は多くが憧れる花形部署のエリートコース。絹恵を推薦したのは婦人服の統括部長に就任したばかりの伝説の神保美姫。神保はまったく新しい婦人服売り場を作る使命を負っていた。神保のサポートにやり手カリスマエリートバイヤーの田淵優作がつく。田淵からは「自分を知らない小太りのサル」と罵倒される。
相談相手の先輩社員の林、はっきりした性格の契約社員佐々木凌(りょう)、アシスタントバイヤーで絹恵のチームのニコラら、仲間たちと切磋琢磨していく。学生時代のトラウマから洋服嫌い、オシャレ嫌いになっていた絹恵の覚醒。自分の幸せとは何か。恋と仕事の成長物語。

集英社「You」。ドラマにもなった作品。観ていない。

基本ストーリーは、この作家さんの独壇場である自分探しが軸。
過去の発表作と画しているのは、仕事の内容に踏み込んでいる点。そこは面白い。これが青年誌だったら、もっと細部の葛藤まで描かれるのだろうけど、片側だけの、天野絹恵のみが語り部でもったいない。工場とか、下請けとか、もっと見たかったな。
個人的好みとしては、働く女性の物語として「働きマン」は秀逸だった。こちらも良く調べていてリアルなんだけど、読者が諭され、説教される感覚にされるのが否めない。

前を向いて元気な時に読む作品。そうでないと「もっと頑張んなきゃいけない」呪文が発動して、読んでいて苦しくなってくる。面白くても楽しくないのが、最近の槇村作品。
例えば、双葉公彦のブランドの行方はどうなった? 成果は余り描かれない。もっと進めと次へと、実りを手にする前にお尻を叩かれてしまうのだ。中途半端な気がしてモヤモヤする。ストーリー的に、双葉公彦話のそれ以降の始末はついている。

洋服に詳しくなるし、自分のスタイルというものを考えさせられる。服を愛すとは、自分を知ること。セルフプロデュース。すごい服にも自然にしていられる自分。
お直しの技術の知識は持ちたいと思った! パンツスタイル、キレイに見せたいよね。女に生まれたことにあぐらをかいてはダメって、効いた。体脂肪計、買うことを決心した。
幸せの形は人それぞれ。でも見た目が良いのはプラスではある。

読み応えがあるのが、9巻最初くらいまで。特に1、2巻はわくわくした。それが後に失速していく。
ネームもストーリー運びも、見事なんだけど、手慣れた感じでバサバサ進ませられる。絵は5巻くらいから、ベテラン作家さんが「慣れ」で流して描いている感じで荒くなる、とっても残念。
特に後半は魅力がない手抜きでがっかり。確かに作品は内容が伝われば良いのだけど、エンタテイメントとして読者をがっかりさせちゃいけない。プロとして。
キャラがどの作品も同じ。実は表面的記号分けのみで、全員が作者の代弁者だと言うことに今気づいた。深みがある人物像にならないから、結論が似てしまうのだ。
相手を理解する振りして、話を聞きながらも、最初から答えを用意している感じ。
素晴らしいベテラン作家さんだからこその、気になり方なのだ。新人さんだと手放しに褒める。これから伸びていく伸び代だから。
12巻から最終巻に持って行くクライマックスの作り方は絶妙。さすがの大御所。

26話扉の編んだ花、可愛い。
「仕事は筋肉。サボったら心も体もどんどん世界についていけなくなる」って台詞、最近聞いたなぁ、どこかで。
小西まみの宇宙、すごい。夢を現実化させる手法として知られているが、彼女のように軸があるのがすごい。
物事を通す「電波」は「感動」とか「愛してる」「好き」ってコト。
猿屋さんの尾行、笑った。
槇村さんて、アネモネ好き。私も1番好きな花。あちこちに描かれてる。それにしても、最近の少女漫画、花で飾られるコマ、少なくなりましたね。
                         2011/8/30、UPは全巻一緒。

13巻/
絹恵は田渕に答えようとするが、返事は一ヶ月後と先延ばしされる。美姫に会い、絹恵が婦人服に行った本当の理由を聞かされる。吉永の妊娠。リアル・クローズ展開へ。田渕は中国へ。

ラスト。
最近、絵を描くことが好きなんだろうなと思う作家さんを集中して読んでいたので、こう愛がない殴り書きみたいなのが悲しくなる。でも、お話のクロージングは上手いなあ〜、やっぱりさすが大御所。
                         2012/3/29、4/14UP

《こんなふうにおススメ》
漫画を読まない方々で、向上心の固まりの女子に。カツマーなら良さそうです。

【コミックセット】

【コミックス】

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2012年04月12日

坂道のアポロン 08巻まで

【坂道のアポロン】 08巻まで  /小玉 ユキ

船乗りで家を空けることの多い父を持つ西見薫。1966年、初夏。高校一年の始めに、横須賀から親戚のいる長崎に身を寄せることになり、長い坂道の上にある東高に転校する。薫は転校ばかりでそのたびにストレスを抱えていた。
後ろの席の川渕千太郎は喧嘩っ早く、クラスはおろか他校生徒からも恐れられている硬派だった。薫は初日にパニックを起こしそうになり屋上に向かうが、そこに先客、サボっていた千太郎がいた。千太郎と幼馴染みのクラス委員をしている迎律子(むかえ りつこ)は面倒見が良く、薫は一目惚れする。
縁が出来て、誘われて寄った律子の家はレコード屋で、秘密の地下室はジャズの練習場になっていた。薫がピアノを弾くと知り、律子は地下室に連れて行く。そこには学校をサボってドラムを叩く千太郎がいた。魅せられ、薫もジャズにのめり込んでいく。
三人で海で遊んだ時に知り合ったひとつ年上のお嬢様、深堀百合香に千太郎は恋をする。
千とボン、リッコを巡る青春と恋に友情、そしてジャズの物語。

短編。
第1巻「種男」
仕事に追われ乾いた女、志田。いつもの店で飲んで仕事の愚痴でくだを巻き、帰りに売れ残りの妙な植物をもらい、翌朝、その植物の奇妙な実から男が出てくる。
第2巻「インターチェンジ」
高速道路の出口を10回ループすると、忘れたい想い出をキレイさっぱり忘れられるという。
第3巻「バグズコンチェルト」
羽虫が恋をした相手は野球部のエース。
第4巻「エレベーター・チャイルド」
エレガの仕事中に一人乗った老人。やがてエレベーターは空を突き抜け宇宙に飛び出す。老人はどんどん若くなり、どこかで見たことのある子どもになっていた。
第5巻「天井娘」
床から音がする日々。文句を言いに言ったら、天井に張り付いている娘がいた。
第6巻「夜警」
ショッピングモールの夜警、柳瀬。仕事中に女性に出逢う。さっきあったマネキンはすでになく。

小学館「月刊flowers」。
「このマンガがすごい! 2009」オンナ編で1位になっていたので知っていたけど、はっきりいって表紙買い。1巻の線の細めのメガネ男子が好みだっただけという。それがこんなにも当たりだったなんて……感激して泣けた。
男性にも読みやすいと思う。オススメ。
この春からアニメにもなる。

66年という年は、ビートルズが来日して、武道館で6月30日より3日間公演をしている。そして68年からは学生運動が盛んになって、70年安保闘争に入っていく。
桂木淳一が東京の生活で挫折する背景と、雑踏から切り離されたような地方でジャズにのめり込む千とボンがいて、それを百合香が結んでいる。
そしてオイルショックと高度成長期を迎える、そんな時代。

繊細な薫、大胆でバンカラな千太郎、面倒見の良い律子、それぞれに個性的で、仲良し三人に共通しているのは誠実で正直で優しいところ。
出てくる人物の胸の痛み、迷い、悩みが直に伝わってくるようで、切なく苦しく、そして優しい。がっつり感情移入できて共感できる。

昨年夏には、YouTubeで音を探してBGMにして、何度も繰り返して読んでいた。

絵の構成は見事。映画のワンシーンのようだったり、何気ないシーンでも気になるところが多くて、ここぞというところで感激させてもくれる。
行間という言葉を感じる漫画作品はなかなか出逢えない。次のコマへの移行が、絶妙にフェイドインしていったり、よく漫画に見られる、一拍、景色のコマを入れて場面転換とかのお約束なんか超えちゃって、雰囲気を壊さない丁寧さがあって、ホントにホッとする。
小雨降る休みの日に、ミルクティーで身体を温めながら、隣家の庭に咲く早咲きの木蓮を眺めている、そんな揺蕩う幸せな午後を想い出した。

短編はflowers増刊の「凜花」。これら短編の不思議な世界観も面白い。
どの短編にも外れなしってスゴくないですか? シュールでどれも傑作なのは特筆すべき。

「波の上のアポロン」は私も見たいです……。
8巻は区切りの巻。9巻は大学生編に入り、そして完結、最終巻。
                         2012/1/30、4/12UP

《こんなふうにおススメ》
どなたにでもオススメできる青春物語。ドラマや映画にもなりそう。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:小玉ユキ
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2012年04月08日

海月姫 09巻まで

【海月姫】 09巻まで  /東村 アキコ

倉下月海(つきみ)18歳。幼い時に水族館で亡き母と観たクラゲに魅せられ、クラゲオタクとなる。
イラストレーターを目指し上京したが、おしゃれ人間には目が眩み、渋谷などは危険地帯。しかし同じような腐女子仲間のみが住む、男子天敵の共同アパート天水館(あまみずかん、通称尼〜ズ)で楽しく暮らしている。
日課になっている近所の熱帯魚のペットショップにクララと名付けたタコクラゲに会いに行くと、相性の悪いミズクラゲと同じ水槽にされていた。このままではクララが死んでしまうと慌てるが、イケメン店員に声をかけられない。通りがかった姫のような美少女が啖呵をきり、クララを助けてくれる。水槽と共にアパートに持ち帰った月海についてきて居座った美少女はそのまま月海の部屋で寝こけてしまう。おどおどしつつ、朝起きて月海の見たモノは……。なんと“彼女”は女装男子だったのだ。
イケメンで、政治家の父と兄を持ち、そして総理大臣の甥でもある鯉渕蔵之介。蔵之介の兄の修への月海の気持ち、月海をキレイにしながらときめく蔵之介を中心に、尼〜ズの面々である、着物ヲタで管理人の娘千絵子、三国志ヲタまやや、鉄道ヲタばんば、枯れ専ジジ、BL漫画家で引き籠もりの目白先生らが、活躍の奇想天外物語。

Kissに連載。アニメ化も決定。
とにかく面白い、オススメと巷の評判ではあったけど……。

なんでこんなに可笑しいんだろう。そして、この抜け感、テンポ。すげー。笑えて仕方ない。久々に解けて笑ったなぁ〜。
なんか、かっこいいのだ、新しい感じなのだ、上手く言えないのだけど(←いいのか、それで)。
KISSは「のだめ」も初期はそうだったが、シュールな笑いで真面目に描いたりする。

もう、期待感いっぱい。
萌えって偉大だ。
話題の作品はほんとにちゃんと読むべきなんだなー、納得しました。その発想かっ! と、わくわくするラブストーリー(なんですよね?)。
俺様なのに情の深い蔵之介は可愛すぎるっ! すっかりファン。
兄ちゃんの初心さにもはまってしまう。

クラゲ、はまるとすごそう。
オタクの描き方は秀逸。ここでいう腐女子は、BL限らず、オタク全般を表している。

総理大臣、おちゃめすぎ、楽しい。
目白先生、見てみたい。

ああ、新刊まで早く追いつきたい。
男子にもかなりオススメ。
マニアックな後書き、実話自伝マンガにも笑える。
                         2010/9/10、9/11UP

《こんなふうにおススメ》
いや、もうね、やられました。今年の一押しかも。みんなに薦めています。
アニメも面白そう。

4〜5巻/
蔵之介は天水館を救うため、月海と千絵子を急き立て、クラゲをモチーフにしたドレスを作らせる。
大学の演劇サークルの衣装25人分を作り、ブランド「ゼリーフィッシュ」を立ち上げる。
月海は修への想いを石化、蔵之介はそんな月海に苛つき、自分の気持ちをカテゴライズできない。

我慢できずに本屋に走った。
楽しすぎる。めちゃくちゃ感情移入しちゃう。笑えて切ない!

蔵子可愛いなぁ。蔵之介を全面応援。どうなるのかほんとに楽しみ。

登場人物の素直さは、すっと胸にしみる安心さ。癒される。
変わっていても変態でも悪役でも、自分に正直な、根が真っ直ぐな人たちばかり。それがこの作家さんそのものなのだと感じる。
                         2010/9/12、9/21UP

6巻/
天水館に再開発の影が色濃くなっていく。追い込まれた尼〜ずたちは本気になる。修は月海のBeforeが一致。
ノムさん登場。まやや様のデビュー。蔵之介の策略。

なんでこんなに笑えるんだろう。ツボるジェネレーションもどんぴしゃりなんだよね。いちいちチェック入れたいとこ満載。大人のラブコメだ。なんでこんな絵が描けるんだろう、尊敬。KISS偉い。あとがきも必見。
ググったら作者さんが美人で驚く。ファンだーと騒いていた私に、友人が教えてくれた、東村さんの元旦那さんの元奥様が「性別が、ない!両性具有の物語」の新井祥さんだということ。なんかいろいろと深い。
                         2010/12/01、2011/2/11UP

7巻/
天水館でのファションショー。蔵之介の全国マスコミカミングアウト。そして母リナの願い。修と月海は接近。

クライマックスの巻でもある。ホント好きだ。愛している。最高、もうどうしよう。読んでてそんな独り言連発。
蔵之介になりたい。
いつのまにかアフロに逆らえない花森さんの晴れ舞台。参りました。予想斜め行き過ぎ。
パスタ食べる兄弟に泣いた。ありがとう!(アリスの谷村新司風に)
                         2011/4/23、4/25UP

※追記 5/07
もうもう、蔵之介のパスタが美味しそうで、悶えて作りました。レシピです。
【蔵之介のスパゲティレシピ】
基本、簡単カルボナーラですね。
材料は、スパゲティ(ソース絡めやすい細いのを推奨)、卵三個、牛乳、バター、チーズ、オリーブオイル、塩、胡椒です。
これで少なめ2人前。大人なら卵4〜5個使っちゃってください。
チーズは、蔵之介はこれ、使ってた。 こちらはママが使ってたやつ。
↓                  ↓
         

1 - お鍋にお湯たっぷり沸かす。パスタを茹で始める。
2 - 卵を卵黄のみ取り出し、良くかき混ぜておく。卵白入れちゃダメ!ここ大事!
3 - 大きめフライパンに、オリーブオイルを大さじ3つほど。
オイルを温めた後、バターを大さじ2つほど。牛乳を150mlくらい入れてよくかき混ぜる。私はこのあたり目分量です。たぶん蔵之介も量っているとは思えない。多めに塩、胡椒。胡椒は粗挽き黒胡椒を曳いたら美味しい。
沸騰して焦げ付かないように気をつけて混ぜながら、チーズをお好みで。かなり入れたほうが美味しいです。
4 - 茹で上がったパスタを手早くフライパンへ。大急ぎで良くかき混ぜる。
溶いた卵黄を入れて、すぐに火を止め、手早く混ぜ、皿に。完成。

私は最初のオリーブオイルの時にキノコ類を炒めてコクを出します。白ワインで風味を出してからバターです。チーズはコク重視でクリームチーズ。これもイケます。
一般のカルボナーラは、オイル使わずベーコン炒めて、以下同文。

蔵ママは、とにかく簡単に作らせてみたのでしょうね。素晴らしい。ごちそうさまでした。

8巻/
蔵之介はインド人に製作交渉。チームは崩壊しそうになるが、蔵之介は奔走する。修の手助け。

兄ちゃん、いいなー。萌える。
ほんとに好きな作品なんですが、ヲタ友以外には評判は普通。なんでですかね、もったいない。
あとがきにも笑った。
                         2011/10/30、2012/2/07UP

9巻/
再開発反対デモに参加を決めた天水館面々。修に花森の高度な恋愛指南。蔵之介は、服に興味のないメンバーで、高価なオシャレドレスを作る矛盾に気づく。デモ参加を渋っていた蔵之介だったが、皆に服の楽しさを知ってもらおうと、コスプレ協力を始める。デモ。月海の恋の自覚。花森は修と月海のデートを設定。ふたりのデートに蔵之介は荒れる。

花森さん笑った。ラストまで、お弁当でも笑かしてくれる。もう主役でいいよ。フルーツタルトホールはその通りと思います。
蔵之介って、作者そのものかも。性別も超えて自由にオシャレを楽しむところ。その蔵之介、この巻は切なかった。オシャレしないと人生もったいないと考えさせられた。
                         2012/3/30、4/08UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:東村アキコ
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2012年04月07日

月の夜星の朝 35ans 05巻まで

【月の夜星の朝 35ans】 05巻まで  /本田 恵子

りぼんで絶大なる人気を誇った少女漫画「月の夜 星の朝」の25年ぶりの続編。

幼い頃に出逢って結婚の約束を交わした梁川りおと坂本遼太郎は、年頃になって再会し試練を越えて結ばれる。
22歳で結婚し、遼太郎はNBAで活躍するバスケットボール選手に。ふたりはアメリカに渡るが遼太郎は怪我で引退。流産をきっかけに写真にのめり込んだりおは、世界的フォトグラファーの九頭竜正彦に見初められアシスタントとして単身渡伊。
5年後、りおの元に遼太郎から離婚届が届く。慌てて帰国するりお。
35歳になったふたり。物語はそこから始まる。

遼太郎は埼玉県小花野高校の教師でバスケ部顧問に。
森村靖彦は泰西商事の人事課長でエリートコース。
製薬会社OLの浜田麻衣とは腐れ縁の恋人同士。
未亡人の小鹿まゆみはプロダクション会社を経営。
杉田聖子は人気歌手。
義妹の伊吹はバイク好きの夫と息子に囲まれ幸せに暮らしている。

離婚後の傷心のりおに小鹿が、日本バスケ界の期待の星、青木周平の写真集の仕事を依頼する。
青木の指名で、遼太郎が彼のトレーナーに。
もう顔を合わせたくなかったりおだったが。青木、遼太郎の同僚教師の山口詩文、アメリカから日本に長期取材でやってきた新聞記者のミランダらを巻き込んでの恋の行方。

創美社発行、集英社発売、office YOU。

まず、作品を取り巻く概要について。
賛否両論(否ばかりとも……)のこの作品。個人的には、どの作品の続編が作られようがそれぞれで有りではの意見だけど、この作品に関してはどうなんだろうかと感じた。
元々、砂糖菓子のように甘くコーティングされた恋に恋する物語。80年代の王道。
遼太郎が当時ちょっと悪っぽく見せていても範囲内の可愛らしいもんで、とにかく女の子のあこがれの夢を満載した少女漫画だったのだ。それを懐かしい甘い想い出として持っている読者もいると思う。
それを敢えて、読者の層がその年代になったといえ、残酷に侵してしまって良いのだろうか? むちゃくちゃ非現実だった世界観を、こちら側のリアルに置き換えて良いのだろうか?
この作品の特別なファンでなかったとはいえ(親友が夢中になっていたけど)、その疑問が根強い。
火曜とか木曜の22時台にやるような、しかも安っぽいドラマのようなお話になっている。違うキャラでやったら成立したのだろうか?
読中、独立した作品なら割り切れてそれなりに面白かったのにと感じた。

今が90年代だったらまだ有りだと思う設定で、団塊ジュニア世代のふたりはこう考えるだろうか? と考え込むこともしばしば。
2,000年を越えて、ますます価値観が変化している。今の30代はけっこう保守的、お金にもきっちり厳しいです。ここでの設定は40代後半以降の人たちがしていたスタイル。それってバブル経験してきた作家さんの年代なんだろうな。マーケティングって大事だ。

つい、「この作品のファンって、こういうのを読みたいのかなぁ?」と疑問がよぎる。元々はファンタジーなのに、リアルに描こうと考える作者自身がそれに没頭しすぎて、読者がすっかり冷めてしまうのだ。
最近の槇村さとるさんにもそういう傾向がある。いろいろと経験してきた大人の上目線で、読者を諭そうとか、教えようとかするからなのかな。

大人な話なのに、キャラクターが相手の気持ちを考えず強引に周囲を巻き込んで話を進める。それに萎えた。これも作家さんの性格なのかも。
これって子どもの世界にのみ許される手法。10代が主役の、社会に馴染まない子どもがメインの、少女漫画だから笑って許してもらえる設定なのだ。それが大人な世界にも描かれていて、げんなりした。
配慮だらけでにっちもさっちもいかなくなるのが、大人の不器用さで面白みになる。臆病さはどのキャラにもあるけど、肝心なところが強引みたいな。
愛すべきキャラたちが、空気の読めない大人たちになっていて、悲しかった。

この作品が漫画読みしててもまったく話題にならないのは、「読者も成長しているんだ。バカにするな」ってことなのかな。

内容について。
パターンは前作と一緒。波乱から安定、またトラブル。

りおに感情移入できない。まず、こんなに苦しむくらい好きな夫なのに、流産のトラウマだとかいろんな理由があるにせよ、師が厳しすぎるにしても、
「なぜりおは5年間一度も日本に帰らなかったのか。もしくは遼太郎に会いに来てもらうよう頼まなかったのか」。
何度も約束反故にされてそりゃ遼太郎もぶち切れるよね。離婚の覚悟しても仕事したかったと考えに普通に至ってしまう。

「自分は人を愛せない欠陥人間」と自虐するりおも、元々の作品に対して失礼な気がする。
りおの、自分は良い子でありたい性格は、真面目とは違う。相手への愛情を、身勝手に相手へのプレッシャーとして押しつける感情。それなのに、自分は愛し方を知らないと劣等感に酔うのはうんざりだった。(相手を高みに上げすぎて、それに酔いながら自分を成長させる「失恋ショコラティエ」の爽太の性格も似ているけど、自分のキモさを自覚し、客観的に観ているところで「たしなみ」がある。今の作品だよなと、あちらは感心)
そんなあれこれを放置のまま、また恋愛モード。
ぶれぶれな遼太郎にも共感できない。矛盾が多く、こんなに子どもっぽく執着する性格ならば、離婚時に揉めるはず。遼太郎は浮気する人じゃないと設定させるため、離婚させたのかなと穿って読んでしまう。
別な作品にして分けたらホント良かったのに。
そして35歳らしからぬ、りおの子どもっぽい行動。キャラたちが20代半ば設定ならまだ共感できそう。
海外生活長いと誰でもわりとさばさばしていくんだけどな。ロンドンとNYに長年住む妹を日頃見ていてそう感じた。
35歳からの遅い自立。主婦が自分の足で立ち上がることを自覚して頑張る姿としてなら、納得。でも、読者は、空回りの悪循環を読み続けたいわけじゃない。

火サス的にドキドキするのが、結婚決まった森村と麻衣ちゃんに絡む北岡瑞季。猟奇的で怖い。見どころ。でも、尻つぼみ。
周平のアメリカ行きと怪我の違和感は、もうファンタジー。

15話の扉絵の帯の結び、この夏の浴衣で着たい。

いろいろ書いたけど一番気になったこと。
絵って描かないと下手になっていくんだなととても怖いことに気づく。絵がとても上手い作家さんと、感心した記憶がある。巻を重ねていくとまとまってきて落ち着いた。ベテラン作家さんでもなんだ、びっくり。
いや、何事も日々こなしてないとそうなのかも。我が身を振り返らせた。大きな学び。
手書き文字の美しさには感動。
                         2012/3/20、4/07UP

《こんなふうにおススメ》
「残念な、やっちゃったパターン」として、周囲に勧めている最近。いいのか?


タグ:本田恵子
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2012年04月05日

失恋ショコラティエ 04巻まで

【失恋ショコラティエ】 04巻まで  /水城 せとな

小動爽太(こゆるぎそうた)は高校に入ってすぐにひとつ先輩の高橋紗絵子(サエコ)に恋をする。サエコは学年トップのいい男は必ずモノにする、決して美人ではないのに男を惹きつける話題の女だった。
爽太はサエコに尽くしまくり、恋をしてから5年後のクリスマスの一週間前からやっと付き合い出す。とはいえキス止まり。サエコの無類のスイート好きと、実家が代官山のケーキ屋ということもあり、店の厨房と製菓学校で鍛えた腕で、ヴァレンタインにサエコに本命チョコを渡す。ところがサエコは、爽太とは付き合っているつもりはなく、元彼のサヤに戻っていると言い放つ。
爽太は傷心のまま、渡仏。有名店に採用を申し出る。そして5年後。
天才ショコラティエとして凱旋帰国、爽太の前に現れたサエコが爽太にお願いしたのは……。

flower増刊、凛花。あー、濃い雑誌。
あの、渡瀬悠宇がBL描いているんだから。

内容も参った。濃い。この作家さんのことだから覚悟はしていたのだけど。
コミックナタリーの上位で、プロのお薦めというのがわかる。

「こういうタチの悪い女っているよね」
女が一番嫌いなタイプの女、それがサエコなのだ。だけど、うまく説明できない。高飛車、傲慢、悪女なわけではない。形にはっきりわかるイヤさ加減ではないのだ。見た目も中味も一見は良い子、周囲だって受け入れている、だけど一番の親友と聞かれたら名前を挙げたくない、きっといつかは裏切る、そんな匂いを持つ女なのだ。
そういう女には、じわじわと浸食されてくるような独特の“気持ち悪さ”がある。その浸食を男は好む。
この気持ち悪い何かに、はっきり名前をつれてくれた水城せとなという人をリスペクトする。「空気のよめないイノセントさ(純真無垢さ)」
それは相手を傷つけようとする悪意より、タチが悪い。

物語は、そんな女に青春を振り回された爽太が、まだまだ執着し、逆転劇を図ろうとする。
爽太に想いを寄せながら冷静に状況分析する薫子は、読者の気持ちにもっとも寄り添う。
普段はオタクでちゃらちゃらしているんだけど、友人として爽太に的確なアドバイスをするオリヴィエ。
爽太のサエコに対する執着は異常にも感じるけど、ここまで蔑ろにされても好きでいるのは、羨ましい気持ちもある。
この作品、「復讐物語」と語られることが多いけど、私にはひとりの男の「成長物語」にみえる。

それにしても序章、前振りの一巻だけでこんなに濃いとは。
なんて“人の裏”を浮き彫りにする作者なんだろう。芥川龍之介か、水城せとなか。決して言い過ぎではない気がする。
                         2009/12/10

《こんなふうにおススメ》
2巻は昨日出たばかり。早く読みたくてじれじれする。
男性にオススメかも。女のずるさが視えてくる。
                         2009/12/11UP

2巻/
ライバル六道誠之助登場。爽太はサエコに見合う敷居高めな男をひたすら目指すが……ショコラティエ相手で初めての嫉妬をする爽太。ライバル店を偵察に行く。
まつりの恋、オリヴィエの恋。
六道のバースディで知り合ったモデルの加藤えれなと片想い友だちになった爽太。

改めてカメラワークが絶妙だと気づく。普通ならしないような不安定なコマの構成。見事。
大人相手のエンタテイメント、夢を売る商売の基本も語られる。やられた。
台詞の巧みさは他に例をみない。やばい、ほんとに面白い。いきなりまたレベル上がった?
作中の作者自らのツッコミが男前だ。
パリ旅行に行くなら是非一読してをオススメ。
                         2010/3/21、4/02UP

3〜4巻/
3巻。爽太はえれなと一緒のところをサエコに見られる。その甲斐あってか、サエコに元カレ認定され舞い上がる。オリヴィエはまつりに告白。サエコの“買い物”に付き合うことになった爽太。薫子を誘ったのは。
4巻。薫子は関谷と食事を仕切り直し。六道の誤解。まつりは男と別れ、とりあえず付き合ってみる提案のオリヴィエを受け入れる。サエコは閉じていく。

恋ってすごい。これ読んでいるとそう思う、それが一番羨ましい。
私もゴッドマザー女塾入りたいよ。

爽太の恋は、自分を成長させる。「誰かに認められたくて努力する自分」
同じことを「月の夜星の朝 35ans」でも言っているんだけど、本作は相手に押しつけがましくないのだ。たしなみ、大事ですね。まぁ、爽太の場合は言えないところ大なわけなんですが。
だから読者がイラッとしない。このすごすぎる設定にやっと気づいた。

えれなと爽太の会話は面白いけど、わからないところ多々。でもこのふたりのシーンは大好物なんだよね。
チョコが美味しそうで困る。
                        2012/3/30、4/05UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:水城せとな
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2012年04月04日

BLACK BIRD 15巻まで

【BLACK BIRD(ブラック・バード)】 15巻まで  /桜小路 かのこ

“見える”体質の原田実沙緒(みさお)。
幼い頃、同じ体質の烏水匡(うすいきょう)に「迎えに来る」と言われたまま、別れを経験する。
その匡と16歳の誕生日の前日に再会。妖に襲われたところを助けられる。
そして教えられた自分の運命、実沙緒は100年に一度生まれる特殊な人間で、妖がその血を飲めば寿命が延び、喰らえば不老不死に、嫁にすれば一族が繁栄するというのだ。それは16歳をもって解禁で、匡は実沙緒を嫁にするため迎えに来た妖、天狗一族の当主だった。
そして匡は実沙緒の学校に教師として赴任する。
妖狐の葛葉修平(くずのは)も実沙緒にプロポーズしてきて。

Betsucomi(ベツコミ)。
表紙が妙にエロかったので、気になって読む。どんな理由だ。
表紙の実沙緒がいつも泣いているのは、お約束らしい。

面白い。さすが、ベツコミ。
少女漫画に匂わせるエロさが絶妙。なまじはっきり描かれるより余韻が残りますよね。

「葛葉、おまえはこのクラスじゃないだろう」に笑った。
八大天狗が面白い。前鬼もそのひとりだったんだ!

忠信との決着の前に、実沙緒が早いとこ……しちゃえば、みんな苦しまないで済むという話じゃないのか? と、最初はツッコんだが、物語を盛り上げるための見所と、その後の伏線だった。

押し入れで実沙緒のハンカチ握っている権助を見て、ファンになった私は変態。
3巻の中表紙が、絞りの着物で凝っててびっくり。

タイトルは、匡たち種族のことだったのか。

6巻の後描きに、感激とともに爆笑した。
水城 せとなさんの意見はもっともだと思う。
                         2009/9/02、9/11UP

《こんなふうにおススメ》
何気に手にして、期待以上の面白さで感動でした。
正直、連載を追いたい気分。

9巻/
とうとう結ばれたふたり。匡の呪いは解ける。実沙緒はまったく変わらず、匡はそのことが他の妖たちに狙われるままと考える。
妖にとって仙果はエサでしかなく、実沙緒を愛した匡が異端なのだと実沙緒は教えられる。実沙緒の血を所望する里からの申し出を断った匡に対し「当主は仙果を独り占めする」と鬱憤が積もる。学校で実沙緒は襲われ、天狗たちは内情に詳しいスパイを疑う。人間が妖に操られていることで、実沙緒は自分を責め追い詰められていく。
そして匡の父親が姿を現す。

「祝合体」の熨斗紙に爆笑した。
実沙緒がちょっとうざい。
エロさが生きる作品だなー。ほんとに面白い。
                         2010/3/08、3/15UP

10〜14巻/
10巻。匡の両親の真実。祥の生存。鵺の全滅。天狗の郷に。
11巻。仙果の血を無心する里人。かえでと祥の策略。実沙緒の失った記憶。反魂香。
12巻。匡たちの出陣。伯耆の謀反。前鬼捕らわれる。実験に使われた里人たち。
13巻。実沙緒、祥の元に飛ばされる。
14巻。兄弟の対決。実沙緒、戻る。番外編もまとめて。

10巻の都条例ネタに爆笑。ホント、むかつきますよね。

全開な感じ。エロさも。
かなり実沙緒がうざいけど、お話が楽しく気楽に読めて嬉しいです。
乙女ゲーム系な脚本健在。
                         2011/12/01、2012/1/26UP

15巻/
実沙緒の体質変化。妖を祓う力。実沙緒の妊娠。鵺に襲われる屋敷。捉えたひとりが仙果録の結末を知っていた。子が産み落とされると仙果は死ぬ。

そろそろ終わりに向かっていると感じる最終章。引っ張ったなー。なんだかなー。
相変わらず、実沙緒に感情移入出来ない。
                         2012/3/30、4/04UP

【コミックセット】


【コミックス】

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2012年04月02日

となりの怪物くん 09巻まで

【となりの怪物くん】 09巻まで  /ろびこ

「となりの席の吉田くんは、入学初日に流血事件を起こして以来、一度も学校に来ていない」
ガリ勉優等生の水谷雫には夢がある。将来は年収1千万超えのキャリアウーマンになるべく、勉学以外の興味がないクールな性格。
幻の新入生で話題の男、吉田春に、担任教師から賄賂を貰ってプリントを届けに行くが、妙に気に入られ友だち認定されてしまう。ハルは他者との距離感を計るのが下手で、学校や仲間に憧れる、実はまっすぐな青年だった。
そんなハルに、初めて感情を揺さぶられる想いをする雫。勉強さえしていれば満たされた。今は不安で胸が苦しい。
「シズクがいるんなら、学校に行ってみてもいい」
中学時代も登校拒否児、しかも成績は学年トップ、奇行青年ハルと、面倒事は嫌いでかたくななシズクのぶきっちょなすれ違いラブストーリー&不器用な仲間たちの青春物語。

デザート。
正直、新しいと感じた。
特に、最初の一コマ。インパクト大で、カミュの「異邦人」の出だし、「きょう、ママンが死んだ」の名文を想い出したよ。

なんというか、不思議な感覚をたくさん持った作品。どうやらこれはこの作家さんの個性らしく、「当たりだったなー」と感慨深い。
感想書くにあたって、ブログを拝見したら、中高時代にクラスにたまーに存在する、飛び抜けて面白い(よしもと系の意味ではなく、存在そのものが)感覚がちょっと変わった子を思いだした。私は昔から、こういう人に憧れてならなかった。文章も詩のようで歌のようで、ほっこりする。
無機質のようで血が通っている感覚と、デジタル絵がしっくりきて本当に楽しい。絵や漫画を描くことがとっても好きで楽しい気持ち、随所から伝わってくる。

絵も可愛いし、男子カッコイイ! 群像画がとくにステキ。
一気にファン。

シズクがくねくね甘えた系女子でなく、空気の読める男前でスカッとする。でも話全体がういういで、ホント共感できるのだ。
そして特筆すべきは恋愛関係が相手におもねらず対等なコト。「男女って対等だよね」とか、存在や生き方や在り方をぐねぐね検証したり確認したりするわけでなく、当然のように対等。苦もなくするっとそんなふうにキャラが存在していて、それが前提になっている。
嬉しいことで、作家さんにトラウマがないのだ、そういった時代の。
当たり前の話なのだが、90年代まではこれがなかなか手に入らず、そういった部分がテーマになってきた。そんなことさっさと乗り越えて次に行っちゃってる、2010年代の作品と思った。もはや戦後ではないんだなー。感動。そこが「新しい」のだ。差別は教育しちゃあかん、ということ、初めて実感した気すらした。

ストーリー展開も、なんというか「その発想はなかった」みたいな。ぶっ飛びっぱなしなんだけど、計算じゃないんだよね。そこがなんともすごい。
今までの多くの作品は、本音の一言が言えなくて、ぐるぐると逡巡し、それが挙げ句は周囲を巻き込む事件に発展してしまう。そのあれこれの中で主役たちは手探りでお互いの気持ちを探して恋愛成就するのが王道パターン。
しかし、この作品のキャラクターは、ためらいなく思ったことを口にする。その言葉に傷つくことさえ言葉に代え、相手の個性も受け入れる。違いを容認する。
その中で、好きという気持ちが重なるところを模索していく。恋愛は、自分ひとりが正解でもダメだということに重きを置いている。お互い好きでも噛み合わない、そんな恋愛のズレたところからスタートさせる。大人だー。
もしかして、今の子たちはうんとスタートが大人なのではと、考えさせられた。

ここに出てくる感覚は今のティーンエイジャーの抱えている悩みや気持ちなのかも。欲しいものは何でも手に入って、取り立てて口に出すまでの悩みはない。でも空虚に冷えている胸の内。ホントに欲しいのは何なのか、わからない拠り所のない気持ち。

出てくるキャラがどの子も立っていて面白おかしい。
可愛すぎてモテまくることにうんざりしている夏目あさ子、野球部で明るい人気者で唯一常識的でまともなササヤン佐々原宗平、隣のクラスの委員長の大島千づる、海明学院に通う方向音痴でプライドの高い優等生ヤマケンこと山口賢二らが、ふたりに関わっていく。

お約束のイベントだって満載なのに、方向が違っているだけで新しく感じる。とにかく楽しい。

目次下が特に好き。途中で入る四コマやおまけ漫画がなんともラブ。
ササヤンのハルに借りってなんだろう? ちらっと出たけど、これでスルーになるのかな?
大島さんの「どうせ死ぬなら前のめり」に共感。

2010年代作品、登場しましたね、と言いたい。この作品はファンとして向かいたい。
                         2012/1/30、UPは9巻と一緒。

9巻/
高二の夏休み。キャンプ。そこに優山の姿が。雫は付き合うということについて考える。祭り。ハルの事情。

この巻の夏目が割と良い。ササヤンが良いのはいつものコト。
だんだん家の問題が表面化してくる。そしてハルの特殊さも。
                         2012/3/30、4/02UP

《こんなふうにおススメ》
本文にも書きましたが、ようやく、「2010年代作品」がこういうのですね、と言えるもの。
時代が浮き出て面白い。注目。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:ろびこ
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2012年03月31日

僕等がいた (完) 全16巻

【僕等がいた】 全16巻  /小畑 友紀

高橋七美(ななみ、ナナ)15歳。高校に入学して友だちを作ろうとしたが、いきなりすべる。席近くの山本有里に声をかけたが、シンパシーまでいかず。
他の女子は男子の噂話ばかりで、その話題の中心は、一度は好きになる確率がクラスの女子の2/3と言われる矢野元晴だった。その矢野のことは、七美にはけっこうヤなやつに見えて。ムカついていたのだけど、いつの間にか惹かれていた。
ハイキング行事の時、矢野の彼女が山本の姉の奈々で、しかも昨年の夏に事故で死んだと知る。
12巻までに、七美たちの高校生編も終わって、大学をさらりとやって、一気に社会人に突入。

5巻番外編に「Run,baby,run.」 矢野と竹内匡文の中学の頃の友情。

小学館ベツコミ。
最初に言っておきます。噂には聞いていましたが、侮ってました。ごめんなさい。

コマの送り方は少女漫画の見本のよう。ういういきゃーきゃー系なのかと思ったら、不安要素、辛い予感もあってかなり期待しながら読み進め、裏切られなかった。
くっわー、やられた。
展開が早くてじれじれじゃない少女漫画にあまり免疫がないから、ところどころで読みながらパニックを起こす。いいのか? ほんとにいいのか? とツッコミ入れながら読んじゃう自分が痛い。溜めがないぞ。七美、好きになるの早すぎ。

なんか、ナナと矢野のやり取りを見ていると、友だちの息子とその彼女みたいな感覚になってくる。やばいじゃん、それって。イマドキの子たちを、生暖かく見守ってしまう気分なのだ。まあ、いいか。他の少女漫画ではないんだけどな、そういうの。

コネタ的なところから。
こんなに矢野はモテモテ(死語)なのに、ナナは他の女の子からイヤガラセされないのだろうか? そういったサイドにぶれなかったのはすごい。
竹内の配慮、なにかとGJ。私だったらきっと竹内とつき合うね。こういう男は女を安心させて幸せにする。とか言ってたらまじで恋愛に絡んできた。うぅぅ。
クラス替えしないんだ。いつまでナナは議長なんだ?
7巻で、よく脳内で天使と悪魔が会議したりするけど、そのシーンをナナの親友でやらせた設定は秀逸、上手い。

矢野が可愛すぎる。矢野を愛でる漫画。私の中の二次元男子キャラの理想は「ラブ★コン」の大谷だけど、それとは番外ってノリで、矢野は応援したい。

会話もけっこうリアルですごい。
最初の頃の話は……。恋したてのラブラブ期、離れ難くてずっといつまでも一緒にいて。相手が自分に、自分が相手になってしまったような感覚があって。そんな時期あったよなーと、遠い目で読んでしまうぜ。
このじれじれじゃなく、じりじりにやられると思わなかった。このあたりはすごく楽しい。
8巻以降、きつい。ひたすらきつい。
この先、どんな方向に進むんだろう? これは作者も連載していてきついよね。ただ今、12巻までで休載中。約二年? ファンの方に合掌。皆さんがこの放置に耐えていらっしゃるのもきつい。

私の中では、少女漫画ベスト10に入る勢いですが、とにかく後をひく。行間の深みがすごいのだ。
例えば、「奈々と七美って名前、一緒だよね」などの台詞は一切出てこない。これ、すごくないですか? 狙って描いているのに、でも、あえてそこに触れない。友だちも誰も触れないのだ。触れてしまうと壊れてしまうくらいの扱いで、矢野も意識して「高橋」とか、「ナナちゃん」とたまに甘えて呼ぶくらい。奈々には「奈々」だったのに。ここの回収を、犬のララ美でやったのも深い。
万事がこんな調子なのだ。あえてネタ振っておいて、余韻と行間で読者に読ませる。少女漫画ってそこ、今までベタベタじゃなかったですか? 勇気だ。

余韻がすごすぎて、夢にまで何回も出てくる程の感情移入。なかなか抜け出せない程、きつい。読んでいて、何度も悶絶死しそうになった。感想もなかなかまとめられなかった。安易に人に勧めていいのかわからないほど。
めちゃくちゃ面白いんだけど、恋愛というものが描かれていく過程と、その内容がリアルすぎるのかもしれない。
これ、コンプリートだったら、一ヶ月廃人になってしまっていた気もする。でも連載中でも、人に勧めるのに、この辛さも共有させるのもきつい。こんな作品、はじめて。
同じ、奈々と七美でも、絶対に「NANA」よりこっちの方が面白い。それだけは断言したい。

この夏から再開らしい。どうかどうかご無理なさらずに、応援しています。
ああ、やっぱり感想、上手く書けなかった……。
                         2009/5/19

《こんなふうにおススメ》
あまりにも感情移入し過ぎて、どう薦めていいのかわからない。とにかく、すごい。
ちなみにアニメにもなっています。まだ観ていない。
                         2009/05/22UP

13巻/
七美の同僚で、矢野が引っ越した先での高校の同級生の千見寺亜希子が、デザイン事務所にいる矢野と再会、それを聞いた七美は動揺する。
竹内は七美の24歳の誕生日にプロポーズ。
矢野には会わないと突っぱねていた七美だったが……。つかの間の再会。「きれいに別れよう」とケリをつけたふたりだが。

2年ぶりの新刊。ファンはどれだけこの一冊を待っていたんだろう。きつかっただろうなー。
こんなに読んでいて苦しい作品もない。作者さん、すごい。

生涯でこんな恋ができたら幸せだろう。でも諸刃だね。本気ってきついのだ。だからこそ手に入れられるモノがある。
ひとつだけつっこんでいいすか? 二度と泣かないと決心した後の号で涙するのはどうかと。でも、女の子ってそんなものです。
この巻で七美のことがほんとに好きになった。頑張れ。
それにしてもハッピーエンドにならなさそうな予感。禁じ手のエンドはやだなー。
                         2009/11/22、11/26UP

14巻/
矢野と竹内。
アキとナナは奮発してイタリアン。飲み過ぎて酔っぱらい、アキは竹内を呼び出したと思ったら、実は矢野で。
ナナと竹内の破局。矢野の真実。

相変わらずの重さ。ちっともハッピーエンドと思えず。どうに決着つけるのかその方が興味。
                         2010/9/05、9/06UP

15巻/
釣りに行き気持ちを整理する矢野と竹内。竹内はあえて七美の背を押す。矢野はパニック障害を再発させる。千見寺は矢野に突きつける。矢野は酔って七美に会う。有里の母の死。

親友と恋人の狭間の竹内が苦しすぎる。でも、七美が竹内とそういう関係にならなかったのも最近解る大人な私。自分で自分の気持ちなんてコントロールできないもんなんですよね。大人にオススメの作品と思う。
次巻で終わり。2012年実写映画化されるそうです。大人も見応えある作品になったら良いな。
                         2011/7/20、2012/2/10UP

16巻/
矢野は山本との生活を解消。竹内が残した指輪の意味。すれ違う矢野と七美。七美は駅の階段で落ち、意識不明に。矢野は愛知からタクシーを飛ばす。故郷に帰るふたり。

最終巻。ドキドキしながら読む。
私はアキに近いなあ。
指輪バトンは、先輩の説明あって納得。深い。

客観的に読めてないので気持ち的に難しいけど、どうやってもこの作品を終わらせるって大変。
そんな中、これで良かったんだと思えるエンディング。もっと感動したかったけど。
もう少し時間が経ったら最初からちゃんと読み直して、もっとまともなこと書きたいです。完結おめでとうございます。
                        2012/3/27、3/31UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:小畑友紀
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2012年03月30日

スキップ・ビート! 30巻まで

【スキップ・ビート!】 30巻まで  /仲村 佳樹

中学を卒業した最上キョーコは、スター歌手を目指す幼馴染みの不破尚(ふわしょう)に頼まれて、京都から上京する。京都の老舗旅館の跡取り息子の尚の嫁と、尚の両親にも幼い時から仕込まれて、家事一切は得意。尚のために身を粉にしながら生活費を稼ぐが、実は尚はキョーコを家政婦代わりにしか思っていなかった。
その事実を知り、「地味で色気もない女」言われた尚に復讐から一念発起。芸能界に自ら乗り込んでいく。大手芸能事務所のタレント部門のスタッフ、椹武憲(さわらたけのり)につきまとい根性を見せ、オーディションを経験するが見事に落ちる。しかしその特異さは社長の目に留まり、キョーコの為に作られた新セクション、ラブミー部に所属することになる。そこは、人の為に動き、愛を学ぶ部署なのだ。そこで上手くいけば、プロデュースしてもらいデビューも可能。
キョーコは夢に(いや、復讐に)向かって邁進していくが、キョーコの秘密を知った今をトキメク大スターの敦賀蓮(つるがれん)のお陰で、やがて演技の面白さに目覚めていく。

花とゆめ。
現代のガラカメ(ガラスの仮面)。真面目にガラカメなのに、しっかりコメディなのが、すごい、面白い! 手元にあるのが21巻までだから、尻込みして予定としては近々に読むつもりがなかったのだけど、うっかり手に取ってしまい止まらず、徹夜で一気に読み上げた。3巻くらいからもうホントに面白くなっていく。

人気作品だけど、それがどうしてなのか想像していなかった。シリアスとコメディのメリハリが絶妙で、演技に入るとガラカメにどっぷり。話の運び方がスムースで読みやすい、引き込まれる。面白すぎる。

キョーコが早く夢から覚めて良かった、1話でそう思ってしまった。とはいえ、その後の振り切れ方がすごい。そこも見どころなんだけど、人間って愛情が強かった分こんなに憎しみにいけるもんなんだなと、リアルさを感じる程。
動機が強烈なだけ、その根性の覚悟が見える。ここも上手く計算されている。人ってどん底からじゃないと肚を据えられないことってあるもんね。

絵が結構怖い。なんとも驚くのが、主人公のキョーコの方が悪役顔なのだ。
そして“漫画によくいそうなイイ人”がほとんど出てこないのも笑う。みんな癖があって、イイ人は、社(やしろ)さんと百瀬さんくらい。
デフォルメの社さん可愛い過ぎ。個人的にちょっと損な役回りのツッコミ役が好きなのだ。
キョーコの性格もダークだし、イマドキってこうなんだなー。かえって潔い。意地悪に耐えていく、清い少女なんて今の時代、ガラじゃないよね。

そのキョーコも演技に目覚めて、自分なりの成長を目標にし出してから変わっていく。本来のメルヘンチックな部分と、負けず嫌いがバランス取れていく。

尚のキョーコへの本音「いつまでも俺のものだと思っている」は、なるほどなー。どこまでも俺様なら、その発想はありだろう。
敦賀には坊がキョーコだって絶対にバレてほしくない!同じだけ、コーンが敦賀だってバレないのが良いんだろうな。同じ微妙なバランスで。
ここらへんが、とくに上手い流れ。
「どうしてくれようかこの娘は」に大爆笑した。

恋愛絡みになったらもたつくのかとも思ったけれど、そんな心配はまったく無用でますます加速。自覚したらジレジレしないとこも人気の秘密だと思えた。
もちろん、関係はじれじれなんだけど、想いをちゃんと自覚してるって読者には逃げ道がある。敦賀のモノローグが可笑しい。

ツッコミ役がいなければ、作者自らツッコむというサービス精神も好み。

キョーコの出演しているドラマの、平均視聴率の高さに笑った。どんだけ。
今は昔とは違って、夜ドラマでは15%で及第点クリアで、18%でプロデューサーはホッとし、20%で頬が緩む。30%越えした日があれば、社長賞なので次の作品がやりやすくなるというもの。ところが、ここでは40%の話をしてるっていう(笑)。ありえん。昭和40年代ですかっ!

クオン編は泣けた。
やばい。冊数が多くて嬉しいと久々に思えた作品。20巻までくると、キョーコほんとに良かったねと感情移入も出来て、ここまで読んできて良かったなーと思えた作品は久々かも。

不満は少々。なぜあれだけの人気俳優なのに、しかも設定上はスキャンダルが無さすぎて皆不思議がっているというのに、敦賀に張り付くパパラッチが一人もいないんだろう? キョーコはそのやり玉にいつでもあげられそーなもんだ。
それから、軽井沢は湿度がめちゃ高いのでまず音が悪いし、プロ用のレコーディングスタジオがあったとしても、プロはもちろん海外の人は絶対に使わない。
まったくどーでもいい雑談ですが、軽井沢でいくつか。絵は違うけどお風呂シーンを見ていて、祥子さんとお風呂に入れて、その後風呂前で尚たちに会えるってことは、「星のや」の「トンボの湯」? ホテルの絵は「グリーンプラザ軽井沢」ですね。内装はまったく違うけど。

軽井沢編がイマイチに感じたのは、恋愛重視で、演技の部分がカットされたため。それまでが演技の闘いだったからかなー、そこは残念。
でも、この恋愛と演技の話のバランスが、両翼になっているから面白いのかも知れない。

本気でヤバいです。21巻があまりにも意味深で終わったので、つい連載分を読みに友だちのところ行っちゃいました。ただ今(2009年4月)で、24巻分スタート。
ああ。手を出してしまった、「花とゆめ」。いいのか、これで。
現在、友だちのところで連載まとめ読み作品が増えている。この作品は40巻までは行く気がした。面白すぎる。

漫画を読んできてわかるけど(これをUP時、1900冊越え)白泉社のマーケティングと蓄積された智恵、すごい。現代少女のニーズをすっかり把握している。
                         2009/4/15

《こんなふうにおススメ》
最近、友だちたちと、ガラスの仮面、読み直しが流行り出しているんですけど……。
これも一緒に読むと面白さ倍増。いやー、漫画って良いもんですね。

22巻/
ナツの役柄を掴めないキョーコは、蓮の家に押し掛けてモデルの訓練を受ける。そこでイメージを掴んだキョーコは、ナツにすっかりなりきる。
キョーコに対して陰湿なイジメをしていた千織。キョーコのナツが誕生した反動が、そのまま千織に出る。そして千織には暗い過去があった。

なんで、蓮とキョーコがスキャンダルにならないのか、そこのツッコミはもう入れても無駄なんだろう。
この巻はホントに面白い。でも、この巻の終わり方はかなり引っ張るのできつい。やっぱ、演技の話が勢いあって面白いし良いですね。
蓮のマネージャー、良い味でこのあたりから気になってきている。
                         2009/6/28、6/30UP

23巻/
階段から突き落とされたキョーコ。利き腕を痛めるが、演技にそれすら生かす。ナツとして、ユミカ役の天宮千織をとことん追い詰める。
この辺りまでがこの作品の最高潮だった気がする。連載を追っている今はかなりつまらない。この巻は最高に面白かった。
                         2009/10/24、10/25UP

24巻/
まるまる一冊バレンタインパニック。それぞれの思惑祭り。しかもまだ続くんですよ、奥さん。
連載時、なんでこんなに面白くない漫画になっちゃったんだろうと冷めてみていたが、まとめて読むとそんな程ではなかった。面白いとさえ思った。うーむ、深い。
                         2010/2/22、2/23UP

25巻/
まだバレンタインです。尚の独占欲全開。蓮の前でキョーコとキス。蓮、キレる。

連載はもう追っていない。だって連載で読むと面白くないんだもん。
キョーコのどこまでもずれっぷりが笑いどころ。蓮の洗脳に笑った。キョーコは蓮の掌の上。
一粒5千円のチョコって何物? これでバレンタイン編、やっと終了。
                         2010/6/20、UPも。

26〜29巻/
26巻。天宮千織、ラブミー部に。キョーコのミッション。カイン・ヒールの妹雪花として共に暮らすことに。
27巻。カインとセツの共同生活。不死身の蝶。
28巻。蓮は撮影であわや事故、茫然自失に。マウイオムライス。
29巻。蓮への気持ちを自覚するキョーコ。貴島が化けさせたキョーコに蓮は。ヒール兄妹、本格始動。殺人鬼ブラック・ジャック。撮影が始まる。主演の村雨がヒール兄妹に突っかかる。

こういうジレジレもある。だからこんな巻数進んでも楽しめるのかも。
いろいろ読んできてやっとわかったのだけど、この作家さん、独特の感性ですね。面白い。なんというか、整理できてなくてそのまま描いちゃったんだけど、そのプロセスに脳内ノリツッコミしすぎて、明後日の方向にまで展開して面白いので有り、みたいな。
それも計算なんだろうな−、すごい。作家さんがかなり冷静で、読者の半歩先で作品にツッコミ入れる。そのテンポが心地良いのだ。
でもこの作品、いったいどこに向かっているのだろう。
モー子さん、良い友だちだよなー。
                         2012/2/01、UPは30巻と。

30巻/
元族長、村雨。撮影始まる。クオンとしての過去の血。カイン・ヒールが暴走していくのか。

このふたり、キョーコと蓮、もう憑依と言っていいレベルと思う。
蓮のクオンの部分が癒されたら、物語として収束してくのかな?
                         2012/3/20、3/30UP

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2012年03月29日

おとめ妖怪ざくろ 06巻まで

【おとめ妖怪ざくろ】 06巻まで  /星野 リリィ

異世界の明治。そこは人間と妖怪が共存する世界。
新憲法によって妖怪の差別が廃止になったが、なかなか人の心はそれを受け入れられず。
半妖のざくろは、帝国陸軍の軍人たちと組んで、妖人省の任務として妖怪を治める仕事をすることになる。ざくろのパートナーになったのが、美男子ながらヘタレの総角(あげまき)景だった。
ざくろの仲間の薄蛍(すすきほたる)や、双子の雪洞(ぼんぼり)と鬼灯(ほおずき)。彼女たちを守る利剱(りけん)たちとの恋と冒険の物語。

星野作品にはケチはつけない主義なので、もうもう楽しい。
あえて言えば、もっと上手くなっていく予感なので、今は黙っていたい。青年誌は初めてなのだし、アクションはもっと練られても良い。←って言いながら、言ってるし。
それでも乙女チックなコスプレは可愛すぎるし、男子も格好良く今後の展開はとても楽しみ。
ああ、セカイに旅立ってしまうなあ、リリィさん。嬉しいけど。
個人的には利剱と薄蛍のカップルに超期待。

ちなみにここでの「ざくろ」は、西王母桃と書く。これ、実際は桃だよね。
伝説の神女である仙人、西王母の不老不死の桃。これで桃が神果となった。
日本に伝わって、古事記や日本書紀に出てくる。イザナミがイザナミから逃げる時に、黄泉平坂の坂上に立つこの桃を投げて阻止をして、桃太郎がどんぶらこと流れてきた桃でもある。
もちろん、これは当て字なんだけど、この字を使ってのザクロっぽい絵の図録が、江戸時代か明治ものにあった気がするんだよね。なんだっけ。調べてもわからなかった。
                         2008/6/01

UP追記> 
これ、探しました。ないんだもん。
秋葉原のまんだらけで買いましたよ。すごいですよね、まんだらけ。
最近、アキバ系を紹介するためのショウルームに使っています。新聞記者の人、面白いって言ってくれました。そりゃそうだ。あの集積はちょっと他にはないよね。

※一部、ネタバレあります! 注意!

うちのスタッフ、TCにも勧めました。BLは大っきらいな癖にリリィファン(笑)。まあ、気持ちはわかる。
勧めたきっかけ。「今なら初版が自慢できるよ?」……そこかよ。
『サクラ大戦』はまだ読んでないんですが(アニメは少しだけ)、「歌っちゃって踊っちゃって、戦うんだよ?」って言ったら、大笑いして「すぐに読む!」
別な意味でもね、なんか笑えて良いんですよ、この作品。
TC曰く「見開きの戦闘シーン、期待してます」
                         2008/7/20

2巻/
待ちに待った新刊。発売日翌日に買いに行ってしまった。
なんでこんなに星野作品が好きなのか、よくわからない。ツッコミどころも満載だし、しかも破綻しちゃってる作品も、他の作家さんに比べて多いのに……。
普段なら許せない範囲まで浸食しちゃってるのに、それでもこの作家さんが好きな自分が一番の謎。もはや愛しちゃってる。

双子の雪洞と鬼灯が活躍する巻。政府の人間が集まる夜会を狙って現れる妖人の蜘蛛。それを退治する指令を受けた総角やざくろたち。軍人たちが出入りする舞踏会にともに参加する。双子の過去や、彼女らが大事な人に執着する理由が語られる。また、総角家にお呼ばれするざくろ。

双子の話は切なかった。ドレス姿のざくろたちがかわいすぎる。この作品は、こういう萌えを楽しむ作品なんでしょう。
1巻を読んだ時の、期待感みたいなものはないけど、キャラたちがかわいくてかっこ良くて良かったねって言う……。

まだ物語の序盤で、キャラの紹介、物語設定の説明になってしまうんだけど、大きな話でこんなに期待して良いのよ、みたいな余韻まで踏み込めていない。手前の萌えで終わっちゃっているのが残念。
全体像を透かして見えるような余韻って難しいんですね〜、物語の構造を端々に見せるっていうような……。

なぜ、妖人が生まれるのかの理由、ざくろの母は見つかるのか? 総角とざくろ、薄蛍と利剱、双子たち、それぞれの恋の行方、妖怪と人間は仲良くなれるのか、などなど、話は振ってあるんだけど、ざくろが今の仕事をする本音の心情や、登場人物の信念みたいな奥の感情まで踏み込めていないのが、イマイチ感に繋がるのかなぁ? その時その時の感情は、よく表現されているんだけど……。

ケチをつけないって言いながら、けっこうつけてみた。
まだまだ次巻以降を楽しみにしてみたい。
                         2008/9/26

《こんな人におススメ》
リリィファンは必須。可愛い女の子好きな人にも。コスプレ愛好家にも!
                         2008/10/05UP

3巻/
総角と薄蛍は街で偶然会い、行動をともにする。薄蛍はざくろと間違えられ、そのまま総角と誘拐されてしまう。
ざくろは櫛松に動くなと命令されるが、口応えして監禁される。自らの処分覚悟で利剱はざくろの牢の鍵を破って、薄蛍たちを助けにいく。
他に、双子たちのコックリさんの話も。

絵は変わらずかわいい。コスプレはね、ホントに素晴らしいですよ。大好きです。
話も萌えの巻。ざくろ、可愛すぎだし。

だけど、こんなにファンだからこそ言わせてもらいたい。
もう一歩奥行きが感じられないというか。
なんでしょうか、こじんまりしている感がある。ファンタジーだし、アクションものでもあるので、そこはガツンと力一杯大きく行って欲しい。

そして、キャラクターについても、その空気も心情も上手い作家さん。
だけど、萌え記号からもっと奥には入らないんだよね。もうちょっと! と思ってしまう。
でも。期待して待っています。
                         2009/4/25、4/28UP

4〜6巻/
4巻。半妖の秘密。お祭りで何者かに攫われたざくろ。ざくろの兄と名乗る沢鷹(おもだか)。
5巻。ざくろの母、突羽根(つくはね)の恋。ざくろの出生。
6巻。総角たちはざくろを助けに「神がかりの里」へ。乱杭は嫉妬から沢鷹を襲い、庇った百緑。

アニメにもなる。
お話、だいぶまとまってきた感じはあるのだけど、もうちょっと。ツッコミどころは満載。伏線も、伏線らしきもので中途半端で、回収もがっかり感強くて驚きはなく。何も解決してない、かき回しているだけ……。
個人的には、この作家さんのはらむ空気が好きなのだ。これは才能。絵はすでに素敵だし、これにストーリーとアクションついたら言うこと無し。ずっと待っています。
                         2012/3/19、3/29UP

【コミックセット】


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タグ:星野リリィ
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2012年03月25日

秘密 -トップ・シークレット- 10巻まで

【秘密 -トップ・シークレット-】 10巻まで  /清水 玲子

歴代の中でもっとも清廉潔白で人気を博した第57代アメリカ大統領が突然逝去する。暗殺か、それとも事故か。
脳内に埋め込まれたチップから生前の視覚を余すことなく覗くMRIスキャナ捜査が取り入れられ、真実が暴かれる。
2060年。その後捜査は進化を遂げ、脳に損傷がなければチップが埋め込まれていなくてもスキャニングできるようになる。
科学警察研究所法医第九研究室室長の薪剛警視正。第九研究室に赴任してきた新人の青木一行(いっこう)は、憧れていた有能な薪があまりにも童顔で可愛らしいのに驚く。薪から「向かないから移動願いを出せ」と詰め寄られ、同僚から薪が抱えている過去を知る。
第九研究室が追う事件の数々。

月刊メロディ。アニメにもなる。
「目で見ること、心で想うことは、誰にも止められない秘密の領域」それを扱う警察サスペンス。

繊細な絵とは裏腹に、なんとまぁ骨太なだろう。
冤罪や法についても考えていた時だったので、尚更感じ入った。
時系列は未来だが、現代社会の問題を浮き彫りにして、人の脆さ、危うさを深く描き胸に迫る。

もともとはそんなに連載が続かないと予測されたのかも。最初の巻でそれなりのまとまりをみせている。
続いて良かった、面白すぎるもの。
連載自体もゆっくりで、すでに10年かけて続いているらしい。

プロットは細密。唸ったり、感心したり。
一巻で1エピソード読み切り。
積み重ねた部分もあるので最初から順番に読んだ方が面白い。

百鬼夜行抄」のミステリー版みたいなイメージかも。
まとめ読みより、キリの良い話でじわじわ読んだら面白そう。

少女漫画カテゴリには当てはまらないよね、恋愛中心はないし、多少入ってくるのは青年誌的(青木の今後は楽しみ)。
女王系の薪がインパクトあるので、ちょっと腐の匂いもついていて、現代ニーズにも合っている。
内容はかなりエグいし、グロい絵のオンパレードなので、苦手な人は要注意。気の弱い人はアシスタントさんできないだろうな。大変だと思う。

でも、話の内容は全体的に「せつない」。人間が最後に抱える感情は、この切なさ、無常観なのかもしれない。
切なさは、苦しみや悲しみ、歓びさえもすべての感情を統合させた複雑な感覚だ。
抱える秘密の重さに皆、生き苦しくなっている。真っ当じゃない方が幸せに生きられる時もある。人はそんなに強くない。
それを加害者と被害者の区別なく、捜査員も含めて同等に扱っている。

話が進むにつれて、設定からの当初のフェチシズム的偏向は薄まり、深部が取り上げられ人物像にも焦点があたってくる。
人のエゴが次から次へと、けっこうきつい。目を逸らしちゃいけないよね。
青木の存在は私たちの良心だ。
読中「もっと想像しろ、まだ考えられることはあるはずだ」ずっとそう問いかけられている気がする。

雪子の歳…薪は同級生だと思うので、ちょっとショック。

もっと広く読まれていい作品。
小説、映画でじっくり描く方が向いているのでは。
                         2010/7/04、7/06UP

《こんなふうにおススメ》
こういう作品に出逢えると、漫画読んできて良かったと感じます。オススメ。
男性にも人気の作品。

8巻/
青木の婚約飲み会。薪から聞かされる第九の構想。
神奈川に起きた巨大地震。小学校での三件の事件。新人の36歳山本賢司。

情報が漏れていったのはなぜなのか、次巻で回収される伏線なのかな? いくつもの断片の連なり重なりと、ディープな人間心理がリンクしているのがこの物語の醍醐味なのだけど、それがこの巻は薄い感じがした。話作りはホント大変と思う。
                         2010/8/25、8/26UP

9〜10巻/
9巻。漏洩した情報の犯人を追う。薪の命の狙われ方がエスカレートしてくる。貝沼事件の生き残りで精神病院に拘束されている滝沢幹生。青木の姉夫婦が殺害される。手口は青木が担当した模倣犯に似ていた。
10巻。恵比寿夫婦惨殺事件。青木の憔悴。薪しか知らない秘密。事件は薪に叩きつけられた警告なのか。滝沢の正体。青木は三好雪子と婚約を解消する。薪の決心。機密レベル5の紛失、そして薪の失踪。

BAKUMAN バクマン。」で伏線を作り出すやり方が描かれて感心した。この作品はそんなのが網羅されていて、終わったと思っていた事件に伏線が張られていて、もう一度最初から読まざるを得なかった。細部にわたり見落とせず、内容も密度が濃いので時間かかった。
描写の細かさに改めて感銘。見事、参った。良く出来ている作品と思う。
なんだか全部が薪を陥れようとしている事件にさえ思えてくる。

所作のひとつひとつが美しくて、絵が上手いという以上に品があることにも気づかされる。
人の感情を察する作者の奥行が深くて、息が詰まりそうになった。
この作品が単なる格好いいサスペンスでなく、うわべの近未来SFでもなく感じるのは、人をしっかり描き、苦しみや葛藤、人との繋がりの愛しさに溢れているからだ。
ノック終わったら、何度も読み直したい作品。
関係ないけど、「ゴルゴ13」読みたくなってきた。
                         2012/3/10、3/25UP

【コミックセット】


【コミックス】

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2012年03月24日

ちはやふる 16巻まで

【ちはやふる】 16巻まで  /末次 由紀

東王里小学校の六年生、綾瀬千早(ちはや)は、ミスコンに出ているひとつ年上のお姉ちゃんが自慢の、思ったことはなんでも口にしちゃう明るい少女。
福井からの転校生の綿谷新(わたやあらた)が、千早の幼馴染みでリーダー格の真島太一(ましまたいち)らにいじめられているのをみて、正義感から新の味方につく。一緒にイジメにあって、びしょぬれで新の家に辿り着き、千早はそこでかるたの魅力に取り憑かれる。
最初はふたりに反発していた太一もやがて折れ、三人はかるたをやりたくて、町のクラブの白波会の門を叩く。そこで千早たちは、新が名人の孫であり、今まで全国大会を制覇してきた猛者だと知る。三人は小学生の最後のかるた会に「チームちはやふる」で出場するが……。
小学校を卒業後は、病院の息子である太一は名門私立へ、新は祖父の介護で故郷に、別々の人生を行くことになる。チームの面白さを知った千早は、寂しくて仕方ない。
やがて高校生になり、また三人の人生が交差し始める。千早と太一は同じ高校になりかるた部を作る。高校大会に突入。

「BE LOVE」連載。
羽海野 チカの「3月のライオン」が将棋なら、こちらは競技かるた。

いやー、面白すぎる。最初から鳥肌が立った。作者が楽しんで描いているのがわかる。一見地味に感じる百人一首のセカイをここまでキラキラ描けるって……。
大コマでもないのに、見開きの絵の構成だけで訴えてくるものがあるのだ。すばらしい。
実は感動して、ずっと泣きっぱなしだった。ホントにチカラのある作家さんだと思う。
この作品は「マンガ大賞2009」で大賞を取った作品。この賞は、漫画好きが大賞を選出するというもの。こういうのは信頼出来ます。
今回は賞に釣られたのと、他にも理由があってずっとこの作家さんの作品は読んでみたかった。昔の作品からと思ったが、手頃な巻数だったので手にして……はまる。

原田先生の泣きっぷり、じーんときた。文化を継承していくって大変だもんね。
大江奏が入り、歌に意味がつき出してからも面白さに拍車がかかる。震えてくる。
全国大会の近江神宮を舞台に、ちゃんと神社の参拝の仕方も描いて、好感が持てた。
太一の良い男に育ったのには目を見張った。格好良すぎ。

表紙の色合い大好きだけど、これじゃどこをどーみても恋愛漫画にしか見えない、それが残念。
この作家さんに触れたかった、もうひとつの理由は、盗作問題を起こしたとして、長い休業を余儀なくされたこと。いくら本物の実力があっても、そこからの復活は苦しいものだったと思う。
日本は「やり直しがきかない国」なのだ。他人の失敗を許さない。そんなに誰もが、人生、順風満帆にいくわけがないのに。チャンスを掴んで敗者復活出来る懐を持つ、そういう国になれたら良い。
だからこそ、復帰後、この作品が評価されたと聞いて、ホントに嬉しかった。これからも応援しています。いや、ついていきます。
                         2009/4/16

《こんなふうにおススメ》
3月のライオン」は、零のトラウマ的なものでぐるぐるしちゃって、読んでて辛い時があるんだけど、こちらは勝負の面白さに、千早を巡る、太一と新の恋愛感情を含めた微妙なバランスもプラスされる。ここに男の友情も加わって絶妙。読んでいて、とても楽しいのだ。
めちゃくちゃおススメです。男性にも是非に。
                         2009/4/19UP

5巻/
千早の体調不良で二回戦を落とした瑞沢高校。太一はみなにハッバをかける。
個人戦に出場の北央高の須藤が千早に、千早の体調管理と「東京代表は弱いと思われる」と責める。
瑞沢高校のメンバーは、自覚も出て確実に強くなっている。

いよいよ、個人戦。史上最年少のクイーン、京都の若宮詩暢(しのぶ)が登場。二回戦で、千早とクイーンの対戦。太一は決勝戦に進出。
体育祭では運動部に交じって、唯一の文化部として、しかも見せ場のリレーで優勝。
太一と西田はA級を目指す。

久々ののんびり休日に、珈琲飲みながらの漫画三昧。至福。そんな時に、自分のご褒美にやっと読む。でないと、もったいなくて。「夏目」も出て、ご褒美キープも他にあるので、やっといただきました。今回も美味しゅうございました。

須藤ってほんとにS。恋愛にも絡んで、太一にぶっ飛ばされてほしい。
私には机くんの性格にそっくりの友人がいて、小学校からの友だちの男子。いっつも一言多くて、仲間に「オマエなんか、子どもの時から知ってなきゃ、友だちじゃねーよ」と言われ続けてる、今でも仲良し。
千早とクイーンの試合は、もう泣きそうになった。「ちはや」の札をクイーンの陣地に置く千早の、勝負魂に震えた。
千早がはじめて、新の背中を追うのではなく、クイーンをライバルに見据える。それに太一も気づく。
先生も変わったなー。
どのキャラにも感情移入出来る。好きになれる。それが嬉しい。次も期待。
                         2009/8/02、8/04UP

6巻/
「速さをやめろ。執着するな」と原田先生に言われる千早。それが持ち味と自負があっただけに落ち込む。その混乱のまま迎えたA級初試合。相手にも「速さだけの子で良かった」とまで言われてしまう。初戦敗退ながら学ぶことの多かった試合。
なんとB級は太一と西田、D級は机くんとかなちゃんで決勝戦。
新も始動。名人戦予選西日本代表を目指す。
千早は試験前で試合出場禁止を顧問に言い渡される。
太一は吉野会大会へ雪辱を晴らしに向かう。会場で新に出会い……。

私が間違ってました、ごめんなさい。この作品はスポーツ漫画です。そしてちょこっとラブ。たぶん。少女漫画じゃないです。本屋にも「少女漫画と思うな」とあった。どんなだよ。そしてどんどん面白くなっていく。
元々好きなものは最後まで取っておくタイプとわかっていたけど、ノック始めてますますそれが加速。今日はのんびりできた良い日だったので準備万端に読む。この作品はそんな気持ちを裏切らないのだ。
大好きな太一の表紙を眺めながらにらにら。Mac壁紙も太一になっている今。新も好きなんだけどねっ!

先日、とある雑誌の取材を受けて、インタビュアの男性作家さんが好きな漫画作品として上げてきたのがこれだった。10分くらい本題そっちのけで語り合ってしまった。こういう作品がヒットするのは嬉しいと共に盛り上がる。

かなちゃんの和歌、古典への取り組みの深さは感激する。沁み入る。着物出してきてすぐにも着たくなった。
机くんのデータベース試合も唸った。それぞれに持ち味。良い部員が揃ってるよな、瑞沢高校かるた部。
千早ねーちゃん、すげー!写真集だ!それを見てうっかり萌える新に爆笑した。
あー、読んでて幸せってありがたい。感謝です。夢中になって読める。分析する気持ちさえなくなっていく。周辺の話も面白いなんて上手すぎる。
                         2009/10/30、11/01UP

7巻/
駒野先生を振り切って太一の応援に行く千早。新と太一の再会、そしてそこに千早。太一は揺れ、千早は新に魅入る。そして新は……。
代表で応援に来た奏に叱られ、学校では駒野にも釘を刺される。やりたいことのためには、やりたくないこともやらなくちゃいけない。
原田先生にA級昇格を持ちかけられる太一は、正面勝負を望みそれを断る。
チームの助け合いの中、東西の日本予選始まる。そして名人、周防久志登場。

表紙はピンクでかなちゃん。嬉しいけど、しかも「このマンガがすごい!2010」オンナ編のトップに選ばれたのに、いいの? と、小声で言ってみる。
この面白さを知らないと表紙買いは厳しい気が……。てか、もともと表紙買いはハードル高い作品なんだけどね。

さて内容。なんでこんなに泣けるんだろう。
太一、こんなに動揺するんだ〜。語っていないのにそれぞれの一コマの表情だけで、新と太一の友情と、千早に対する想いのライバル心が手に取れてドキドキする。
かるたOnlyバカなのは千早だけでそこが可愛い。でも千早にとってかるたをすることが恋の表現、そんなフリがちょっとあってドキドキ。とすれば新はしっかり初恋だったんだ、千早が自覚ないだけで。それを太一は気づいている。だからあれだけ動揺するんだろう。
たいていのことは自信があるのに新にだけは勝てないと思うコンプレックス。千早のことでもインセンティブはないと思っていたのに、新の一言で意識も変わる。新にも太一を羨ましく思う気持ちがある。
やっと恋愛っぽくなってきました。個人的には太一が可愛くて仕方ない、頑張れ。

かなちゃんも駒野先生も肉まんくんも、良い味、素晴らしい仲間。本気で叱ってくれる相手は信頼できる。
千早も成長している試合ぶりに感動。
個人的に原田先生から受け取ったこと。最近、若手に任そうとしている自分がいて、でも託すじゃダメなんだな、足掻いて自分が頑張って背中を見せないと。反省した。
次巻は3月。ああ、長い。
                         2009/12/13、12/14UP

8巻/
東日本予選、千早と前クイーン山本由美との対戦。新は四回戦敗退。
千早は他校男子に告白される。
いよいよ名人・クイーン戦。そこには変わり果てた詩暢がいた。

表紙の印象変わった。注目度からかな?
かるただけに予測がつかないんだけど、クイーンの変わりようにはびっくり。あのアイスは伏線だったのか。実力に隙のないクイーンはこんなかたちのハンデでも、千早とは差がありすぎることを明確に表現、唸った。
陰陽師」でたっぷり描かれた天徳内裏歌合の歌が引用され、知識があるのとないのだと面白さって違うものなんだなー。もっと学びたい。
瑞沢かるたメンバー、ほんと好き。もし、このメンバーの誰になりたいかと問われたら、かなちゃんだよね。大人だよなー。
机くんの家族の話、良かった。考えちゃった、「楽しい時に“ここにいたらいいのに”と思う人」を。
ちょっとづつだけど、恋心も動き出す。
                         2010/3/12、3/13UP

9巻/
名人、周防を目の当たりに見る千早、そして太一に新。瑞沢メンバーも圧倒的な名人の強さに落ち込む。駒野の気づき、そして奏の夢。努力の先にあるものを目指す。
4月、新入部員が入ってくる。恋愛バカ、パワフル花野菫登場。男子は筑波が入部。

なんといっても、作者のノリツッコミのタイミングが気持ちいいんだよなー。
そして仲間だ〜。仲間は良いよなー。
女帝かっこよすぎ。高校の時にはこういう教師がかなりいて、ずいぶんと助けられたなぁ。先生、感謝です。
策士、かなちゃん!
千早の「好き」は超一級だな。この「欲深さ」は、「太一も新も好き」という話の伏線?
                         2010/6/11、6/13UP

10巻/
とうとう10巻。二回目の夏が始まる。地区予選。一年も本気になる。決勝トーナメント進出して、対するダークホース、朋鳴高校。率いる顧問は坪口さん。そして決勝。期せずして本気に?

みちるちゃん、優しい!
太一の「運がない」ってフラグか?くー、太一頑張れ。恋もGetしろ。
私も「だって」と「でも」は禁止しよう。
                         2010/9/12、9/13UP

11巻/
東京都予選決勝は北央学園と。そして全国大会へ。

「本当に高いプライドは人を地道にさせる」
ものすごく納得する。口だけ言うやつにはなりたくない。

読手も深い。

この作品、ほんとに好きだ。愛してる。まだまだやれるかもと勇気を貰えるからだ。
毎巻泣いている。

かなちゃんのアーガイルタイツ可愛かった。
ちはやぶるの解説のところ、大爆笑した。かなちゃん、可愛すぎ。
校歌の作者に感動。
瑞沢の教師たちはみな人格者だ。この作品、大人がかっこいいんだよね、それが嬉しい。
                         2011/1/03、1/25UP

12巻/
近江。瑞沢が対戦するのは千葉の外人部隊。新はまさかの団体戦に? 二回戦は東大合格率トップ校。

今回の近江は面白すぎる。
ツボは宮内先生と太一のニヤリ。女戦士の千早。

この作品読むと元気が出る。笑えて楽しく背筋が伸びる。
どんなに厳しい現状でも耐えられる気がする。感謝。
                         2011/4/02、4/12UP

13〜15巻/
13巻。近江での団体戦。いよいよ決勝トーナメント。瑞沢は、翔耀。机くんの力。明石第一女子と準決勝。千早の相手はクイーン戦に挑戦した逢坂恵夢。
14巻。新は謹慎。決勝戦は富士崎と。太一が打って出る。若宮詩暢は新に頼まれて。
15巻。まさかの千早の怪我。優勝は……。

ただ今、アニメ中。アニメの出来も秀逸。
この作品はホントに新刊が待ち遠しい。太一、報われてくれ。
                         2011/12/15、2012/1/24UP

16巻/
団体戦優勝。新は太一に「個人戦に優勝して、大学への推薦もらって東京に来る」と宣言。千早の怪我は思ったより深刻で。個人戦は左手勝負。ベスト8、相手は若宮詩暢。個人戦、決勝カードは。

千早と同じ気持ちだった。「新がいるー」。16巻目にして、新、千早の試合見る。感無量。新にとってのチームの意味、切なく理解した。
見どころは太一の覚醒。
                         2012/3/21、3/24UP

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2012年03月23日

幸福喫茶3丁目 (完) 全15巻

【幸福喫茶3丁目】 全15巻  /松月 滉

チビで怪力な高村潤(うる)は16歳。
母の再婚で、新婚のふたりを邪魔しちゃ悪いと思い一人暮らしを決行する。
その一方、出てきたお客の幸せそうな笑顔を見たケーキ喫茶の「ボヌール」にバイトを決める。そこには無愛想なケーキ職人の進藤、何か食べないとすぐに眠ってしまうバイトの西川一郎がいた。
ボヌールを舞台にまったりと、時にはテンション高く巻き起こる様々な物語。

2巻にデビュー作の「推定青年少女」。
大月詩帆は年相応には決して見られない大人びた中学生。童顔でも明るい新聞配達少年の菅に出会う。こっちの方がよく背景などの細かいところが描き込まれている。

この作者の初コミックス作品。
今まで読んだ少女漫画とはテイストが違う。楽だー。台詞や文字が少ない。目一杯描き込まれていない。
作者がのんびり進むつもりなのか癒される。
もともと体質の中に笑いがあって、それを無理に出さずにのんびりいくとこんな作品も出来るのかもしれない。まったり系ギャグ…こういうのもありなんだなー。緩む。
『らき☆すた』もそうだけど、世の中は癒しを求めている、それがよくわかる。
ただそんな作風だけに、まとめて読むのは辛い。連載で、そのたびにほのぼのするのが良いのかもしれない。

笑いと萌えどころが上手い! だんだん男子が格好良くなっていっている。格好良さ、可愛さの見せ方が上手。
絵もシンプル。決してうまいってわけじゃないんだけど。線もほとんどないのに、表情も豊かで上手いなあ。

同じ調子で話にも変化はないのに冊数が進む程面白くなっていく、不思議な作家。
でも、こんなに進展を望まない漫画があっていいのだろうか? ラブシーンになったら祭りだな。
これ、漫画に読み慣れてないと良さがわかりにくいと思った。この時期に読めて良かった。初期なら挫折していた。

スタンス的にファンが多そうなのがわかる。
ファンを傷つけず癒し、共感をもたらす人間性がにじみ出てる。
                         2008/7/09

《こんなふうにおススメ》
超癒し系漫画です。

10巻/
いつか好きな人が出来たときのために、料理特訓(まずはお菓子、クッキーから)を始めた潤。進藤らの力を借りて、なんとか仕上げる。
潤に片想い中の安倍川草をバックアップしようと安倍川家が立ち上がる。
ボヌールの新作をみなで考える。潤は図書館で知らない男性から秋のケーキのレシピを貰う。
健志のバースデー話。

いろんな作品を読んでから、またこれを手にすると、全体的に「白い!」背景や人物がまさに手抜き感たっぷり(もちろんこれがこの作品の個性)に見えて笑ってしまった。
だけどそれに癒される。現代は、みんな頑張り過ぎなのかも。
でも、テンションの高い時には読めない。イライラしてくるのだ。なので、休み中まったりした気分の時に読み直し。
読んでいるとその不思議さが気になってくる。この作家さんを見いだした編集者さんは偉い、すごい。
間の取り方、普段会話の絶妙なツッコミとボケ、まったり感がなんともいえない。
感覚派作家なのかもしれない。

ところで、やっぱり潤は味覚オンチではないのか? いくら味クッキーはイヤ。
ボヌール、安っ! ミツカが支払った金額は、関係者割引としか思えない。
みんなのアイドル、潤を愛でる巻。
                         2009/1/02UP

11〜12巻/
11巻。潤は小さい時から気持ちを隠してしまうのが上手で。その潤が心底笑える環境に、と、クラスメイトやボヌールの仲間たち、家族が、なま温かく見守っているという話。
将来何になりたいかに悩むさくらと次郎、そして潤。
迷子になっていた加藤少年のその後も。

12巻は、潤の暗いトラウマが見え隠れし出す序章。
ミツカがボヌールを雑誌に紹介することになって……店長の松本南吉の過去にちょっとだけ触れる。
潤にケーキのアイディアを譲った桜庭の策略の始まり。

潤を愛でまくっているだけな話にだんだん癒されなくなってきた。
うーむ、困った。

以前よりも行き当たりばったり感を感じさせてくる。
だからなのか、12巻からダークなムードも出てきているのだけど、これは失敗するのでは? かなり不安だぞ……。

なんでさくらは、「調査」なんて単語を的確に知っているのに、「なりたいもの」が「だんごむし」とかになってくるんだろう?
作者、ウケ狙い過ぎ。

加藤少年の話はちょっと泣けた。

58、59話の表紙は描き込まれていて、かなりびっくり。
この二話分の表紙は繋がっている。

キャラ多すぎなのでは?

ちなみに、ボヌールはフランス語でシアワセらしい。
つまんないツッコミですが、ボヌールのお客様はあのサービスで怒らないのだろうか? 言わないと、モノが出てこない。ちゃんと客席見てろ、店員たちっ!とツッコミたくなる。
進藤は「ちゃんと仕事してくれれば……」と何かの折りには言ってるけど、潤たちは仕事してないように見えるぞ。
                         2009/5/04

13巻/
潤は直接、桜庭三明の会社、ブロッサムに対決に行く。そしてホテルに連れ込まれるが……。
学校の催しで遠足に行く潤。行く先で研修旅行に来ていた安倍川草と一緒になる。そして草は潤に告白する。
梨山で潤が見かけた女性は進藤にそっくりで。

一言で言っちゃえば、迷走しちゃってる気がする。あまりにも行き当たりばったり過ぎ。設定もキャラの出し方も唐突すぎ。
今までのように、ただたゆたゆと癒し系で流していけば良いのに、なんか大きなストーリーにしようとしているのだろうか? それなら、他の作品の時に挑戦したら良かったのに。

一応、伏線のようなものも張ってあるのだが、どんな展開になっても今までのほのぼのを取り戻せる程、すごい話になるとは思えない。とってもとっても残念。
どこまでも癒し系で行くべきだった。それが他の作品と大きな差別化だったのに。もったいなすぎる。

桜庭、熱烈なファンの読者に殺されるのではないか?
ここまでくると潤の天然がただのバカに思えて、悲しすぎて仕方ない。
ああ、もう感想書けない……。
                         2009/6/20、6/28UP

14〜15巻/
14巻。潤は進藤母に会いに行く。絵本作家の千年。潤の父を知る萩原久雪が越してくる。
15巻。萩原に突き落とされた潤。潤の父の死の原因。進藤は母に会う。桜庭との関係。進藤はフランスに留学、三年後。

なんかなー。すごく冷めながら読み、終えた。
シリアスなネタ入れなきゃ良かったのに。強引にまとめた感じ。

人の気持ちの本質に配慮がない良い子の最悪。それが潤に出てきちゃって気持ち悪いのだ。
水城せとなさんは「失恋ショコラティエ」で、そんな女子を「空気を読まなすぎるイノセントさ(純真無垢さ)」と表現してくれて、読者をすっきりさせてくれた。自分の行為は正義だと信じて、周囲を平気で傷つけて、でも「あの子のやることは優しさからだから」と無理矢理に納得させちゃう残酷さのような。
もともとは素直な作風で読者を癒してくれた本作。
どこでおもねっちゃったんだろう。残念。
                         2012/3/16、3/23UP

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2012年03月22日

会長はメイド様! 14巻まで

【会長はメイド様!】 14巻まで  /藤原 ヒロ

学校では有能な生徒会長、鮎沢美咲。プライベートでは家族を支えるために、メイド喫茶で働いている。その秘密を学校で人気のトップを誇る男子生徒の碓氷に知られてしまって。

花とゆめ。
こんなに連載が続くとは思わなかったんだろうな。安易な設定ではうまくいかなくて、苦心しているところが見られる。しかし、インパクトはあった。
3巻くらいまでは苦痛だったけど、なんとかまとまってきた気がする。「オトメン」、「桜蘭高校ホスト部」と、物語の進行は一緒。
                         2007/11

5巻/
バンドマンと合コン。メイド・ラテの買収を力を合わせて阻止する話など。

長期連載の見通しが立ったのか、面白くなってきた。
ツンデレ同士のふたりがだいぶ接近。碓氷の正体も徐々にみえてくる。まだしばらくはじりじり続くんだろうな、この関係。
なぜ、碓氷が鮎沢に執着するのか。その答えが出たところがこの物語の結末なんだろう。
                         2008/6/06、7/19UP

《こんなふうにおススメ》
今どきの記号的な作品。流行の傾向がわかる。

6巻/
運動部の部室掃除に始まり、初恋の人の美咲を追って転校してきた深谷陽向が登場。実は修行の林間学校。

叶爽太郎、カッコいいです。正直、碓氷より好み。碓氷は漫画チックだけど、まあ、全体的に男の子がカッコいい。男の子がカッコいいと読んでて楽しいですね。

コマの割り方、すごいうまいことに今更気づく。

それにしてもサド的王子様って人気なんですねー。
だんだん漫画の読み方がわかってきて、傾向も見えてきた。そうなると、この作品がいかにマーケットに沿ったものかがよくわかる。なるほど。

恋愛は一向に進まない。じりじりしっぱなし。
                         2008/10/29

UP追記>
そういえば、美咲の家庭事情って出てこないですね。碓氷はなんとなく御曹司らしいって感じですけど。シンデレラストーリーになるのかな?
                         2008/7/19

これもアニメになるんでしょうね。そんな気がする。
                         2008/10/29UP

7巻/
メイド・ラテのスィーツフルコースチャレンジパーティー。いわゆるデザート食べ放題大会。優勝した陽向が、好みのメイドと記念撮影できる権利をもらい……。美咲の苦悩が続く。
夢咲高校の文化祭に行く美咲たち。そこで碓氷と美咲はカップリングゲームに参加する。その間も美咲は自分の気持ちを持て余していて。
番外編は、「AOIと愉快な仲間たち」ネットアイドル葵、ネット上に流すDVDに挑戦するが。

メイド・ラテのパーティーのパティシエは碓氷。なんでこんなに何でもできるんだろう?(漫画だから)
美咲たちが考える作戦がいちいち安易。なんで?(漫画だから)

大っ嫌いと大好きは変換可能だって、神のみでも言ってた。

たまに寂しそうな表情を見せる碓氷は前巻から感じられたけど、たぶんこれが今後の大きな伏線。
ロミジュリのコスプレさせたい為のゲームだったのかっ!
ツンデレな美咲は健在。碓氷と美咲の、お互いのキモチを確かめあう、この作品最大のクライマックスがあるのに、自分のテンションが上がらなかったのはなんでだ? そんな自分が残念。

本筋じゃない話が多いので、一度整理してほしい。それがこの作品の方向性ではあるのかもしれないけど。読む側としては、マンネリで読み出している感がある。
                          2009/5/22、5/26UP

8巻/
美咲と碓氷はついにカップルに?
深谷陽向の美咲への熱は上がる一方だが、美咲と碓氷の関係が変わり始めたのにも気づく。美咲の家で、碓氷と深谷も食事。
生徒会役員選挙が迫る。幸村も立候補を決めて。会長の対立に叶爽太郎が立てられる。
三バカの番外編も。

中休み的な巻。さて、アニメになるそう。なんでもかんでもアニメにし過ぎでは? すでに惰性で読んでいる自分も痛い。
絵は綺麗になった。

美咲のいっぱいいっばいはちょっと可愛かった。
この巻で初めて出てきた美咲の家族。今まで周辺の話は出てきていないので仕方ないのかもしれないが、あんなに派手なこと(屋上から飛び降りたり)やらかしてきた割には、周囲に美咲と碓氷の関係が馴染んでないのが、かえって違和感。
                         2009/10/14、10/21UP

9巻/
生徒会選挙。校内はどんどん険悪に。叶の成長。深谷の恋の行方は?美咲のバースデイ。メイド・ラテのみなとカラオケ。碓氷と誕生日デート。

ただ今アニメ放映中。すまない、もう惰性で読んでいる。面白いとも思えない。
コスプレ三昧、でも萌えない。ごめんなさい。女装男子の人気ってやっぱすごい。
                         2010/4/15、4/24UP

10巻/
雅ヶ丘との生徒会交流会。雅ヶ丘の会長五十嵐虎に碓氷との関係をどうしたいか詰め寄られる美咲。
訳あり英語教師に宮園マリアが赴任してくる。球技大会。
碓氷の生い立ち(まだ謎)。
さくらから誘われたWデートは日帰り温泉旅行。

惰性と言わずして……。今更、碓氷の正体なんてどうでも(以下略)。
                         2010/6/07、UPも。

11巻/
さくらと空我、みさきと碓氷で日帰り温泉旅行。碓氷に五十嵐虎や宮園マリアが絡んでくるのは、碓氷を雅ヶ丘に転校させたいからと美咲に話す。執事喫茶立食パーティー。
番外編「会長は執事様!」男女逆転。「こんにちは妹です」美咲の妹紗奈(すずな)の日々。

ダメイドって言い方良いなぁ。番外編が予想以上に面白かった。あとがきも。
                         2010/8/10、UPも。

12〜14巻/
12巻。碓氷の異父兄のジェラルド。ジェラルドの差し金セディは本物の執事の家系。碓氷は監視される生活に。番外編に「センチメンタル イッくん」
13巻。クリスマス遊園地デート。告白。晴れて恋人同士に。碓氷が執着される理由。京都修学旅行。
14巻。続修旅。碓氷の決意を聞かされる。バレンタイン。公認カップルになる。碓氷は雅ヶ丘に転校。

私にはこの作品の面白さがわからなくて激しくダメな人な気がする。キャラの性格と行動にどうしても共感できない。感情移入も出来ない。美咲がイラッとして嫌いなんだよなー。
うーむ。絵は好き。
                         2012/3/01、3/22UP

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2012年03月21日

黒執事 13巻まで

【黒執事】 13巻まで  /枢 やな

19世紀、ロンドン郊外の大屋敷に住む名門貴族のファントムハイヴ家当主、シエル・ファントムハイヴ。彼はたった12歳で、英国一の製菓・玩具メーカーに伸し上がる。
そして有能で万能すぎる執事セバスチャン・ミカエリスがその当主を守っていた。その執事には秘密があって……。

月刊Gファンタジー。
現在、アニメ放映中。面白いらしい。観れていない。
掲載誌がスクウェアだからか、自由度が高い。だからか二次の匂いもして、でもそれはそれで楽しい。最近、こういう傾向増えている?
大手出版社と棲み分けなのかもしれない。

面白い、良く出来ています。
まず絵がうまい。コネタ、楽しい。衣装も凝っている。セバスチャン最強。ストーリー構成から、展開までちゃんと見せてくれる。ちょっとした記号も散りばめられているし、今の流行も押さえている。読者ニーズにもサービス満点。
人気が出るのもわかる。でも、ちゃんと個性がある、良い意味でクセがある。
全体のスケール感をわざと(?)ミニマムにしているのか、“サイズ”もいい。
うーん、なかなか。すみません、勝手なイメージで食わず嫌いしてました、ごめんなさい。かなりな絶賛ぶりですが、今までパターン化したような同じような少女漫画ばかり読んでいたせいで辟易してたこともある?

アニメチックな漫画だと思う。
ただの執事コメディかと思ったけど、ダークなアクションや奇抜なストーリーもあって。
イギリスのことはわからないと後書きにあったが、作者すごい。現代と混合、パラレルな世界だけど、基本は押さえてよく調べてる。こういう探究心、見習いたい。

そーいえば、なんで田中さんだけ日本人なんだろう?? 
セバスチャンが大熊を片手で担ぐ姿に大爆笑した。
                         2008/11/04

UP追記>
あんまり面白かったんで、アニメ第一話観ました。第一話のOP前にすでにセバスチャンのネタバレがあって、ちょっとがっかり。きっと何かあるとは思ったけど、ええっ!?って思えた1巻の終わりが楽しかったから。漫画先行をお勧めします。もちろんアニメも面白い……。

《こんなふうにおススメ》
いやー、今流行の執事系とかで片付けたくはないです。かなり面白かった。ほんとは好みの傾向じゃないんだけど。新刊、読みたい。

                         2008/11/04UP

5巻/
カリー対決。ソーマ王子とその執事アグニを助けるため(?)、表向きは英国王室御用達を得るために、セバスチャンがカリー品評会で戦う。
事件解決のために警察の訪問を受けるファントムハイヴ家。

コメディ漫画としての地位を確立している気がする。
カリー的表現がまるで「神の雫」のようで爆笑した。こういうオチ、すごく好き。うまい。そして味の品評もどこかの料理対決漫画と似ていて、遊び心満載のパクリにやられた。よく勉強もしてるし。
警察が来た時のアグニのうざさはすごすぎた。

ところどころのコマに出てくるシエルのおちゃめな存在感といい……なんて絵と構成の上手い作家さんなんでしょう。
アグニの血の涙、申し訳ないけど笑い転げました。作者さん、ありがとうございます。

映像をずいぶんと研究した人なのかもしれない。コンテの運びが映画チック。そこがまた印象に残る。
カバー表紙を外した時のジョークも毎回楽しみ。
                         2008/12/07UP

6巻/
女王陛下の命を受け、謎のサーカス団が街に訪れた後に消えていく子どもたちの行方を追うシエルとセバスチャン。

虎に丸かじられのセバスに大爆笑した。
ますますテンポも良くなってきて、面白さは変わらず。ツボを押さえている。
今までの弾けっぷりは少し落ち着いているけど、良い意味でこなれてきたように感じる。

それにしてもこの人気、いったいどこまで進むのやら。アニメになり、ゲームになり、そして今度は舞台になるんですってよ、奥様。すごすぎ。でも、目のつけどころはいい。テニミュに追随。

後書きにありましたが、作者の根性あり過ぎ。そのこだわりがこの作品を生んでいるんだろう。原作者会心のDVDのアニメ設定集は是非読みたい。
                         2009/4/01

7巻/
シエルとセバスチャンは、紋章から黒幕を探り当てる。
シエルは持病の喘息が悪化。看病の末に回復、黒幕の元に向かう。そこにはジョーカーがいた。

今までの表紙と方向が変わっていて、ちょっと驚く。
ほんとに魅せる絵の上手い作家さん。見開きの絵にぞくぞくした。
コメディよりシリアスの話の方が好み。

え? ファントム・ハイヴ一家って実はみんな怪しいの? というところで終わるのが、なんとも。次巻がまた楽しみに。

UP追記>
っていうか……連載を追っているんですが、ほんとにダークに……。良いんですかね? 大丈夫なんですかね? いろいろと、社会とか外野とかPTAとか。
まあ、何かと大げさに禁忌が増えちゃってますからね、最近。それに縛られるのもどうか、なんですが、ちょっと心配しちゃいました。
                         2009/6/28、7/05UP

8巻/
ファントム・ハイヴ家を子どもたちが襲撃。ハイヴ家の使用人たちの正体が明かされる。サーカス編終結。
仕立て屋ニナの妄想は読者サービス、と思う。

敵にしたらこれ以上ヤバイのはいないくらいハイヴ家の連中がすごい。怖すぎる。想像してなかった。

ジャンプ系の甘々作品に慣れた脳が痛くなってくる。
何を書いてもネタバレになるので感想が難しいけど、この圧倒的な切なさは人が抱える重みそのもの。今はいろんなコトやモノ、オブラートに包みがちだけど、実は現実の方が厳しいしむごい。それに向き合っているだけでもまだ価値があるんじゃないか。

一番好きな巻だった。
メイリンが美人過ぎてドキマギ。
                         2009/11/29、12/03UP

9〜13巻/
9巻。幽鬼城殺人事件。連続殺人。セバスチャンも殺される。
10巻。殺人事件にジェレミー牧師が乗り出す。
11巻。真相解明。スネークがファントム・ハイヴ家の一員に。豪華客船カンパニア号。暁学会。
12巻。死神ロナルド・ノックス。暁学会の死者たちがゾンビ化。
13巻。エリザベスの活躍。暁学会の黒幕。執事のレコード。セバスチャン、シエルに出会う。

めちゃ面白くなってきた。
ペン先の美しさに癒される。アクションも見応えある。
11巻の時間の巻き戻し表現、面白かった。作家さんの脳内にリズムがあるみたい。

一見、中休みの話だけど、それぞれの日頃は表現しない心情が描かれていて楽しかった。本来は初めの方に描かれるんだろうけど、活躍して後の共感があってこそ。
シリアスとコメディの融合すさまじく。

ミステリー仕立てにしてもセバスチャンがいるとトリックにならない。知っている読者はそれも楽しめる。
それにしてもセバスチャン、働き過ぎ。笑ったー。
タンスに猫は笑った。お約束を外さない。
梟ってなんで絵に描くとこんなにお茶目なんですかね。
エリザベス愛おし。
19世紀のイギリスで伊勢エビが食べられるのかちょっと疑問に思ったのは内緒。
13巻あとがきに驚愕。絵、すっごい上手いのに。天才?
                         2012/3/18、3/21UP

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2012年03月15日

メイちゃんの執事 17巻まで

【メイちゃんの執事】 17巻まで  /宮城 理子

中学二年生の東雲メイ。同級生の柴田剣人らに囲まれて、それなりに楽しい日々を送っていた。
突然、さぬきうどんの手打ち職人だった父と、おしどり夫婦の母が交通事故でこの世を去る。天涯孤独になった葬儀の日、本郷財閥の執事、柴田理人がメイを正統なお嬢様と迎えるべくしてやってくる。しかも、剣人の祖父が元筆頭執事であり、剣人は理人の弟だというのだ。父は本郷財閥の長男で跡取り、しかし母と駆け落ちしていたと聞かされる。
本郷家のお嬢様と世間に知れてメイは命を狙われる。友人たちと理人が怪我をし、メイは祖父の希望に従って、聖ルチア女学園に転校する。そこは専属執事同居の究極のお嬢様を育てる学校だった。

集英社マーガレット連載。フジ系でドラマにもなった作品。そのヒットのお陰で、50万部の発行部数から、累計200万部まで達する。

まさか中学生が主人公とは思わなかった。なのに、小中学生が読む少女漫画としては、思ったよりエロくて、過激。マーガレットなのに??
そして、「メリーさんの羊」が表題の元だったとは……。

設定がゲームのよう。下記にも書いたが、メイがルチアを集めていくと、ランクが上がっていくのだ。お嬢様としての。それが、執事のランクに比例していく。うーん、良いのか? そういうので。
これってなんでもランク付けする、競争社会の弊害にならないのか。
でも、読みやすく、途中で飽きることはない。

理人という名前の登場人物は、漫画のセカイに多いのだが、リヒトは独語で光の意味。それがかっこ良かったりするんだろう。ルチアも伊語で光。
光(ルチア。ここでは、ベルにセットする宝石のようなもの)を集める、という学園の決まり事がある。

執事をかけた決闘が多すぎなんですが、なんでもかんでもそれで処理しないで、他に設定出来ないものでしょうか?

剣人が可愛い、応援したい。剣人がメイの執事になってからすごく楽しかった。

理人の、なぜ詩織ではなくメイなのか、の必然性がまだ薄い。
いくらなんでも、真のお嬢様に見合うというだけで、長年仕えた人をあんなに簡単に捨てられるものだろうか? 実は詩織が、理人のトラウマをグリグリしていた、くらいないと説得力がない。

個人的好みでは、「執事様のお気に入り」の方が好き。

8巻からは高校三年生の二部が始まる。
                         2009/3/18

《こんなふうにおススメ》
ドラマにしやすいのもわかる。群衆劇だし、男女カッコいい子を揃えやすい。
あとは、好みですね。
                         2009/3/19UP

8巻/
まったくもって、このブログに書いてみるものだ。新刊がすぐに手元にやってきた。

メイは六年生(高校三年生、17歳)になる。
腹黒の本郷じいの企みで、学園に7名の留学生がやってくる。石油王の息子や、ヨーロッパの王子……だれもが驚く男子たち。
実は彼らは、祖父が画策したメイの婚約者候補たちだったのだ。

メイの見た目があんまり変化の感じがなく残念。
キャラ立ちしてなかったタミの秘密が明かされる。
当て馬男子たちがこぞって登場で、柴田兄弟がヤキモキする……しばらくこれが続くんだろうなー。先が見えて、つまらなくなってきた。

理人に華が無くなってきたのはどーするんだろー? 
剣人がまだこの巻には登場せず、寂しい。
                         2009/3/19

9巻/
ベルンシュタイン公国の王子であるクラリス。メイの婿候補であったが、実は国を存続させる為に性別を偽った王女で……。叔父の裏切りから公国存亡の危機になる。その叔父カールと、理人の決闘。ベルンシュタイン公国をメイが買う。敵対のクロシア国が混乱したのは、聖ルチアの仲間たちの機転と策略で。
婿候補たち、ルチアメンバーと渋谷観光。渋谷はイケメンたちの登場で大混乱。メイは一足早い誕生日プレゼントで理人から靴をプレゼントされる。
剣人登場。この4年間、剣人に何があったか明かされる。イギリス貴族の最高位、レッドフォード公爵家の養子になっていたこと。そこは母方の実家だった。そこで帝王学を学びながら、執事の勉強もしてきたのだった。そして長身の成長した姿で、メイの婚約者候補として現れる。
本郷家でも祖父が倒れ、誕生日までに結婚相手を決めなければならなくなったメイ。理人は自分を倒さねば誰も婿として認めないと宣言する。
番外編は「模範実技 Sランク執事 柴田理人の一日」 理人の一日の短篇。

やっとだよ、剣人の登場。でもなー、いきなりのお金持ち坊っちゃま設定はイヤ。この巻で嬉しかったのは、やっとやっと剣人が出てきてくれたこと、のみ。
理人の私服はダサイんじゃないでしょうか? まあ、私服着てないって言ってるし。
話を広げ過ぎて、あっという間に情緒もなく畳んじゃうとことか、安易さが目立つ。もはや私は見バエとキャラのみだけの剣人萌えを楽しんでいるに過ぎないかも。
次巻はやっと話が進みそう。オチが見えるのも寂しい。
                         2009/5/27、5/30UP

10巻/
メイの婿取りにはカラクリがありそうで。
メイのツイルソウルと占われるメイや剣人の幼馴染み中田彼方と、剣人は野球で対決することになる。
ちんたら婿選びに業を煮やした油王子はメイを誘拐?

すっかり惰性で読んでいる。ドキドキしたいよ。
                         2009/12/12、12/17UP

11巻/
執事に裏切られ暗殺されかけたイルと砂漠で遭難のメイ。理人と剣人は助けに向かう。そして学園の皆も自分たちができることをする。

「本物のお嬢様とは何か」には感じ入った。たらたら読んでいたのにうっかり感動させられた。それだけだったんだけど。
                         2010/4/10、4/21UP

12〜17巻/
12巻。メイは無事に皆を助けることが出来た。入院した柴田兄弟。メイたちが戻らない間に学園が占拠される。犯人はメイの婚約者候補?剣人がクビに。お嬢様のみ参加のデュエロ。
13巻。東と木場。占拠の真意。決着。
14巻。RPGゲーム「ハレルヤ」。クルミと超天才児ダミアン。みるくの出生。
15巻。メイの結婚相手は剣人に決まり、メイは理人と駆け落ち?
16巻。詩織と忍。飛と翔とは。
17巻。柴田兄弟のデュエロ。飛と翔の正体。行方知れずになったメイ。

たった6日間のことが作品では一年に笑った。
飽きてうんざりしてたけど、ハレルヤ編は面白い。泣けた。
奥様の手には笑った、確かに。
執事という職種は究極Mでなければ勤まらないかも。完全なる信頼関係としての主従。
                         2012/3/12、3/15UP
【コミックセット】


【コミックス】

タグ:宮城理子
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2012年03月10日

うさぎドロップ (完) 全10巻

【うさぎドロップ】 全10巻  /宇仁田 ゆみ

祖父の葬式にはじめて存在を知った、祖父の隠し子。しかも6歳の女の子りん。親戚がたらい回して施設に入れようとするのに耐えられず、つい引き取ると言ってしまった30歳独身男、河地(かわち)大吉。りんとの新しい生活を描いた作品。

フィールヤング。
幼いけれどそれなりにしっかりと考えをもったりん。大吉は普通の独身男でありながら、はじめての子育てに奔走するが、そのたびにりんにも助けられる。
お互いにシーソーのように調整を取りながら、家族になっていくのがすごい。「よつばと」のように最初から家族が構築されているのではなく、家族に「なっていく」のだ。
りんの母親は誰なのか? 本当にりんは祖父の娘なのか? 大吉の疑問は淡々と解き明かされていく。
こういう日常を何気なく描ける人はすごい。私にはできない。
描き込まれていない分、心情も伝わるし、疲れない。
自分が漫画家だったら、こんなのを描きたいと思わせる。速度、間が最高に良い。しっとりとあったかくしてくれる。
佐原ミズの「マイガール」と内容が若干かぶるが、それって現代に問いかけるテーマだからなのかもしれない。
                         2008/1/9(2008/8/05UP)

《こんな時におススメ》
漫画を読んで疲れたくないけど、良い作品を読みたい時に。
癒されます。
でも、読みっぱなしにはならない。親子の関係とは何か、考えさせられます。親子って誰もがなれるわけじゃないんですねー。

UP追記>
コミックスは4巻まで出ています。そこで今の章が終わり、それから連載は10年後が始まっているそう……あああ、どんな少女になっているの〜〜りんちゃーん!
                         2008/8/05UP

4巻/
小学校に上がった、りん。大吉と暮らしだして1年半になる。大吉にパパ友ができたり、一緒に縄跳びを練習したり。
りんが風邪をひいて苦しんでいる時に大吉のパニックは理解できる。二谷さんの台詞がじんとくる。子どもって野生的勘で誰に守ってもらえるのかわかっているんだよな。

大吉の気づきのひとつひとつがわかる、共感する。風邪をひいた時には慌てたのに、歯抜けの時期にはだんだん慣れてきたり、大人は子どもに鍛えられる。
子どもがいると世界が変わって視える。いろんな立ち位置で、世の中を見られるバランスを持てる大人になりたいと感じた。
良い作品。大好き。
                         2008/8/27、8/31UP

5巻/
10年後の第二部スタート。
りんもコウキも高校二年生のお年頃。
大吉のおっさん臭さはそのままなのであまり変わらないが、コウキママとの関係はもっと微妙に。それぞれの恋愛へと話は移行していく。

この巻は、10年間のりんとコウキの成長を振り返りながら、二人の関係の変化を描いている。大吉とママにもそれなりの時間の蓄積があった。

二部はいろいろと賛否両論らしい。私は好きなんだけど、ほのぼのしてた作風が好きだった人は、何もここでオトナのコミックにしなくても良いじゃん? っていうのがあると思う。それもそれで人は成長するもんだし、良いと思ってしまうけど。

今や、大吉の保護者がりん。しっかりした賢い美女に育っていて、お母さん(いつ、なった?)は嬉しいよ。りんのまばゆい成長にはドキドキしてしまった。もう日本国民の娘だね。いや、今は翻訳されてきっと海外でも……。

大吉はすっかりりんに甘えている感があるが、しっかり親しているし、なにより良い関係なのは、頼られた時には客観的なアドバイスをしていること。
変に父親ぶって、余計なエゴを出して、りんを縛ることもしない。偉いよなー。
大吉にも幸せになって欲しい。ママとどうなるのだろうか?
いつになったら、コウキママ、本名出るの?
                         2009/1/30

6巻/
コウキはりんに振られてしまい、紅璃(あかり)の妊娠騒動に巻き込まれる。中学生の頃の話も。
大吉とコウキママもお互いの関係に結論を出す。

ほのぼのの中でも切ない巻だったな。大吉とコウキママの優先順位は子どもたちが一番で、そのあたりは大吉の男らしさをみる。
しかし…こうなってしまうと、物語はどこに向かって進むのだろう。うーん、大吉とりんがくっつく展開だけはやめてほしい。
                         2009/8/14、8/21UP

7巻/
麗奈に彼氏候補。
大吉のぎっくり腰。世話になったコウキの母にお礼に行ったりん。その会話から、親子の関係に気持ちが動き、まだ見ぬ母に会ってみたいと考える。戸籍を取り寄せたのが大吉にバレて。そしてりんは母に会う。母に会って初めてりんは別の立場から大吉のことを考える。

目が離せない巻だった。って言うか連載読みしているので、改めてまた考える。通らなきゃならない道だよね。それにしても正子さんて……これだけ好きになれないキャラ描けるのもすごいよ。
単行本出るのが早い。この続きは今の雑誌連載になる。最近の戦略なのかな。こういうの多いですね。
                         2010/2/08、2/11UP

8巻/
りんは母親に会って。コウキは母の再婚に動揺し。りんは自分の感情を自覚する。麗奈と竹内くん。りんと妹。安原の想い。そして気づくコウキ。

実写映画化らしいです。
おにぎりがほんと美味しそうにみえる漫画。
鍵をどちらがかけるかってシーン、楽しかった。大吉とりんの対比の構図、唸る。母との子守歌のシーン、ぐっときた。これらのとこみな、上手いなぁと感心する。
いよいよ。
                         2010/12/10、2011/2/17UP

9巻/
りんの気持ち、コウキに気づかれる。それをうっかり大吉に漏らしてしまったところをりんに見られる。
大吉に拒絶されたりんは母に会いに行く。そして真実は。

はー、終わりました。よもやの(予想通りではあるが)展開。がっかりな気持ちと、まあいいよね、の両方。複雑。

りんママ見てて、前は否定してばっかりだったけど、「こういう空気読めない自分勝手な人っているよね」と冷静に思えた。
震災経験して、人を見れて、大人になったよなー。

番外編も出るらしい。
                         2011/7/20、2012/1/29UP

10巻/
害虫と益虫。コウキの怪我。りん母と新しい出会い。中学時代のコウキ反抗期。気になる本編のその後も。
最後は作者のインタビューつき。

番外編の一冊。本編補足ストーリー。
子ども時代の話で懐かしい。サイドストーリーではあるけど、ここまで描かれたら納得することも多くて理解が深まるそんな一冊。

子育ての大変さ、感じ入ります。子どもになんて答えればいいのか。大人の自分が計られる。

りんを語る大吉に、どう反応して良いかモヤモヤ。身近な人の見たくないモノ見ちゃうような……むっきゃーってなる感じのアレ。
もうだいぶ納得はできたんだけど、これを読むとますます、コウキママと大吉が一緒になってくれなかったこと、悔やんでいる読者は私だけではないはず。
                         2012/3/09

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:宇仁田ゆみ
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2012年02月28日

脳内ポイズンベリー 01巻まで

【脳内ポイズンベリー】 01巻まで  /水城 せとな

フェルト細工が趣味で思い込みの激しい30女櫻井いちこは、東急東横線のホームで、1ヶ月前に親友の川上礼子がセッティングしてくれた合コンで知り合い気になっていた青年、23歳の早乙女亮一を見かける。いつも頭の中が大騒ぎしているいちこは、逡巡した挙句に亮一に声をかけるが。
いちこ脳内会議のメンバーは、小心者でサプライズに弱い議長の吉田、ストイックな真面目女子の池田、やたらポジティブに妄想が突っ走る石橋とハトコ、記録係で年配男性の岸らで構成。彼らの大騒ぎがいちこを走らせ、恋を混乱させていく。
いちこの書く携帯小説の出版を希望する編集者の越智も巻き込み、間の悪い墓穴型波乱万丈女子の恋。

コーラス。

恋ってひとり脳内でじたばたしてしまって、傍から見るとかなり滑稽なもんだと思う。それをデフォルメさせた恋愛漫画。
なんて言うんでしょう、お布団被って「わーーーっっ!!!」って言いたくなる、あの凹んだ気持ち。それが全編に繰り広げられていて、読んでいてすっごく体力使うし、HP削られるのだ。
どうしてこの作家さんは、この隙間みたいな感覚描くのが上手いのか……。感心ばかり。
あとがきでは、「誤解で溢れている」戸惑いがテーマ、みたいです。

なんつーか、人生で隠しておきたい暗黒歴史、胸の触れられたくないところ、グリグリされちゃうんですよ。
面白いけど、キッツい。
続きも読むけどね、好きな作家さんだから。
                         2011/9/30、2012/2/28UP

《こんなふうにおススメ》
人間心理に興味があれば。


タグ:水城せとな
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2012年02月26日

百姓貴族 02巻まで

【百姓貴族】 02巻まで  /荒川 弘

北海道の酪農農家の三女として育った作者の、リアル農家エッセイ。
自然の過酷さ、酪農の不条理と逞しさ。コミカルに描きながら、問題定義の作品。

新書館のウンポコが廃刊になり、ウィングスに移動。そちらで連載。
内容は全方位なのだが、雑誌は少女系なのでそちらにカテゴライズする。

荒川家の生き抜く力に感動し、大笑いしながらも、日本の食事情のバランスの悪さに憤り、考えさせられ、唸らせられる。
鋼の錬金術師」に感じた、生死が隣合わせで、この世は不条理であり理不尽である、それを描く度量は生まれ育ちなのだろうと想像していたが、まさにその通りだった。

搾乳から直に乳をキャッチするネコたち(テレビ出演して自分たちのえさ代も稼ぐ)や、食の感覚の違いには笑った。
台風で一掃されても大笑いして済ます家族、ケガは日常、生きていることが不思議な逞しさに頭が下がる。

医学部でクローンの勉強をして獣医になってから漫画家になろうとしていた作者だったことを知り、それも納得いった。
漫画家さんになってくださって感謝です。

特にハガレンと同じ作者かと思うくらい、気の抜けたフリーダムな作風も楽しくて好き。
応援してます。
これを日本国民の教科書にしたら良いよ。
                         2010/4/30、5/04UP

《こんなふうにおススメ》
漫画読み関係なく勧めている。食や環境に関心の高い方には特に読んでいただきたい。

2巻/
冬到来。依田勉三とは。大型特殊免許。牛の事情。もし北海道がロシアになっていたら。親父伝説。頼もしい犬たち。牛乳の味。自然からのお報せ。牛をペットにしてみる。

タイトルについての想いは同感。言葉狩りには憤懣やる方なし。

今回も笑った笑った。夜中に読んだり車中はめっちゃ注意。
なんかもう、とにかくすごい。なんで「銀の匙 Silver Spoon」が生まれたのかわかる気がする。もっと読みたいと思うもんね。
「なるほどね〜」「そうなのかっ!」どれだけ感心させられるかわからない。もう本気で国民の教科書にしたらいいよ。

かまくら作り最高。十勝開拓史凄過ぎる。頭下がる。牛乳豆腐食べてみたい。分割統治は知らなかった……。無知って怖い。角切りネタは身悶え……。
パラパラ漫画も堪能。

専業農家、憧れるけど、正直ムリ(涙)。
生きることについて自分の甘さを思い知る。人としての無能を思い知らされる。
                         2012/2/25、2/26UP


タグ:荒川弘
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2012年02月24日

夏目友人帳 13巻まで

【夏目友人帳】 13巻まで  /緑川 ゆき

夏目貴志は、両親を早くに亡くし親戚縁者を点々としていた。幼い頃から妖怪が見え、それらはたまにちょっかいを出してくる。ところが最近それが頻繁になってきていた。
彼らは夏目を「レイコ」と呼ぶ。母ですら記憶にない祖母の名前だ。
その日も妖しに追われて飛び込んだ神社の結界をうっかり破ってしまう。中から出てきたのは招き猫を長年依代にしていた化け物だった。「友人帳」と持っているかと尋ねてくる。その帳面はレイコのもので、悪意を持ってレイコが調伏した妖怪たちの名前が描いてあった。
夏目は事情がわかってくる中、その名前を妖怪たちに返してやろうと決意する。猫の姿をした化け物、斑(まだら)は「先生と呼べ」と強要、ニャンコ先生とともに始まる夏目の冒険物語。

形式は「蟲師」のように進んでいく。一話完結方式。
相変わらず、導入も何もかもうまい。姿態が美しく、読んでいて幸せな気持ちになる。面白い、早く続きを読みたい。くー!!
ツユカミさまが消えるときは思わず泣いた。燕の話も、泣かせるものが多い。とにかく妖怪たちがユニークでかわいらしい。どんどん感情移入していく夏目に同化してしまう。
藤原さん(夫)が謎だったけど、5巻でお目見え、嬉しかった(笑)。
孤独に生きていたレイコはなぜ様々な呪法を知っていたのか。死因は何だったのか。なぜ友人帳を作ったのか。夏目はどう成長していくのか。ニャンコ先生との関係はどうなっていくのか。楽しみが尽きない。
                         2008/4/18(2008/7/18UP)

6巻/
頑張った自分ご褒美にしようと読まずに取っておいた作品。そのくらい好き。
今回は小学生のカイとの出会い。廃墟から悲鳴が聴こえて夏目はそれを追っていく。棺桶のような箱に子どもが閉じ込められていた。しかしカイは自分を閉じ込めたのが夏目だと勘違いする。忘れ物を渡そうと夏目は小学校まで出向くが。カイと夏目を巡って、名取りやタキも登場する。
番外編でチビ狐が夏目に会いに街まで行く話。ヒノエとレイコの出逢いの話。

短篇は「まなびやの隅」 
野田かな子は、現国の教科係。現国の菅(すが)先生は無口でクール。生徒から鉄仮面と呼ばれていた。かな子はどんどん先生を好きになっていく。

カイの話もだけど、狐は泣けた。優しさだとか、人を想う気持ち、思い遣りについてとても考えさせられる。大事なものを大事と思うのは、自分の心で、その気持ちに対して責任を取る。でも、いつの間にか相手に期待していくんだよね。どんどん欲張りになっていく。そして大事な相手を傷つける。それでもどこかで、その素なる自分の気持ちに気づけていくといいなと思えた。
                         2008/8/18

UP追記>
アニメが2008年7月よりスタート。この情緒感たっぷり、行間に様々な感覚を埋めてしまう緑川作品を、はたしてどう創るのか、興味津々でしたが、想像以上に素晴らしかった。
スタッフ優秀。素直に作品をそのままアニメにしようという努力が伺えて、第一話から泣きそうになりました。しかも、一話より二話目の方が断然良かったという……すごいですね。期待です。
                         2008/7/18

UP追記2>
6巻を読んだ後、アニメの放映がすぐに始まりました。仔狐が夏目に会いに行く話で、もう泣けた泣けた。重ねて感情が迫ってきました。すごいタイミング。嬉しかったです。
                         2008/8/28UP

《こんなふうにおススメ》
おじいちゃんおばあちゃんの家の日なたの匂いがしてくるんですよ。あと、プールの後にバスタオルに包まれた時の感覚。懐かしさとか、大事な感覚、蘇ってきます。

7巻/
妖祓い人の的場家。同業者からも煙たがられる容赦ない存在。
夏目の街で、妖が次々と襲われ血を抜かれていく事件が多発。自分を助けてくれた羽の妖を放っておけなくて夏目も首を突っ込んでしまう。
名取周一も巻き込んで、的場家との因縁が始まっていく。
もうひとつの話は、夏目を慕う妖たちが酒飲み会を開く。未成年の夏目と楽しむ為に、影踏み遊びをするちょっとほろりとするホノボノ話。

短篇は「夏にはため息をつく」
矢島は炭酸飲料を飲むと身体能力が高くなり、跳躍力が上がる得意体質。幼馴染みの委員長に告白しようと想いを固めるが……。

この作品の感想は変わらない。胸をきゅっと突く切なさが、湧いてくる。
今回はいよいよ夏目も、いろんな意味で意思を持って決断を下していかざるを得ない序章のようなものだった。鬼ゴッコの和みとセットで読み応えあり。
短篇は初期の作品。なんだか読んだことがあるようなデジャヴを感じた。
                         2009/2/03

UP追記3>
アニメの2期。2009年1月からスタート。人気ありますね。
サウンドトラックですが、映画「バクダット・カフェ」の音楽によく似ています。音って耳につきますよねー。
                         2009/2/04UP

8巻/
学校での文化祭。ニャンコ先生は妖祓いの矢で怪我の療養中。その合間にも夏目は妖に襲われるが、周囲の理解もありいつの間にか夏目は救われている自分に気づく。
今更な気もするが田沼と多軌(たき)は初顔合わせ。夏目を庇って、田沼は妖に憑かれてしまう。多軌らも協力し、憑いた妖の“鏡”探しを手伝うことに。
藤原家に来る前に、夏目を取り込もうとした妖。辛うじて封印してきたのだが、夏目を追ってくる。
番外編は、ちょびからみた夏目の日々。

今までは傍観者であろうとしてきた夏目が「帰りたい場所ができた」と、周囲の人たちと積極的に交わろうとし始める。夏目の成長を感じる。
全編、夏目の話なのも嬉しい。
                         2009/8/16、8/24UP

9巻/
渡り妖怪の“ケマリ”と夏目、心通わせる。
猿面の妖に攫われた夏目。そこを仕切っていたのは。

「わたしのかわいい肉球がアスファルトでヤケドしてもいいのか!?」に笑った。
夏目が周囲に頼りだしているのが嬉しい。他の漫画だと、ここら辺までは2話くらいで消化されちゃう。「なんでそんな受け入れるのが早いの?」などの疑問を残して。これはじっくり描かれている分、気持ちもゆっくり追いつける。でもそろそろ次が見たい。
                         2010/2/09、2/13UP

10巻/
西村と北本といるところに、かつて小学校の時に一緒だったという榊西高の柴田が現れる。公園で出逢った女子高生の村崎を人間なのかと聞いてきて。
月分祭。名取は豊月神を探しに行く。

ここまでの設定であれば派手な話に展開できるのに、ゆったりとした物語運びは、作家さんの品の良さ。やっぱり良いなー。
                         2010/7/11、7/15UP

11巻/
田沼とタキ家の蔵掃除。人形の妖の仕返し。
両親の写真と、夏目家の売却。

友だちや大事な家族の絆がテーマになってきている。タキたちの、偉そうなにゃんこ先生の扱いに笑った。
ふんわりと切なくて、最後はいつも泣かされる。
アニメ3期が始まるらしい。
                         2011/4/20、4/21UP

12〜13巻/
12巻。古堂に想い出を持つ妖ヨビコ。老婆と影茶碗。瓶の中に閉じ込められた夏目はオミバシラ様の生贄に。それを助けに行ったのは田沼。
13巻。的場からの招待で会合に。西村、北本との出会い。

アニメもまたやっている。
自分なりの繋がり方を考え出す夏目の成長。友だち大事。振り返ってみると友情が人生を支えてくれたことに気づく。
12巻ラストのシルエットの名取さん、カッコイイ。
                         2012/1/29、2/24UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:緑川ゆき
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2012年02月19日

君に届け 15巻まで

【君に届け】 15巻まで  /椎名 軽穂

貞子とあだ名される見た目が暗い黒岩爽子は、周囲が勝手に誤解して避けられている。思い込み勘違い主ではあるけれど、実は中味は超ポジティブシンキングな性格で。
そんな爽子に、クラスメイトで爽やかくんの風早翔太が、素直に感情を表に出して話してみる感覚を引き出してくれた。
爽子は少しづつ表現をしはじめ、周囲の誤解を解き始める。
矢野あやねや吉田千鶴ら、友だちも出来て。それを見守る教師の荒井一市らも。
ここまで書くと、なんか「ああ、青春!」って感じ(笑)。

CRAZY FOR YOU」でこの作家さんの作品を毛嫌いしてました、ごめんなさい。
読み切りからスタートしたせいかうまくまとまっている。読み切りから連載への移行が絶妙。微妙な恋心とか間とか心情描写はうまい。コマの使い方、表情、うまい。
暗いのじゃなく明るいのが読みたかったから嬉しい。

これがギャグテイストになると「ヤマトナデシコ七変化」になってしまうのではないか? とちょっと思った。
爽子は、まんま「おお振り」の三橋。“三橋”爽子を応援していく話。空気の「読める」"田島”風早と、恋愛していく話なのだ。

「すべては対話から」というけど、ホントに人ってちょっとの誤解でおかしくなっちゃう。ちゃんと正面切って素直に話さないと進まないんだよね。そんなことを考えさせられた。
大人はそれを器用にわかったように処理するけど、傷つかないって訳じゃない。ただ蓋をするのがうまくなっただけ。

お互いを好きなのにじりじりと時間のかけ方はうまい。少女漫画の王道。
二人がくっつくのは10巻くらいでしょうか? 「ラブ★コン」みたいに「人気があるから長く引っ張る」ようにはなってほしくないけど。
ちっちゃいおじさんの話、好き。
                         2008/6/22

7巻/
誕生日プレゼントに家族から携帯電話をもらった爽子。初詣に風早を誘う。友だちはみんなバックレて、ふたりだけの年越し。
そしてバレンタイン。爽子は風早にチョコを渡せなくて。

これ、連載で読んでたら辛いなあ、きっと。すっごいじれじれしてしまう。
「そこは行っとけ! 風早!」とかツッコミ入れちゃう自分が痛い。こういう“ういうい”を楽しめなくなった私はすっかりオトナの汚れにまみれてしまいました。
                         2008/9/03

《こんなふうにおススメ》
「今年を代表する少女漫画」なのだそうです。ランキング1位。
確かに、最近ではみられないようなジレジレした少女漫画の王道です。気持ちはわかる。
この作品は、好きです。
《こんな人におススメ》
薄汚れてない夢がまだまだいっぱいのオトナに(笑)。私、すっかり汚れちゃったんで、このジレジレ感が辛い時が(苦笑)。
                         2008/9/04UP

UP追記>
今、連載は9巻半ば。作者出産のため休載中。

8巻/
2年生に進級。荒井の手腕で(?)、仲良しはみな同じクラスになれた。
新たなクラスメイトの三浦健人登場。
自分の気持ちを自覚した二人、風早と爽子。しかし想いを伝えられずに微妙にずれはじめていく。

正直言おう。これも連載を追い出している……。いったい私はどうしたいのか……。
だって、じれじれが辛いんだもん。オトナはね、いろんなことが待てなくなるのだ(悪い意味で)。でも、連載でもじれじれは続いていて、ただ今休載中なので、この状態が解消できていない。
この巻は風早じれじれの巻。三浦健人に嫉妬する姿を楽しめる(←性悪)。

龍の「オレにはこけしにみえるけど…」に笑った。恋するとね、あばたもえくぼ。
二人の恋を見守るあやねと千鶴はほんとに良い友だち。真田龍もね。大事にしてほしい(←すごい感情移入)。

こんなだったかなー? 高校生の時って。遠すぎる昔ですっかり忘れちゃったよ。
恋するのも精一杯だったのは覚えているけど。ういうい。
                         2009/4/01

9巻/
三浦健人は、爽子に風早から離れるように勧める。今のままだと風早に迷惑をかけると。
風早が飛んでくるが、泣き出した爽子を見てキレ、買い言葉で爽子が好きだと言い切る。
それは同情からだとまだ勘違いの爽子は、それで風早にまた迷惑をかけると泣くが、その涙を見て風早は自分が振られたのだと思う。爽子も自分が振られたものと思い込み、三浦は周囲の騒ぎを見て勘違いしていたのは自分だったかもと気づく。
爽子は友人たちに叱られながら、自分に向き合い風早に告白しに行く。

休載していてやっと出た9巻だけど、連載に追いついているので10巻は当分先。
じれじれの勘違いの巻。まとめて読めば良かったと、若干後悔。
この巻は、惚れたはれたですったもんだする。今までの中では一番のクライマックス。

千鶴の「鈍さに慣れるな」は名言。ここで突っ込んでくれないと読者が救われない。
いい加減爽子がうざいのだ。まあ、そのうざさが爽子なのだけど(あまりの鈍さに「エロゲーの主人公並み」と読者に表されているのに爆笑してしまった)。

くるみを含めて、周囲の友だちたちが優しい。
恋愛ばかりだと疲れるけど、この友情に救われる。

一番盛り上がっている巻なのに、冷めて読んでしまった。
あんなに面白い! って思ってのになー。うーん。
                         2009/9/16、9/17UP

10巻/
爽子は風早に告白。やっと両想い。クラスのみんなの前でもそれをはっきりさせられる。爽子はくるみに会いに行く。

やっと。長かったね。ういういのクライマックス。
「盗み見しているつもりだったのに、盗めてなかった」爽子可愛すぎ。
夢ではない! にも笑った。
初恋が叶うっていいね。自分の時はどーだったかな。遠い昔過ぎて忘れてるけど記憶をほじくり返すとういういだったんだろーな。
それにしても一冊まるまるそれに費やすって。じれじれにも程があるよと思うのは、年取った証拠なんだろう。
一番の驚きは、単行本の出が早いこと。この続きは今の別マの連載でリアルタイムで読める。アニメ放映中での戦略だからだろう。
                         2010/1/13、1/14UP

11巻/
風早ファン大失恋。爽子とくるみ。
風早がいつ爽子を好きになったかという話。ふたりのデート。

44話の扉の風早、どんなぶりっこ。
ちづとやのちんも良い子だねっていう。
同じ話の繰り返しだなぁ。別マって感じ。ういうい。
                         2010/6/11、UPも。

12巻/
夏休み。両親に紹介。千鶴とあやねの出会い。

影の演出にやられた。上手い。風早の背中も良かった。

真面目な高校生たちだなー。文科省推薦だよ。
爽子の反応、育ちだよなー。

実写映画の三浦春馬は風早に合ってると思う。
                         2010/9/30、2011/1/25UP

13巻/
風早の家族に会う爽子。やのちんに彼氏が出来る。沖縄に修学旅行。

震災ストレスマックスの時に読んで、普通の生活にある風景を楽しんでいる爽子に共感。普通って素晴らしい。
                         2011/3/26

14〜15巻/
14巻。沖縄修学旅行絶賛続行中。あやねのキス。風早は風呂上りの爽子を待っていて、キスしそうに。龍の告白。それぞれの恋。
15巻。あかねは茂木と別れ、龍と千鶴も変化。千鶴のフォローを風早がする。

いいっすね、今時は沖縄とか。いや、私の頃も楽しかったですけどね。想い出づくり、青春ですね〜。沖縄で爽子の髪は暑くないかと思ったり。作中の飲み物飲みたい。
やのちん、応援。龍と千鶴の話もサイドストーリーって感じじゃないのがいい。

                         2012/2/01、13巻UPもまとめて2/19

【コミックセット】


【コミックス】


【実写映画版】

タグ:椎名軽穂
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2012年02月09日

はぴまり〜Happy Marriage!?〜 08巻まで

【はぴまり〜Happy Marriage!?〜】 08巻まで  /円城寺 マキ

間宮商事に勤めるOLの小鳥遊千和(たかなしちわ)、22歳。実は夜はキャバクラのホステス。家庭の事情で大学を辞め、借金を返済する日々を送っていた。派手な生活もなく、22年間まともには男性とつきあったこともない。男運もなく、同僚の恋バナに冷めた対応の毎日だった。
ある日、キャバクラに若い金持ち風な男性が現れ、店が注視する中、千和を指名する。そして千和に説教、ぶちぎれた千和は客に酒を浴びせ罵倒してしまい、そのまま店をクビになる。
怒り心頭の千和に、社長室からお呼びがかかる。社長、間宮北斗が、昨日の相手だったのだ。いきなり北斗は、千和と結婚するという。北斗にも目論見があり、結婚すれば千和の父が抱えた借金がゼロになる。千和はそれを受け入れるが。
恋も始まっていない結婚生活の、波瀾万丈物語。

プチコミック。
ちょっとエッチなシーンもあっての人気作家さん。

最初は、とてもお坊ちゃんと思えない北斗の言葉遣いに閉口したけど、作家さんが下町育ちなのかな。
言葉って、そのまま育ちが出るから、確かに難しい〜。最初は千和に敬語遣いで、だんだんと崩れていく北斗だったら良かったのに。そしたら北斗の出自も生かせる。

話は波瀾万丈で、漫画らしくて、人物の気持ちの推移も自然で面白い。
二度読みの方が、北斗の気持ちの流れも理解できて面白いかも。
楽しい。かなりはまって、他の作品も一気に読んじゃった。今後も期待。
                         2011/8/17

8巻/
千和と結婚して変わってきた北斗。見知らぬ千和と結婚してまでキープしようと固執していた間宮商事の社長の座を降りると言い出す。自分の幸せは何なのか。今までの自分とケリをつけ、千和との人生にかけるため、赤字の続く間宮観光の社長になる。朝比奈は千和を庇って事故に遭う。狙われる千和。疲労困憊の北斗に心配をかけたくなくて。

なんでしょうかね、後をひく。かなり好みです。
手に入った後でも、じわじわする少女漫画ってイイですね。続きも楽しみ。
                         2011/12/20、2012/2/09UP

《こんなふうにおススメ》
気楽に読めてわくわくできるレディコミです。楽しい。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:円城寺マキ
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2012年02月08日

7SEEDS 21巻まで

【7SEEDS(セブンシーズ)】 21巻まで  /田村 由美

石清水ナツ高校一年生、青田嵐17歳の高校二年生、警官の早乙女牡丹、浅井蝉丸18歳の4人は嵐の海に突然放り出される。何が何だかわからない。自宅のベッドで温かい睡眠を貪っていたはずなのに。違和感のある島に漂流、そのままサバイバル生活が始まる。途中で、天道まつり16歳、美大生の守宮(やもり)ちまき、12歳の草刈蛍が合流。
彼らは、小惑星が地球に衝突後、人類が死滅した場合の保険、プロジェクト名「7SEEDS (セブンシーズ)」に選抜され、冷凍睡眠から未来の、人が住める環境をコンピュータが判断した後に解凍された少数の人類だった。絶滅に対しては各国対策を練り、日本ではチーム5つにそれぞれに季節の名がついていて、1チーム7名にガイドがひとり。
それぞれのチーム、登場人物に焦点をあてていく、人類生き残りのサバイバル。

今、もっとも話題になっているといえる少女漫画。
別冊少女コミック。2001年11月から連載。2巻から月刊flowersに移動。

映画の「Cube」のよう。ベッドで眠っていたはずなのに、気づくといきなりサバイバルに放り込まれている設定は一緒。
他の作品要素も多く、映画「アイランド」、コミックスでは「漂流教室」もそうかも。

スケールは半端じゃない。話が大きすぎて、まだまだ序盤から中盤の様子。
内容は一気に引き込まれた。途中から自分が「読んでいる立場」を忘れる。物語に同化してしまっている。こんな感覚は3,000冊以上読んできて初めて。さすがの大御所。

登場人物のそれぞれの思考の流れが納得できてムリがない。普通ならそう考えるよねと共感できる。練り込まれたストーリーなのがよくわかる。
とにかく良く出来ていて、伏線と回収が網目のよう。感嘆しきり。

考えていかなくちゃならないことが山ほど描かれている。怖いし、苦しい。
生き残っても絶望しそうだ。
でも読んでいるうちにわかる。現代社会に生きていることだってサバイバル。これは自分で考え選択して強く生きるための応援の作品だ。

いったいどこに辿り着こうとするのか楽しみ。
                         2010/2/06、2/18UP

《こんなふうにおススメ》
大河な大きな物語だけど、しっかり少女漫画なのがこの作家さんのすごいところ。
どこに辿り着く話なのか見届けたい。

17巻/
夏のBチームにAの安吾と涼。そして涼の思惑。

まとめ読みしないと登場人物が多くて忘れちゃいそう。wiki読みながら読んじゃった。
このパートはまだまだ続きそう。
                         2010/4/30、5/03UP

18巻/
嵐は船から行方不明。蝉丸たちは空母のような船を見つける。中に入るナツたち。嵐は海からそれを見つける。その船の正体とは。

ずーっとクライマックスな物語。読んでいても緊張する。
                         2010/8/13、8/14UP

19巻/
船艦に入ったスイッチ。蝉丸を撃った涼。安吾と嵐とナツ。まつりと涼と蝉丸。カウントダウン。

読むの悩んだ。この世界がリアルに思える今。だからこそしっかり見つめることにした。
新しい世界に生きる。実感としてここにある。
                         2011/4/10、4/14UP

20〜21巻/
20巻。安吾は嵐に「なぜ逃げなかったのか」問いかけられ。安吾と嵐とナツ、まつりと涼と蝉丸が合流。茂の死の真相。牡丹、蛍、まつりも合流。ミサイルを止めるために奔走。バクテリアも襲ってくる。
21巻。バクテリアがミサイルを止める。脱出。監視する要。鷹とあゆ。角又とひばり。そして物語は花へ。

「自分を守るために、自分で決めて、逃げるという選択肢」私も持っていたいと痛感。頑張り過ぎちゃ駄目だ。
危機的状況の時に「大丈夫と感じたら自分を疑う」精神状態がまっとうなのは、不安で当然。
良いことも悪いことも紙一重で、たいてい同じ場所にある。
いろんな言葉を読み落としたくない。震災以降、すごくリアルに感じる。
注意力に判断力、決断力、実行力。体力も覚束無い私には欠けているものばかり。全巻読み直したい。目が覚める。すごい作品。
ほんとにみんなで生きていきたい。ここで肉体生命をまっとうしたいよ。逞しくなりたい。
                         2012/1/05、2/08UP

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タグ:田村由美
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2012年02月06日

黒薔薇アリス 06巻(第一部完)

【黒薔薇アリス】 06巻(第一部完)  /水城 せとな

1908年、ウィーン。
16歳の誕生日を迎えたアニエスカ。婚約者でマイアー侯爵の息子テオドールが彼女を祝う。
その席に駆けつけた、今や花形テノール歌手のディミトリは幼い頃から侯爵家に面倒をみてもらっていた。ディミトリは身分違いにもアニエスカに恋い焦がれていたのだ。
しかし誕生会の翌朝、テオドールが彼女ととうとう寝たと親友のディミトリに話す。ディミトリはカッとして飛び出し、馬に蹴られる事故となる。
誰にも死んだと思われたが命を取り留める。しかし、ディミトリの周辺に不吉な事件が起こり始め……。
まずは、一緒に講演のリハに出ていたメンバーのほとんどが自殺や事故に。
そこへ「あなたはヴァンパイアになった」と、マクシミリアンという男が迎えにくる。

そして、2008年、東京。
高校生の生島光哉(こうや)は、教師の菊川梓に恋をしている。
別れ話で揉めたとき、乗っていたタクシーが追突、梓は助かったが光哉は助からないとわかり、梓はディミトリと取引をする。

月刊プリンセス。
いや、もうどうしよう。期待以上だった。
これからどこまで面白くなるのだろうか? さすがだ。

心の動きの表現は、相変わらず秀逸。じれじれしてくる。
こんな感想で、作品の邪魔をしたくない気分。

梓、いい女だ。好きだなー。
好きなキャラのベスト3に入る勢いだ。
水城作品の女キャラは、今まで感情移入できなかったのに。
まったく、やられた!

「優れたオスを見極めるのはメスの役目だ。メスが賢ければ、種族は滅びない」
納得せざるを得ない。
                         2009/8/28、9/01UP

《こんなふうにおススメ》
期待を裏切らない面白さです。大人にオススメ。

3巻/
レオは弱っていき皆に緊張が走る。店の常連の作家、鳴沢瞳子の余命。レオの寿命。アリスはどうするのか。

この緊張感はきつい。わくわくするけど。すっかり感情移入して読者としても黒い気持ちが渦巻く。すごすぎ。
ああ、ネタばれしたくない><
                         2010/7/25、7/30UP

4巻/
アリスは納戸で大正時代の日記を見つける。日記の主は和泉小路伯爵家の娘、彰子。少女の目でディミトリとマクシミリアンが渡日してきた時の様子が書かれる。回想編。そして鳴沢瞳子が静寂館に現れる。

もうすでに起きたことなので、リラックスして読めた。この作品は手にするのに覚悟がいる。壮絶で壮大。面白すぎる。
大正編泣いた。
人間の「雌」としてどう生きるか、考えさせられるなぁ。軍配は瞳子。がーるずとーくにショックを受ける男どもが可愛い。
                         2010/9/18、9/19UP

5巻/
レオがいなくなって2年。アリスの前に光哉が現れる。アリスは動揺し、そして過ちを犯してしまう。
玲二は死んだときの記憶が戻り、櫂がしたことを想い出す。そしてディミトリは洋館を去る。

賛否両論を巻き起こしている巻。でも、こうに越えないと、この先のお話は進めないよねー。えぐいのがこの作家さんの良いところ。
                         2011/2/01、2/25UP

6巻/
アリスは光哉に別れを告げる。玲二は記憶から櫂と憎みあう。ディミトリは小樽から嫁を連れ帰り。皆の関係が変わっていく。

詳細書くのは憚れる。何というか、この作家さんの本領発揮みたいな。深層心理描いたら、清水玲子さんと同じくらい面白い。えぐいんだよね。よく思いつくよな、こんなお話、と思う。それを漫画で読ませてもらえて感謝です。
ドラマにしてほしい。
これで一部完。再開未定。待っています。
                         2011/12/25、2012/2/06UP


タグ:水城せとな
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2012年02月05日

Lハート(トランプ)DK 08巻まで

【Lハート(トランプ)DK】 08巻まで  /渡辺 あゆ


高校二年の西森葵は親友の渋谷萌と離れるのが嫌で、両親と一緒に引っ越さずアパートに一人暮らし。
学校で有名な「王子様」の久我山柊聖(しゅうせい)に萌が理不尽に振られ、怒った葵は直接談判に行く。悪態ついて帰宅したら……隣に越してきて挨拶に来たのがその柊聖で。
ハプニングで柊聖の部屋が水浸しになり、改修のために葵の部屋に同居することになる。
柊聖の元カノの桜月(さつき)、兄の草樹(そうじゅ)らが絡み、波乱万丈なふたりの同居生活は?

別冊フレンド。フレンドって感じ。
匂わせるようなちょっとエロい表現と、笑わせるコメディ色との微妙な同居。

そして読みやすい。漫画ならではの表現はテンポも良くて感心。うまいなぁ。

話はこの設定だけでどこまでも繋げられるので途中で飽きる。
脇役がわらわら出てきてわけわかめ(死語)な、よくあるぐだぐだ展開に……。3巻から苦痛にさえなってきた。むー。

キャラが弱いんだな。柊聖のカッコ良さの羅列で、葵が描けていないのだ。
なので感情移入ができない。
だんだん葵が気の毒になる。Mっ気多い方には良いかも。

5巻、三条亘が同じアパートに越してきて、芯みたいなものが出来てきて面白くなる。
ただ、なんで「一緒に暮らしているなら、恋人なんだよね?」という台詞が出てこないのかは不思議。あえて言わせないのもわかるけど。
突き詰めるとストーリーに支障あるけど、不自然。

柊聖はクリスマス生まれなんだろうな、いつそのネタ出てくるのかなとか余計なことばかり考えた。
メインキャラは草木の名。

大家さん、かっこいい。
圧力鍋はめちゃ欲しくなった。
いろいろ書いたけど、続きは気になる。
                         2010/12/27、2011/1/07UP

《こんなふうにおススメ》
Mっ気強い女子に。

6〜8巻/
6巻。柊聖に宣戦布告した三条亘。亘との間を誤解され続けている葵は、どんどん柊聖と距離が出来、とうとう柊聖は出て行く。告白した葵は柊聖に拒絶され。葵は亘に好きと言われるが。
7巻。文化祭。亘の姉たちと会う葵。風邪をひいて倒れた葵に柊聖が駆けつける。亘と星を観に行った葵の決意。
8巻。柊聖の過去。進展。葵父来たる。

キャラ弁可愛い。
「グッドモーニング・コール」シリーズを読んで、この設定は王道と気づく。
すこーし面白くなってきた。S男好きにどうぞ。
                         2011/12/20、2012/2/05UP


タグ:渡辺あゆ
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2012年02月04日

ちょっと江戸まで(完) 全06巻

【ちょっと江戸まで】 全06巻  /津田 雅美

江戸開府405年。西暦は2008年、江戸時代。
大身旗本の殿であり江戸町奉行の要職につくストイックな男桜井貴晄(きおう)。セクシーフェロモン撒き散らし破天荒でラテンな父親の、妾腹の弟妹たちの面倒見も良く、家臣からも慕われる。
父の臨終の際残した言葉にまだ隠し子がいたことを知り、腹心の神谷正成を箱根に送る。正成はその子ども、薔薇(そうび)を一目見るなり面影が貴晄の幼い頃にタブり、気に入って屋敷に連れて帰ってしまう。
一見貴公子、凛とした美貌の薔薇は、貴晄の妹として学校に通いだす。彼女を気に入り側にいるよう要求したのは、お茶目でキュートな小悪魔、徳川御三家水戸の世嗣、迪聖(みちさと、ミッシェル)だった。
カレカノ」番外編、江戸バージョンも収録。

LaLa。
いやー、笑った。ミッシェルが可愛くて可愛くて可愛くて。ミッシェルのキュートさを愛でる作品。

美少年なそうびと、暴れん坊姫なミッシェルの、男女逆転コメディ。ラブは超薄め。
主役はシュガーボーイのミッシェルに取って代わられる。仕方ないよね、可愛すぎ。
想像以上に楽しかった。

彼氏彼女の事情(カレカノ)」が途中で重くなりやもやした気持ちが残ったので(面白かったんだけど)、この作家さんの作品は手を付けていなかった。
作者が途中でコメントしているように、力半分、気楽に描いているお話。
もちろん時代考証だけでない矛盾も多くてツッコミどころは満載なんだけど、そんなこともどーでも良くなるくらい楽しめる。やっぱ、実力のある方なんだなー。
「カレカノ」途中で変わってしまった絵柄は、このお話には生きていて楽しい。

設定は、SF色のない「銀魂」。
黒船が来航せず、維新も文明開化も起きず、民に特別な不満もなくそのまま幕府が愛されて、朝廷さえもきっと自らの在り方に疑問を持つことなくそのまま時代を重ねた、そんなパラレルな日本。
フランスから気軽に客人が遊びに来たり、他国との交流はあるようなので、鎖国はしていない模様。飛行機や鉄道は無さそう。
良いなーこんな日本とも思う。グローバリゼーションなんてまったく興味なく、自分たちの文化を大事にしていく。今、こんな日本があれば良かったのに。
士農工商は生きていて、ちょっと不自由。そうびはブラコン兄上と離れがたく、ミッシェルとの婚儀を決めてしまうのも、時代って感じ。
まぁ、設定が練られすぎてなくて良い。

きゅーんとなる箇所や、ほろりとなるところもあって、とても楽しめました。ご馳走さまでした。
「カレカノ」番外編でなく、そうびとミッシェルの、男性ホルモン不思議大人バージョンでのお話を、増量ページで読みたし(切望)。
                         2012/2/01、2/04UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:津田雅美
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2012年02月03日

キスよりも早く 08巻まで

【キスよりも早く】 08巻まで  /田中 メカ

熊猫高校2年C組、まがったことが嫌いな梶文乃(ふみの)16歳。2年C組の担任の英語教師24歳、尾白一馬と結婚している。
きっかけは両親を亡くした文乃と弟の鉄兵が、親戚をたらい回しにされ疲れて家出し、自暴自棄に援交に身を落としそうになったところ、担任の一馬が必死に探しに来たことから始まる。
売り言葉に買い言葉、「同情するなら、結婚でもして養ってみろ」を受けて、勢いで結婚してしまう。しかし、一馬は文乃に手を出してくることはなかった。
一馬には秘密もあり……。
隣人で一馬の友人、鉄兵の保育園で働く保育士の進藤龍らの協力を得て、ふたりが本物の夫婦になれるかの物語。
熱血漢のクラスメイト黒沢、一馬の弟の翔馬も文乃に絡み波乱なラブストーリー。

1巻短編「月とひまわり」
熊猫高校、見た目は良いがバカな赤井朝日は、ノリも適当。A組のサイボーグと呼ばれる学年トップの紺野美月に、好きなアーティストのライブチケットで1ヶ月買われてしまう。

LaLa。
うちの子(スタッフ)が「LaLa」を購読していて、「いつも何を読んでんの?」と聞いたら、この作品が面白いと勧められる。早速。
読み切りからスタートだったんだな、と思ったらそうだった。今更だけど、そのくらいはわかるようになってきたなー。

癖のないきれいな絵。万民ウケの分、印象にも残りにくい。

甘いストーリーだけど、女の子のいっぱいいっぱいが出ていて可愛い。良いムードになるとチャチャが入るのも、漫画的お約束。
キスしてないのに、いろいろエッチなのが受けてるんだろーな。
お互いの気持ちはすでに出ているので、どこまで夫婦としての絆になるかが話の軸。
お迎えはコスプレでって、白泉社的なお約束だ。

表題が上手いと思った。
タイトルで読みたいかどうかって大きい。

そっか、3巻目で気づいた、熊猫ってパンダだ。
アメリカ土産になぜ日本語?

短編は予想以上に良かった。
                         2009/9/25

《こんなふうにおススメ》
結婚してから恋愛を始める、そういう話。
LaLaは乙女系が多いので今後の展開も楽しみです。

4〜5/4巻。一馬は文乃にやっと好きだと伝え……大雨でラブホテルに避難、しかし一馬は手を出さず。帰宅後熱で倒れる。ラブホから出てきたところを生徒に見られ、事件に?一馬の誕生日。苦手な英語は交換日記に。
5巻。翔馬の留学先のワガママお嬢、マーガレット・ダントン現る。振り回される尾白兄弟に文乃。温泉、クリスマス。そして文乃と鉄平の両親に墓参り。

じれじれは可愛いけれど、イラッとくるのは心がすっかり汚れてしまった大人だからです。でも、このキスは巧かった!やりおる。
早く新刊に追いつかねば。
                         2010/6/06、6/10UP

6〜8巻/
6巻。パッと見高校生の、文乃の叔父の梶智之が、文乃の高校に柔道部コーチとして赴任。28歳。智之、一馬に宣戦布告。文乃と鉄兵は、智之と同居することに。空木トモエが智之を追ってフランスからやってくる。一馬と智之の柔道勝負。修学旅行。
7巻。鉄兵の保育園行事。進路。一馬の過去。ディナークルーズとキス。
8巻。体育祭。翔馬の文乃へのアプローチ。

ラブラブ度高い少女漫画、久しぶりに読んだ気がする。
一馬のS度高いほうが安心して見ていられる漫画というのも……。
一馬の忍耐力は国宝級。タイトルがタイトルだけに、とは思うけど……。引っ張り過ぎには飽きてくる。
翔馬の変化を楽しむ巻が続く。
                         2012/1/19、2/03UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:田中メカ
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2012年01月30日

少年メイド 04巻まで

【少年メイド】 04巻まで  /乙橘

小宮千尋は母子家庭で育つ。いつも仕事で母不在の家で一切の家事を引き受けていたため、特に掃除にこだわるキレイ好きになってしまう。
だが小学生の身の上で、働き過ぎた母を喪う。迎えに来たのは、金持ちの実家だった母の弟で、舞台衣装デザイナーの鷹取円だった。身寄りがいないと聞かされていた千尋は、母が勘当の上で自由を手に入れていたことを知る。
「働かざるもの食うべからず」母の遺言でもあり、千尋は家事一切がダメな円の家で、三食おやつ付き住み込み個室付き学費免除のハウスメイドとして、働きながら生活することを受け入れる。

絵が好きなので読み出したら……しまった。やばい。
めちゃ面白いではないかっ!

これくらい、ジャンルに迷った作品はない。
レディースでも楽しいし、BL好きな人も好きだろう。少年系でもいけるかも(エンターブレイン出版)。
このB's Logというのは、「乙女のための」雑誌らしいのだが……BLも軽ーく入っている気がする。腐っていないんだけど、匂ってくるっていうか。それだけ市場規模に影響されているんだろうなー。

作品としては、楽しくわくわくする。テンポもいい。
ツン気味の千尋がかわいいんだよね。
しっかりしてて、でも脆いところもあって、健気なのだ。
その千尋がメイド姿はもちろんのこと、猫パジャマなどコスプレ三昧。
円もカッコいいし、しかも仕事以外出来ない、超ヘタレ(お菓子づくりのみ得意)。
一般的に美味しすぎる設定なのだ。

ショタや、これだけ今風の萌えを揃えているのに、なんで記号的に見えないんだろう? 不思議〜。
設定も当たり前というか、やり尽くされている話なんだよね。親が決めた許婿に悩む美耶子とか。でも、イヤじゃない。あーあ、とは思わない。
しかもショタもの大っ嫌いなのに(まあ、これは普通の漫画なんだけど)。なんでだ?
狙っているというより、作者の楽しさが滲むからなのかな?
ここらへんが、正直、目ウロコだった。

一人でいても、コスプレする千尋に笑った。

仔犬に甘えられて逃げる円が、「今はそんなに小さくかわいいふりをしているが、あっという間に大きくなって人を襲うんだぞ」と、初対面の千尋に愚痴る台詞は、もしかしたら伏線なのかも。

「一家に一人、千尋が欲しい」と言われた作品。
私も欲しいよっ。

この後も読み続けたい。
                         2009/3/23

《こんなふうにおススメ》
メイド、執事もの、最近ホントに多いですよね。
読むのもそれ、多くなって、偏っているのは自覚中ですが……。
その中でもこれ、面白いです。
男性にもおススメ。

2巻/
猫アレルギーの癖に、つい猫を拾ってしまう円。(猫に)「呼ばれたら行かないと」と千尋に言う。現実主義だった千尋も、つい捨て犬を連れてきてしまう。それを誰にも言えなくて。円はまだ千尋が無理をしているのかと心配するが、千尋のクラスメイトの日野祐司に「千尋は甘えられている」と教えられる。
モノを捨てられない円と千尋のバトル。大事なものの主観は違う。
円が衣装を作っているアイドルグループの竜児が押し掛けてくる。

待っていました、この新刊。
目の前に積読が多いにも関わらず……。手にしてしまった。
普段の私なら、NGばかりの設定なのに、なぜかこの作品だけは何でもあり。好きで仕方ない。それが一番の謎。

千尋、可愛過ぎ、反則。
1巻の時に比べて、しっかりとした「お話」になってきている。最初は設定説明が先になるものね、それはそれで楽しかった。
それが円と千尋のお互いの理解がだんだんと深まるお話になってきて、読み応えも出てきた。

とにかく楽しい。絵もキレイだし、読みやすいし、新刊を一年弱待つのは辛すぎる。
                         2009/6/17、6/19UP

3〜4巻/
3巻。捻挫した千尋。円も美耶子も張り切るが千尋は必要とされていないようで寂しい。竜児の料理特訓。円の誕生日。授業参観。くろまめ。
4巻。クリスマスプレゼントは欲しかった掃除機!年末大掃除。別荘で年越し。マダムデート。バレンタイン。有頂天BOYSの番外編も。

美耶子の家に行ってもメイド服に笑った。
祖母の着物姿には言いたい、帯揚が振り袖仕様になってますよー。

そうか、内容じゃないんだ、この作品の楽しさ。構成と見せ方が上手い。そして。ちーちゃんがひたすら可愛いだけでよい。そんな作品。
落書きが得意な作家さんなんだろーな。ちょっとしたところがともかく可愛い。
桂一郎さんの4コマがツボ。
それにしても、自分的にも千尋の掃除マニアな血液を点滴したい。
                         2011/3/15、2012/1/30UP


タグ:乙橘
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2012年01月28日

あめのちはれ 05巻まで

【あめのちはれ】 05巻まで  /びっけ

山野井菜月は、私立の名門校、雨谷学園(あまがい)の高校一年になる。男子校と女子校は隣接しているが、普段は行き来出来ない。
入学式の日、葉月はうっかり携帯電話を無くし、学校に引き返す羽目に。折悪しく雨も降り始め、葉月は校舎を探検してから帰ることにした。
同じ目的の、ハーフの如月冬馬(とうま)と話しているところに落雷、気づくとふたりは女性の身体になっていた。廊下に飛び出すと同じ現象が、ムードメーカーの左近司円(さこんじまどか)と、小柄で熱血漢の五郎丸淳太(ごろうまるじゅんた)にも起きていて…。その後に知り合う、人付き合いの悪い真城悠介(まきゆうすけ)を含めて五人は、まとまった雨が降ると、女性の身体に12時間変化してしまうようになる。
五人の学園ファンタジー。

B's LOG。
うーむ、そうきたか。大好きな作家さんの新刊。
でもできれば、この作品を最初に読むのではなく他の作品から入った方が、びっけワールドには近いかも。

この作家さんには珍しく(もしや初めて?)日本が舞台。
割とノリで考えそうな安易設定なのに、この惹き込み方はさすが作家さんの力量。この話だからこそ、“見せられる”ことも多くて、なるほど考えたなー。
こんなとんでも事情をあっさりと受け入れてしまうみんなに、ちょっとどうかとは思うぞ? 女子の間は女子校に通うにしても、みんな柔軟すぎるのに笑った。

円のように葉月は名前を変える必要はなかったのでは? (追記…これはこの後の展開で必要でした……)
1巻でかなり伏線振りまくり。どこまで面白くなるか今後に期待。
                         2009/8/19、8/27UP

《こんなふうにおススメ》
とにかく世界観が好き。

2巻/
葉月は月子として明日美と試写会に出かけるが映画の途中で男に戻ってしまう。慌ててトイレに駆け込み難を越えるが、月子の従兄として明日美に詫びる。明日美は葉月との入学式の出会いを覚えていた。
寮生歓迎会。寮長の北条琢磨は明日美の兄。
部活を決める。仮入部の後に雨が降り、翌日は女子校に。
月子として葉月は明日美と喫茶店に。そして弟の夏輝が葉月を訪ねてくる。

こんなういういもあるのかー。
最近知ったんだけど(遅いっ)TS(性転換)モノってジャンルとして確立されているんですね。すごい。そしてそれを楽しいと思うなんて!
桜子や周辺も絡んできて展開も楽しみ。
                         2010/3/22、3/25UP

3巻/
女生徒姿の時に、葉月の双子の弟夏輝が訪ねてくる。月子の姿の葉月は、明日美を助けようとして怪我をし、明日美の兄で寮長の琢磨におんぶしてもらう。
GW前に約束がそれぞれに飛び交う。

すでにかなり好き。
転換ものって余計な煽りというか、ファンタジー色濃くって好きじゃなかったんだけど、男女の違いへの戸惑いや、違いへの発見が丁寧に描かれていて好感。面白い。好きな作家さんというのもあるけど。

欲を言えば、葉月の夏輝への葛藤はあんなに簡単に吐露してほしくなかったな。も少しぐるぐるしてからだと良かったのに。
恋愛の展開は楽しみ。葉月と明日美。寮長と月子。どうなる?
パンツ握りしめている真城に笑った。
                         2010/6/30、7/01UP

4〜5巻/
4巻。女子時の円、中等部の女生徒からラブレターを貰う。武都(むつ)桜子の恋。葉月は明日美のフリマを手伝う。月子は明日美の家でピアノを弾く寮長に会う。真城は地元から兄の許嫁が来るが、あいにく女子の姿で。
5巻。真城の元カノで、兄の許嫁の涼子。彼女を傷つけた真城。五郎丸は、武都と親しくなるにつれ、淳子である自分に嫉妬する。自分たちの体質に疑問を持って、5人は雨谷学園の過去を調べ出す。

女の子ヴァージョンに慣れてきた男子たち。順応早すぎ。
この2巻にわたって、テーマは嫉妬。いろんな形の嫉妬心が行き交う。

他のTSモノを読んだことがないからよくわからないけど、小ネタ的なところとろころが楽しい。
正直、こんなに面白いと思わなかった。
ホント、女の子、大変です。男子に読んでほしいよ。
                         2011/10/20、2012/1/28UP



タグ:びっけ
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2012年01月27日

今日、恋をはじめます 12巻まで

【今日、恋をはじめます】 12巻まで  /水波 風南

日比野つばきは、地味な「昭和女」とあだ名される少女。すべり止め高校の入学式で、新入生代表になった椿京汰に賭の対象にされる。地味で真面目な女を落とせるか。頭が良くてカッコいい京汰は全校女子の憧れの的。しかし、女遊びが過ぎて最低の、性格も曲がった男だった。
京汰の見た目に惚れた、妹のさくらまで参戦して。
遊びでちょっかい出していたつばきの反応は、今まで知ってきた女子とはまるで違い…。京汰は変わっていく。
つばきと京汰の恋の行方。

Sho-comi。

いやー、この作家さん、苦手です。手をつけたら読まないとダメなルールが今回はホントにきつかった。
1巻で挫折しかけたのは珍しい。

絵がとてもキレイで上手いので手にしちゃう。コマ割や絵的な構成もいい。でも、ストーリーとキャラに矛盾と破綻があるんだよね。すごく残念。だけど、それでも良いと感じるファンの方々にははまると思う。
これ読んだりすると「君に届け」や「僕等がいた」がよくよく考えられた作品と感じてしまう。
特に主人公に共感できないのが残念なところ。たまに「お、可愛いじゃん」と思っても、すぐにうざくなってのめり込めない。

体育祭は、あんなプロットよく通りましたねって感じ。つばきって正直な素直な子なんでしょ? だったら自分のために彼氏が勝負をズルするって、土壇場とかで、きっと許さないと思うんだよね。いつ、転換するのか待っていたのにまさかのスルー。完全に整合性が無く、ブレてしまっている。
菊月登場にしては、空気の読めなさ過ぎに「こいつ、お勉強だけのバカなの?」
サブキャラにも共感できる子がいない。

お話も、ちょっと面白くなってきても、すぐにグダグダになる。応用が利かないのかな?
それらのマイナスを、絵が上手いからそこで補っている。ホントに残念。
京汰、カッコいいよねーと二次元に憧れて、現実なんてどーでも良いって読者には、良いのかなー。
ボロボロな感想ですみません。ブログでは良いところ褒めるが信条なんですが…。

この作家さん、原作付きの作品だったら、名作生まれそう。それから、良い編集さんに出会ってほしいかも。
酷いこと言い過ぎですね。ごめんなさい。
あ−、「蜜×蜜ドロップス」でもがっかりしてましたね。ホントすみません。
                         2012/1/24、1/27UP

《こんなふうにおススメ》
絵、可愛いです。

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:水波風南
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2011年09月03日

桜蘭高校ホスト部 (完) 全18巻

【桜蘭高校ホスト部】 全18巻  /葉鳥 ビスコ

お金持ち学校に授業料免除の特待生として入学した藤岡ハルヒ。節約のためにと、お古の男子用制服で通学しだしたため、男子と間違えられ、失態で壊したルネのアンティークの花瓶の弁償もあり、お坊ちゃんたちの遊びクラブ、ホスト部へ無理やり入部させられてしまうラブコメ。
ホスト部には、フランス人とのハーフ天然お坊ちゃまで部長の須王環、副部長でクールな鳳鏡夜、やんちゃでマイペースな双子の常陸院光と馨、無口で武闘派の銛之塚崇、一見ラブリーな格闘派の埴之塚光邦らがいた。ハルヒが女子だとは、ホスト部だけが知ることになる。

LaLa。アニメ化、ゲーム化もされ、大人気の作品。構造は、乙女系ゲームに似ている。

まだまだ漫画を読み始めたばかりの頃に挑戦。どたばたコメディと、無意味な物語構成が苦痛だったが、10巻あたりからなんとか恋愛模様にストーリーが動き出して、読んでいて苦痛じゃなくなる。漫画を読むのに慣れてきたのか? やっと面白くなってきた。
このままうまくまとめて(たぶん双子は失恋して、ハルヒと環がくっつくという王道だろうけど)尻切れとんぼにならないことを祈ります。
                         2007/9、2008/1/12

12巻/
主に双子の話。
ハルヒは関係なかったなあ。双子の自立にすり替わってた。
なんだろう。ハルヒがみんなに影響を与えて、みんなに祝福されて環とくっつくというよくある話になってしまうのか? 後半はよくまとまってきていた。いよいよ終焉に入るのかも。
                         2008/6/06

《こんなふうにおススメ》
王子系も、乙女ゲームにもはまらないタイプなんです。ごめんなさい。でも、だんだん面白くなってきた気がしています。
もうすぐ、13巻出るんですね。もう感想にUPしたんだと思ってました……。うっかり忘れてた。

UP追記>
よくよく考えると、このホスト部にはツッコミキャラがいないんですよね。あえて言えば双子だけど、キリキリ突っ込み入れないし、鏡夜もクールで、どちらかと言えば冷静に見ているって感じで。それでよくお話を動かせるなあ、すごい。
                         2008/9/02UP

13巻/
ハルヒの風邪(……)は一向に治らない。それが恋の病いだと気づいてないのは本人と環だけ。ハルヒはメイちゃんに借りた本から、自分が環に恋をしていることにやっと気づく。
光の環への宣戦布告。環はショックを受けるが、ハルヒへの恋心を自覚しない。それはトラウマが原因になっていると鏡夜たちは気づく。その頃、スキー教室で光とハルヒは同室に。
環が初めて日本に着いた日の特別編も。

まず、帯のコメントに大爆笑。『あんなにウザイのに!!!!!?』ですよねー。

やっと恋も動き出した。ここまでくるの、長かったなあー。良いところで終わった。14巻、楽しみ。連載では答えが出てるんだろうけど。しばらくは面白くなる気がする。やっぱり、環とハルヒがくっつくのがお約束なのだろうな。
                         2008/10/28、10/31UP

14巻/
光はハルヒに告白。そして、ホスト部の仲間を「家族」と思い込もうとしている環に、「家族じゃない」と言い放つ。もっと別な絆があるはずだと。
年越し、初詣。初詣でハルヒ、誘拐される。
ハルヒのライバル(?)鹿谷愛(かのやめぐみ)登場。

相変わらずのイベント三昧。でも読んでいても、それじゃもう気分は盛り上がらない。笑うとこすら、笑えなくなってきた。

何よりひっかかったのは、須王財閥グループの年間売上げ高。「日本のGDPの10%」もあるんだそーだ。バカ言っちゃいけないって思うのは私だけ? それって約56兆円ですよ。
ちなみにね、昨今の不景気事情は横に置いといて、日本トップのトヨタ自動車の“総資産”が約32兆5千億ですよ? 年間売上で約26兆3千億です(2008年3月期)。畳み掛けるように言えば、世界トップのウォルマートが年間40兆円(1$/100円換算)ですからね。“ドバイもアラブもびっくりの、世界一”が、“日本の”須王グループだったら、すでに裏世界経済に潰されてるよ。しかも、そこまでの会社で国際結婚を許さないって、どんな架橋。それに、環のようなあんなバカな(以下略)。
そー考えるとツッコミどころは満載で、これ以上はキリないので止めておく。
いくらファンタジーといってもこの矛盾をどーしてくれる。数字フェチをなめるな。すみません、感情に走ってしまいました。
                         2009/8/02、8/06UP

15巻/
校内カレー作りオリエンテーリング大会。ハルヒへの恋も自覚、ハルヒが自分を好きだと思い込んだニュー環が誕生。
ハルヒの誕生日を前に環と光は闘志を燃やす。
3年生はいよいよ卒業。大学部に進むモリハニコンビは、学部が別々になる。
黒魔術部所属の伽名月(かなづき)ちゃんのデート作戦の特別編も。

ところで今更だけど、ハルヒのクラスメイトはハルヒが女子なことを知っているのだろうか? ハルヒは特別隠してないし、知られていないといろいろと不便だよねー。
光じゃなくても環を殺したくなる。
永遠の高校生かと思ったら、時が動いた。
                         2009/11/06、11/08UP

16〜17巻/
16巻。ハニーとモリの決闘。彼らが卒業。環は本邸に入る。そしてホスト部解散?ハルヒは環に借金返済を告げられる。番外編はハルヒ両親なれそめ。双子の祖母。
17巻。須王家の大事。本当の理由。そして家族。

記念すべき16巻からの急展開。これで収束に向かうのだ。
みんな進級したよ。永遠の高校生だと思ってたよ。
そして環とハルヒの初ちゅう。うーむ。

キメごまの絵の見せ方が、ほんとに上手い。そこは脱帽。
一番肝心な、環と親子三代の関係に、ハルヒが乗り込むところは感心。これがこの作家さんの本来の実力な気がする。解決策もシンプルでもっともで良かった。

この作品に癒されるとは思わなかった。
解決策はいつもの通りお金持ち&権力モード。すげー。
それが震災ストレスにちょうどいい加減なのだ。目の前にファンタジーを超えてしまった現実があると、どんだけファンタジーでも良くなりますね。万歳。

ほんと「自由に生きたもん勝ち」ですな。
次巻完結。もう発売ちう。
                         2011/4/10、4/11UP

18巻/
環とハルヒは晴れてカップルに。ハルヒに留学の話。環は進んでハルヒを送り出すのだが。
ホスト部スペイン編も。描き下ろしも。

最終巻。最後までホスト部だった。あっぱれ。
終わり良ければすべて良し、なんだなー。まとめ方も少女マンガらしく、女の子の希望が全部入って万歳だった気がする。
絵はキレイだし、魅せゴマはあるし、良くできた作品だった。

スペイン編の、サクラダファミリアのまいたけ感想には激しく同意した。痒いところに手が届いた感じ。そーなんだよねー。
                         2011/5/17

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:葉鳥ビスコ
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2011年04月23日

黎明のアルカナ 06巻まで

【黎明のアルカナ】 06巻まで  /藤間 麗

小さな島の二つの国、北にセナン、南にベルクート。この200年、内戦が絶えない。この島には身分制度があり、黒髪は王侯貴族の証で、色の髪は平民、動物の耳や尾を持つ者は亜人と呼ばれて蔑まれ奴隷や戦士として働かされていた。互いの国は休戦を望むと、和平と名ばかりの政略結婚の婚儀を繰り返している。
貧しい国セナンの第一王女ナカバは、王女のステーシャが駆け落ちして生まれた娘で赤い髪を持つ。人質として嫁がされたのはベルクートの第二王子シーザの元だった。従者は犬の耳を持つ忠実な亜人ロキただひとり。
ベルクートの国王は、ナカバの母が隠れ住んでいたロキの村を滅ぼした張本人。それは、時空を超えて過去から未来を視る力“刻のアルカナ”を持つ種族を畏れていたからで、ナカバはその力を持つ末裔の生き残りだった。
人質としていつ命がなくなるのかわからない不安を抱えながらも凛と生きるナカバに、最初は赤毛をバカにしてモノ扱いだったシーザが惹かれていく。幼い時からナカバだけを守ってきたロキにも野望がありふたりの関係が変化し始めるのを許せない。
国を継ぐ予定の兄王子カイルの婚約ルイスはシーザーの元恋人で、王は企みがあり……それぞれの思惑が絡まっていく。

Cheese!
面白いとちまたで噂の作品で気になっていた。

一見冒険ファンタジーに見えるのだが、ナカバ、シーザ、ロキの微妙な三角関係にじれじれするのを楽しむ恋愛作品。その三人の心の変化を盛り上げながら事件が起きていく。
姫を巡ってのイケメン男、その三角関係はやっぱ少女漫画の王道でしょう。
ヴァンパイア騎士」に通じるモノがある。

それぞれのキャラは格好いいし可愛い。絵も好き。
シーザの、実は“隠れ甘えた”が可愛い。
キスシーンがとにかく色っぽい。ドキドキする。
                         2009/12/11

《こんなふうにおススメ》
絵は今風でファンタジーが強いのかと思いきや……少女漫画の王道。
少女漫画好きにはかなりオススメ。しばらくすると、もっと話題になるはず。
                         2009/12/13UP

3巻/
ナカバのために騎士の身分が役立つとロキを軍の兵に任命したシーザ。
ナカバは国王に赤髪を染めるよう詰め寄られ…。泣くナカバを見て自責し自らも髪を切り落とすシーザ、ナカバも染まった部分の黒髪を切る。
シーザへの恋心を自覚するナカバは明るくなる。髪の件で謹慎のナカバは脱走、その途中でぶつかった少年はベルクートの同盟国リトアネルの第五王子アキール。ナカバが「刻のアルカナ」を持っていることを知られてしまう。刻を越える時、赤眼になるのだ。自分の国に来いと言うアキール。レキナ(鉱石)の秘密とは?

ナカバの母ステーシャは、セナンではなくベルクートに殺されたんだね。
上手いなー。面白さは加速。じれじれな恋心にはまる。まとめ読み推奨。
                         2010/3/21、4/4UP

4〜6/
4巻。城から出る理由として、シーザは新婚旅行を計画。ナカバはベリナスの妹レミリアが刺される未来を視てしまう。
5巻。亜人の村。シーザたちは長に逃げるよう伝えるが。攻め入るのは第一王子のカイン。
6巻。ナカバはレミリアを助けようとして。その代償。運命の歯車が狂う。
シーザ一行はセナンに向かう。セナンの王位継承者、アデル。

やばい、シーザがかなりツボになってきた。
レミリアが心配すぎて止まらなかった。

まとめ読みできてホント良かった。この作品、楽しいなぁ〜。そしてしっかり考えさせてもくれる。こういう少女マンガ大好きだよ。
ラブロマンスありの壮大なファンタジー。わくわくする。
シーザはどんな王になっていくんだろう。
薬師アルジャン」にも似た構成。内容はまったく違う。

楽しい、面白いー。絶対オススメ。
5巻と6巻の学園アルカナの俺様シーザに爆笑した。
長、好きです。
                         2011/4/20、4/23UP

【コミックセット】


【コミックス】

タグ:藤間麗
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2011年03月03日

BISEXUAL (完) 全02巻

【BISEXUAL(バイセクシャル)】 全02巻  /真崎 総子

BOYSエステ」の、敷島七里(しちり)と名糖吉馬(めいとうきつま)の恋物語。
なぜふたりがつきあうようになったのか、吉馬がどうして女の子の格好をするようになったのか、ふたりの間にある秘密とは?

ファザコンの七里は尊敬する父に指導され、双児の弟の七慰(なない)と剣道に没頭する。
小学生大会で、父の学生時代からの友人の息子、吉馬に出会う。七里は小学一年生。吉馬は三年生だった。
中学に入る頃には、それぞれに名を上げるまでになっていた。

中学入学式の日、ふざけて覗いていた吉馬は、ひとりの少年に一目惚れする。たった一度だけ会っただけの七里を吉馬は覚えていた。
その日から、吉馬の強引なアタックが始まる。
どんどん吉馬に流されていく七里だが、心の中では夢中になっているのも自覚していた。
歯止めをかけようと、憧れの上級生の加込かすみとつきあいだすが、かすみは吉馬の元カノで。

デザート連載。
「BOYSエステ」のスピンオフ。タイトル通り、バイセクシャル(男も女も分け隔てなく恋愛対象になる人のこと)な話。
この作品を読まないと、なぜ「BOYSエステ」で吉馬が七里にあんなに執着するのか、見えてこない。そして、何度別れても、七里が吉馬の元に戻ってしまうのかも。

内容はがっつりBL。
でも、正直言おう。BLと謳っている作品の、たいていのものより面白い。いいのか、本家たち。
際どい表現は控えめなので,普通に読める。でも、かなり禁断。
話の運び方といい、本編より面白い(言って良いのか、こんなこと)。

吉馬ってリアルに傍にいたらうざいけど、ペットにしたい。

伏線が三段構えで笑った。かなりおススメ。

ところで七里は、一番大きな秘密は未だに知らないんだよな。知ったら悩みそう。
それもわかっている吉馬は墓まで持っていくんだろう。
                         2009/7/29、8/03UP

《こんなふうにおススメ》
面白いです〜〜。

2巻/
高三と高二になったふたり。
誤解から七里は吉馬に別れを宣言。父の元教え子の森永叶のところに入り浸る。叶が好きなのか、吉馬が好きなのか、悩む七里。吉馬は七里を取り戻すための剣道大会。

なんとも絵が可愛らしいんだよね。表情も好き。
本編よりスピンアウトのこちらに惹かれる。
さそり座なめんなよに爆笑。
こっち読んでから本編「BOYSエステ」をオススメ。
                         2011/2/28


タグ:真崎総子
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2011年02月03日

のだめカンタービレ(完) 全25巻

【のだめカンタービレ】 全25巻  /二ノ宮 知子

片付けられない女で変態な“のだめ”(野田恵)は、生活能力はまったく皆無の音大生。幼稚園の先生を目指して、暢気に日々を過ごしていた。しかし実はピアノだけは天才的な潜在能力があったのだ。
ある日、音楽的にも人生においても何でも完璧、勝ち組の天才王子様、千秋真一を家の前で拾ってから、すっかりフォーリンラブ。千秋のそばにいたくて、必死になる。
音楽一家に育って何不自由なかった千秋真一は、夢みていた指揮者への道に挫折気味。すっかり腐っていた俺様千秋の前に現れた謎のオンナ、のだめ。
運悪く、その不気味なオンナは隣人で……持ち前のつい構ってしまう精神で、嫌々ながら相手にしているうちに……うざいと思いながらも、そのピアノの音色に惹かれてしまう。
だが、のだめと出逢ってから、なぜかいろんなことがうまく行き始めたのだった。
憧れていた指揮者への道を歩き出した千秋、それを追うのだめは、ピアニストを目指すことを決意する。
9巻まではラブコメ的な日本の音楽大学編、そして10巻から本格音楽修行のパリ編に突入。14巻を過ぎたあたりからは完全に音楽漫画になっていく。

テレビドラマでも大ヒット。主演の二人の代表作となる。
テレビアニメは、2008年秋現在、二期のパリ編がスタート。

私の人生を変えた作品と言っても過言ではない。
今のように漫画を読みだし、今の仕事のジャンルにも進むきっかけになったのは、実はこの作品と出逢ったからなのだ。漫画に縁のなかった私に、勧めてくれた叔母に感謝。叔母は、この作者さん、二ノ宮さんのご母堂様と友人。

きっかけはそうだったけど、読んでみたら面白くて夢中になった。他の作品も読破してしまった。毒の入り具合が好きなのだ。それ以来、二ノ宮作品はファンなので、評価は甘々。いや、好きすぎてまともな感想が述べられないと言う方が正しい。でも、甘々や贔屓目を差し引いても、とても良く出来た作品。
笑いとシリアスのツボが絶妙で、楽しみながらもテーマに惹き込まれてしまう。
これだけ長くなっても、だれないのはすごい。編集者や周囲の支えも大きいのだろう。

連載を追っている作品でもある。絵が苦手な人は多いらしいけど、私はこのさっぱり感がとても好き。
そして、断然パリ編の方が好き。音楽的にも頷いたり驚いたり……勉強になる。千秋とのだめの成長も著しくドキドキする。二人の想いが音楽への情熱と重なっていく。
とくに、パリ編での吹っ切れたようなのだめがすごい。のだめのモノローグがない分、これからの展開がますます楽しみ。
                         2007/9

19巻/
のだめと千秋の別居後、のだめのサロンコンサートをすっぽかした千秋。夜中にのだめの家に詫びにいって。
リッピの追悼で指揮をするヴィエラ。
ウィーンにシュトレーゼマンを訪ねる二人。久々に清良にも会って。
ターニャの恋。そして峰龍太郎が、清良のコンクールを応援しにパリに来た。

清良とのだめが初対面なのが不思議。イラストではとうに会ったことになっていたから?
音楽で身を立てるって難しい。芸術とはそういうものなんだけど。
どんなに努力してもダメなことって、人生にはある。しみじみしてしまう。
                         2007/11/15

20巻/
ターニャと清良のコンクール。ユンロンは落ちてしまい国に帰ることに。
黒木くんの告白?
のだめはコンクールを観て運命の曲と出逢うが、その曲名を聴いて千秋は青くなる。千秋がRuiと共演する曲だったからだ。それを知ったのだめは落ち込むが、千秋と言い争い……話し合っているうちに千秋はのだめのレッスンに向き合うことにする。そのうち、千秋にはオクレールの本心が見えてきて。

コンクールとかコンテストとか……ほんとに辛いよなー。必死に好きなことで頑張っていても、非情に評価されていく。仕事でコンペに参加していると、いつまでこの辛さにつきあっていくんだろうと考えたりするもの。
のだめは「早く終わらせたがっているような気がする」と思う千秋。それもわかる気がした。終わらせたがっているのは作者もそうかも。
千秋とのだめが二人でしっかり向き合って、ずっと会話しているのって、もしかしてこの巻が初めて? でも、やっぱり音楽を通じて繋がっている二人なんだなぁ。こういうカップルってぎりぎりエッジを歩いている。きついよね。
そして、音楽を“理解する”ってほんとに大変。自分の中の深さも試される。改めてそう感じた。

ほんとに好きな作品で、いつも枕元にあったくらいなんだけど、しばらく放置しておいていた。他の作品を読んでからまた読み直してみると、二ノ宮作品って独特な作風なんだなーとわかる。
絵はさっぱりしているし、間がなんとも。やっぱ、好きだわー。
                         2008/3/15

21巻/
のだめに拒絶され、のだめと過ごしていた部屋を出た千秋。Ruiとの公演が間近に迫る。
自分がやりたかった運命の曲。ウィトールオケでの千秋とRuiの最高のコンチェルトを聴いたのだめは、千秋にプロポーズする。疲れ果ててしまったのだった。そこに現れたシュトレーゼマン。のだめを誘う。

何があっても別れる話にならないのは、もしかして一番大事なものが二人にとって音楽だからかもしれない。
千秋のコントロール下でない自分の音楽をしたいと望むのだめ。のだめの自立は嬉しいけど、なんか寂しい。
しかし、Ruiとの演奏を聴いて自暴自棄になってしまうのもわかる。ここに来て、一気にまた面白くなってくるのがすごい。
読んでいてだいぶ苦しい。それは乗り越える辛さが充分に描かれているからだと思う。
Lesson121の扉絵のネギに笑った。
                         2008/8/15

《こんなふうにおススメ》
好き過ぎてうまく言えない。どんな人にも勧めたい。作中の音楽も聴きたくなります。
現在、作者産休で、休載中。進行は、22巻分のLesson126まで。お大事に、健やかなご出産でありますように。
                         2008/10/08UP

22巻/
のだめ、行方不明騒ぎ。千秋も知らない。千秋にのだめがプロポーズした朝から行方がわからず、千秋はもんもんと悩む。実はシュトレーゼマンに拉致されていたのだった。
ずっと千秋を追いかけてきたのだめ。今までの努力、学んできたこと、そして重ねてきた恋、それらが走馬灯のように蘇るのだめ。シュトレーゼマンのオケのソリストで世界に出る。ロンドンでデビュー。公演は大成功を収め、一夜にしてのだめは世界の時の人になってしまう。そして千秋からも独立?

休載があって一年振りの本。今回の表紙はシンバル。
連載を追いかけながら、ずっとずっと待っていたのだめの躍進。長かったー。パリ編はほとんど千秋の活躍だからだ。
それにしても切ない巻。のだめのデビューは泣けた。思わずまじでYouTube検索しそうになった。
オクレール先生の、のだめへの愛情も泣けた。
コメディ色もところどころ健在。ガラカメネタとか。
やっぱり、私の少女漫画No,1だと思う。終わってほしくない〜〜><
                         2009/8/12、8/13UP

23巻/
一応の最終巻。なぜ一応かというと、現在番外編が描かれているから。

千秋親子の再会。しかし真一は行方不明ののだめでそれどころではない。父に自分は振られたのか訊く。優先順位を自覚した真一。
のだめはアパルトマンに戻りヤドヴィと競演。子ども相手ののだめの日々。
真一はのだめと結婚する意思を固めるが。しかしのだめの本気のピアノを聴いて……。
のだめに協奏曲を持ちかけるが断られて、そこで無理やりニナの家まで連れて行き、2代のピアノの前に座らせる。ふたりが演奏するのは、出逢ったばかりの最初に弾いたモーツァルト。

あっさりスルーだったな、なぜ憎しみまで感じさせる父への想いがあるのに、姓を千秋と名乗るのかの謎。
三善の家を継ぐ従兄弟に配慮したのだろうとも思うけど、小学生の真一にそれができたとは思えない。で、スルーして、父との確執もあっさり終わらせてしまった。
それだけ真一にとってのだめの存在が大きいということ。

千秋真一を泣かせたベートーベン、ピアノソナタ31番→演奏聴けます
彼が一番ののだめのファンなのだとわかるシーン。
抱きついてくるのだめをかつては殴り飛ばしていたのに、今はしっかり抱き留めるんだもんなー。じんわり。

音楽ってクラシックでさえもコミュニケーションなんだ。
良い作品に出逢えて良かったです。ありがとうございます。
                         2009/11/27、12/01UP

24巻/
千秋は峰に誘われて、日本でオペラを振ることになる。懐かしい面々たち。

いや、嬉しいんですけどね。番外編です。24巻表記ですが。
千秋カンタービレです。千秋とのだめは淡々とこなしていきますが、周囲の人の葛藤が面白いというところ。
ファンとしてみれば、読めれば嬉しいけど、ね。ま、そこのところは濁してみる。
                         2010/4/30、5/09UP

25巻/
白い薔薇歌劇団、オペラ編。演目は「魔笛」。千秋は悩み、のだめは我が道を行き「世界のNODAME」に。またもや奇跡を起こすのは。それぞれの決着。

のだめのハルヒコスプレに癒された。
くろきんとターニャの番外描き下ろしも必見。

納得した。ここまで書いてのだめなんだ。オールスター勢揃い(ミルヒーはいないけど)。だけどみんな悩んで、そして成長し進んでいく。それは、いつもの「のだめ」なんだよね。
いい意味で読者を裏切り喜ばせたと思う。最後に「魔笛」だった意味も。
ありがとうございます。読み続けて良かった。

気になる絵の間違いも毎巻変わらずそのままだけど(峰が半袖になったり長袖だったり)いーんです。
男心と女心も勉強になったし。大変だけど、成長し合えるパートナーっていい。

ほんと、この作品を好きで良かった。
で、主人公は千秋真一だったという……。
                         2010/12/15

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2011年01月20日

月下の君 (完) 全07巻

【月下の君】 全07巻  /嶋木 あこ

ルックスも成績でも目立ってモテる国重葉月(くにしげはづき)は、極度の女性嫌いか裏で遊びすぎていると周囲に思われている。女子たちがいくら告白しても相手にしないから。実は葉月は女性に触れそうになると震えが止まらない体質だったのだ。見栄っ張りで強情の葉月はそれを周りに知られたくなかった。
そこに可愛らしい菊池舟(しゅう)が転校してきて。ふたりはお互いに一目惚れ、葉月は初恋になる。しかし……葉月は舟に触れると人格が交代してしまうのだ。舟との恋は、前世からの千年かけた約束か、それとも呪いが伴った因縁か……。葉月と舟は、光源氏と紫の上の生まれ変わりなのか?

月刊Cheese!

オカルトなのかトラウマなのかファンタジーなのか、よくわからない。でもいいや、それでもと思ってしまう。とにかく勢い。必然とか、納得とかを通り越して、ある種のスピード感で突っ切ってしまう。
そこは絵描きさんとしてほんとに上手いのだ。大胆で動き出すような独特な画風。ストーリーは破綻しているようだけど、強烈な印象のコマ割りで見せきってしまう。これも才能。
かなりのムチャぶりで収めてしまうのも、逆に小気味良かった。

主人公は葉月。これが舟目線だと、初体験後のジェットコースターストーリーがかなり暗くなってしまった気がする。
葉月の思い込みの強さがすべての元凶に感じるけど。

人物構図が少年漫画チックで読みやすい。少年漫画と少女漫画のイイトコ取りみたい。

キャラ立ってるよなー、どのコも好き。イイ味出してると感心する。
うんと書き込んでいるわけでも、内面を投影させてるわけでもないのにね。むしろ書かれなさすぎが良いのかな?
脇役の使い方が巧すぎ。おれさま日記書いてるヒロシにどれだけ感情移入したことかっ! 頭中将じゃないかと思ってしまったよ。
No,2もね。なんで名が出てこないんだろう?

おまけ短編にも笑った。
他の作品も是非読んでみたい。
                         2011/1/15

《こんなふうにおススメ》
気楽に楽しめます。

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2011年01月09日

百鬼夜行抄 19巻まで

【百鬼夜行抄】 19巻まで  /今 市子

飯嶋律の祖父は、飯嶋蝸牛のペンネームを持つ怪奇幻想小説家だった。まるで見てきたように、その世界を描いていたのだ。
幼い律は、祖父が怪しいモノたちと交流していたことを知っていた。律もその能力を引き継いでいたからだ。
律は幼い頃は魔除けのために、言い伝えを守り女の子の姿で育つ。
一度死んだ父には、祖父の呼び出した妖魔の青嵐が取り憑き、祖父の遺言で律の命を守っている。
その翌年、祖父が亡くなり、それから12年。律も16歳になって。
高校生の律と妖魔との物語。
律が助けたカラス天狗の尾白と尾黒は、律を若と呼び従っている。
そして同じ能力を持つ従姉妹の司も絡んで、話は進んでいく。

10巻までは、高校生だった律が、浪人して大学に入ってしばらくするまで。

ドラマにもなった作品。
参った、正直、こんなに面白いとは思わなかった。
もっと早く読めば良かった。

民俗学的要素たっぷりで蟲師の雰囲気。
京極夏彦ファンもこれは好きそう。

一話ごとでも楽しい。
絵とストーリーはばっちりマッチしているし、いやはやすごい、どれだけ深い作家なのだろう、今市子って。
漫画というより壮大な小説を読んでいるよう。言葉がない。もう何を言っても、私の言葉で軽くなってしまう。自分の表現能力の貧困さに嘆きたい。

全体の構成も秀逸。
ここでネタバレせずにこっちに持っていくのか! とか、この人物にこの台詞を言わせるんだ、とか、唸る箇所が多い。
私は焦るタイプだから、こんなの作れないだろうなとまで思ってしまう。
台詞のひとつひとつも上手いのだ。奥行きがとにかく深い。

人間は、突き詰めると哀しく切なくて、情に振り回されて生きていくモノなのだ。
それを物の怪を通して描くところは、夏目友人帳にも近いが、こちらはずっと大人の話に思える。
まだまだ続いてくれそうで嬉しい。途中で読み終わるのがもったいなくなってしまった。
この作品、もっと評価されていいと思う。

老婆から預かった丸太が予言し、司がそれに取り込まれていく話で、律が平静に自分の立ち位置を客観視していて、しかも己がぶれていかないのに感嘆。
どんな大人の男になるのだろうと、楽しみになってしまった。

尾白と尾黒は悶えるくらい可愛く見えてきた。
とくにわくわくしている姿!

なんだかもったいなくて、ゆっくり読むことにした。
じわじわくる余韻を大事にしたくなったのだ。なので、途中経過で感想。
ノックが終わったら、また読み直したいなぁ。
                         2009/3/10

《こんなふうにおススメ》
感嘆すべき作品だと思う。広くお勧めしたい。上手い。
この作家さん、ほんとにすごいですね。

                         2009/3/12UP

11〜12巻/

11巻は、律の、失踪していた伯父が、26年振りに発見される。この伯父、開はもっとも律に似ているのだ。

12巻は、律が抱える司への想いの本音が出る。

映画「プロヴァンスの贈りもの」で、「フランスの貴族の半分は、いとこ同士が恋愛関係よ」との台詞がある。
いとこ設定好きな作者にお伝えしたい。

山の神と、里(人間)に境界があるのが、この作家の設定。
それは、作者のサンカへのリスペクトもあるのだろう。
なるほどなー。私には、この山の概念が、実体になっているのだけど。
鬼の感覚、その周辺の概念は一緒。

開伯父さん、カッコいい。
律が中年になるとこうなるのだろう、みたいな感じ。

ここまでの巻で、律は21歳か22歳。
せめて、30歳くらいまでは連載をして欲しい。切実。
                         2009/3/15、3/18UP

13〜14巻/
13巻は、三郎のこの世の命が短くなってきた話で、続く14巻はそれに対して反魂術を試みる晶。

黄泉平坂がでてくる。
「黄泉」は単独だと読みが「よみ」なのだが、ここでの読み方は「よみひらさか」ではなく「よもつひらさか」。編集者の間違いだと思う。
黄泉平坂は、イザナギがイザナミの追っ手から三日三晩逃げ駆け下りた坂で、あの世とこの世の境目である。
この坂上に立つ桃ノ木が、宇宙を覆う枝振りで、ここから桃が「どんぶらこっこ」と流れ落ち、川に洗濯にきたお婆さんに拾われるのだ。

黄とは本来特別な意味を持つもので、改めて黄色の泉ってすごいと感じる。
神道では、黄色は高貴な色(仏教では紫)。暦は「黄詠み」だったのだ。
黄とは、時であり、アカシックレコードだったのかも知れない。
黄泉の国は、天津祝詞では「根の国底の国」なのだが、それは彼岸というよりも、聖域なのかもしれないと改めて感じた。

すっかりこの話にはまっている。
                         2009/3/20、4/14UP

15巻/図書館の幽霊画。鬼の面。多重人格。赤い糸が見える娘。血天井。
16巻/箱庭の行く末。渡し舟。病み枝。
17巻/子狐。花見と見合い。盆の行事。佐久間ゼミと黄金伝説。不運の家のネズミと糸巻き。
18巻/雨戸仙人。人身御供。三人法師。冬至は一陽来復。
19巻/青嵐のボランティア。身代わり地蔵。赤将軍。着物の由来。

もったいなくてずっと残していた。正月に気分なので読み出す。

なんでこんな入り組んだ箱根細工のように話が作れるんだろう。見事。
毎回大変だと思う。すごすぎる。もっと評価されていい。

15巻、鬼の面の、「他人に自分を見る」は納得。それで自分の見る世界が出来ている。
18巻、日本古来の言い伝えや行事は大事にしようと思った。
19巻、青嵐が消えてしまうのかとショックを受ける。良かった〜。

話が濃すぎて一話ずつじっくり読む作品。飛ばし読みは無理。
                         2011/1/09、UPも。

【コミックセット】


【コミックス】


【文庫版】


【愛蔵版・画集】
タグ:今市子
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2011年01月04日

コスプレ★アニマル (完) 全14巻

【コスプレ★アニマル】 全14巻  /栄羽 弥

19歳の南リカは制服フェチ。制服ならなんでも大好物だが、特に学生服がお気に入り。
夢は制服でHすること。それが原因で前カレに引かれフラれる。
ある日、ナンパ男の制服にふらっときてカモられ、ショックの延長で出会い系に女子高生と嘘をついたプロフィールでメールする。返事の中から、好ましい相手に返事を返したら……。ゲン(湯王元、ユオウハジメ)はかなり良いヤツで。
前カノと別れた直後会うことになり、つい流されそうになるリカ。元を送りがてら、前カレにばったり、リカの嘘が元にバレる。
元の親友の伊藤アラタとの三角関係バトル、元のバイト先フェリーチェのオーナーも絡むラブストーリー。

1巻短篇
・「寸止め!」 受験生の前宮木綿子は、予備校のチューターである蓮田が好き。念願叶ってつき合えるようになったけど、なかなかエッチに辿り着けない。ようやく模試が終わっていよいよ、しかし木綿子をトラウマが襲って。

・「からだのいいなり♥」 ウブだった外田初花(ういか)。キスで妊娠すると思い込んでいた中学時代はいずこ。今は研究に研究を重ね、エロ番長のあだ名を持つ耳年増に。同じような男子高校生、エロネタ教授と呼ばれる波佐間国吉に出会ってしまう。
これ、面白かったです。笑いました!そして勉強になりましたー。性教育に役立ちます。

・「天使のゆびさき、悪魔のくちびる」 母の再婚でイケメンの兄ができた美紗緒。小児科医の義兄、善明が子ども相手に笑うのを見て、恋に落ちる。なんとか自分に笑いかけてもらおうと、ひたすら弁当を作るが一切食べてもらえない。

デザート。レディースコミック。そういえば、このノックでちゃんとレディースコミックを読んだことがあったろうか?
読み切りだったんだろうけど、たぶん面白かったので連載になった形跡あり。

ツッコミどころは満載。
高校生なのに元のテクニックのすごさとか、一回着物を脱がしちゃっただけで着付けができるようになった元の器用さとか、いきなりリカが女将になっちゃう設定の強引さとか。
でも、2巻のマナー教室も面白かったし、コスプレという難しい基本設定なのによく頑張っている。

作者の制服への愛はたっぷり。特にダブリエ萌えには笑った。ダブリエとはソムリエエプロンのこと。私も憧れてフレンチレストランでバイトした。その愛情はよくわかる。

3巻あたりからちゃんと恋愛漫画になっていく。でも、4巻の自分の恋に酔っているリカはうざい。
コスプレというよりシチュエーションプレイっぽくなってきた。

フェリーチェはどうもイタリアンらしい。シェフの存在が確認出来ないのが謎。

三角関係バトルは、若さ故。これ読んで恋愛したーい! って思う女子が多いんだろう。

元が17歳でリカが19歳なんだけど、リカが教育実習に行くあたり、短大の2年生?
リカの母校に元が通っているけど、元が18歳になったばかりで、二人は高校の頃にすれ違ってはいないのかな。
                         2009/1/04

《こんなふうにおススメ》
ちょっとエッチで、でも少女漫画で。レディースコミックって人気あるんだろうなぁ。これじゃ、感想ですね。
                         2009/1/06UP

9巻/
短大から四大に編入したリカ。元は父親の治療に付き添いアメリカに。遠恋になって寂しい。ゼミの合宿で、古賀壮生(そうき)に浮気相手として立候補される。元のいない間に壮生に巻き込まれていくリカ。
番外編は、教育実習に来たリカを見る元の目線、そしてアラタの目線。

「大人だし、白衣だけど」に笑う。元って良い男だよなー。私だったら学校休学してアメリカ行くのに。もちろんそれじゃドラマにならないことは知っている。
かなり面白い状況なのに新刊までいってない。
                         2009/10/27、10/29UP

10〜13巻/
リカが目覚めると裸で壮生が。飛び出すが元からもらったネックレスを忘れる。訳ありの壮生をそのままにしておけず。元は帰国。壮生は宣戦布告。
11巻から新たな展開で、元とリカはラブなのだが、アラタが。元は進級をなんとか。
12巻。フェリーチェがリニューアル。元の父。記憶の混乱か、元の母めぐるのウェディングドレスを燃やす。その手からドレスを奪ったリカだか、大やけどで病院に。ヤケドは一生残ることに。
13巻。罪悪感でいっぱいの元はリカに別れを。そして学校を辞める?

なんか面白くなくなった? 終了し損なったというか…やばい、つまらない。
新フェリーチェはイメクラみたい。
行き当たりばったり感、否めず。
14巻もある。番外編をまとめたものらしい。
                         2010/3/22、5/25UP

14巻/
アラタの話がメインの番外編。アラタの家にカフェ「フェリーチェ」オーナーから、大きな荷物が届く。その中にいたのは獰猛なライオン? 引きこもり少女とアラタの交流。
そしてフェリーチェ温泉旅行。元とリカのその後。

これで完結。本編とリンクしているので、まとめ読み推奨。

アラタの話は設定に無理ありすぎ。まあ、どうせなら最後まで読みたい方に……。
リカたちの話は少女漫画的完結。
                         2011/1/01


【コミックセット】


【コミックス】

タグ:栄羽弥
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2011年01月02日

博士の愛した数式

【博士の愛した数式】 全01巻  /くりた 陸(原作/小川洋子)

10歳の息子と暮らすシングルマザーの家政婦“私”は、17年前に交通事故で記憶に障害を持つ数学“博士”の元に通うことになる。
息子を“ルート”と名づけた博士の、数字に偏愛する姿を見守るふたり。優しい交流の物語。

BE LOVE。

あえて登場人物の名前を出さない作風が、数字の記号を超えた意味を浮き立たせて、印象に残る。
どうしても書きたくなってしまう博士の過去を、さらりと流してしまうのも心憎い。原作はどうなのだろう。

漫画作品としても読みやすく、構成もわかりやすくて、秀逸。
数学を文章で理解するより、絵で表しているのでわかりやすいのも良い。
漫画作品になって成功した例だと思う。そしてこの漫画家さんで良かったなー。漫画慣れしていない人にも、男性にもかなりお勧め。

数字の美しさに涙が出た。なんてエレガントなんだろう。

原作は書店員賞を受賞と記憶している(追記:第一回本屋大賞)。
読みたいと思いながらそのままにしてしまっていたし、映画も観ていない。
この作品でますます読みたくなった。
                         2011/1/02、UPも。

《こんなふうにおススメ》
コミカライズで秀逸な文学作品の敷居を低くして成功した作品。男性にも読んでほしい。

                ↓ 原作も。

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2011年01月01日

ストロボ・エッジ (完) 全10巻

【ストロボ・エッジ】 (完) 全10巻  /咲坂 伊緒

高校一年の木下仁菜子(になこ)は、中学から大樹(だいき)と一緒。周囲からはつき合い出すのも時間の問題と思われている。
ある日、電車の中で、学校のアイドル的な存在の一ノ瀬蓮に、うっかり携帯のストラップを踏まれてしまう。壊れたそれを蓮は気にして、ストラップを新しく仁菜子にプレゼントする。
蓮のことは、多くの女子が目の保養にしていたり、噂をすることで精神的共有をしていたのだった。
それっきりのはずが、仁菜子は蓮と関わることが増えていって、自分の気持ちが恋だと知る。
それに気づいた大樹は焦る。蓮の中学からの同級生、安堂拓海も絡み出して。

二巻の番外編「another light」は、麻由香と蓮の出逢い。
五巻の番外編は、「未完の地図」蓮と安堂の中学二年の出会い。

『ココロのベスト30』に、快く“秘蔵”を教えてくださった、Wrlzさんのおススメの作品で、つい手にして一気読み。ありがとうございます。

別冊マーガレット。
青春だよな。ういうい。恋って切ないものだよね。という話。

とにかくよく出来ている。飽きさせないし、ありそうな話なのに、「パターンだ」とか、「そうなると思った」と思わせない。
出尽くした感のある少女漫画なのに、それだけでもすごい。

絵は好みじゃないので、なんともいえない。男子はカッコいいと思う。
だけど、とても読みやすい。考えられている。
涙の描き方はすごく好き。

まさか大樹と蓮に、最初から接点があったとは。上手い。
このあたりから一気に惹き込まれた。

それまでは人の言うことを鵜呑みにしていた仁菜子が、少しづつ経験を重ねて自らの意思で自分の想いを大事にしていく。
女の子の微細なキモチを、ちょっとした出来事、仕草で汲み上げている。

台詞が良いんだな。
仁菜子が、蓮に「誰かが自分のためにしてくれたことは、どんな物でも、どんな事でも嬉しいよ」 そうだよね。
「好きが『積もった』」 積もってく、積もってくよねー。
「蓮くんがふたりいればいいのに」 片恋の女の子は、特に相手に彼女がいる子はそー思うもの。
「好きってさ、こんなに単純な感情なのに、どうして恋になるととたんに難しくなるんだろうね」 まったくだ。相手がいるからね。
さゆりの「(恋愛は)ふたりで手を繋いで一緒に進まなくっちゃ、どっちかだけに負担がかかり過ぎちゃ、うまく進めないもん」 今更ながら、自己反省もした台詞。

もっと大樹が絡んでくるんだと思った。そこを安堂にさらりと切り替えてきた。
でも、高校生の頃の恋ってそんなものだったなと憶い返してみた。
そのあたり、仁菜子って偉い。ってか、しつこい?

仁菜子に惚れた安堂に、蓮が渡した飲み物が「青汁ザリガニ味」に笑った。

本気の安堂の目はわりと好き。性格はうざい……と思ってたんだけど、5巻から「可愛いじゃないか」と思ってしまった自分自重。
作者に愛されてるなー、安堂。

麻由香のことはうまく作者が逃がした感がある。

この作品で、しかもこの齢で、今更ながら学んだこと。
恋愛していても、努力は必要だということ。当たり前のことだけど、めちゃ身に沁みた。

あと、後悔しちゃうことも。
連載物の少女漫画には、もう手を出さない方が良いんじゃないか?>自分。
続きが気になって仕方ない。くー><
                         2009/5/18、5/19UP

《こんなふうにおススメ》
ザ・少女漫画なんですが、しかも描かれていることもよくあるケースなのですが、この新しい感じは、なんでしょうかね?
おススメ。

6巻/
蓮が彼女と別れたのが学校で一気に広まる。仁菜子は傷心なはず、と、バレンタインデーにもチョコをあげなかった。
猫は“社長”に昇格。
二年生になる。仁菜子は蓮と同じクラスになれて…。安堂の元カノも入学してきて。

短篇。「カラーレス・ドリーマー」
小脇玲奈19歳、フリーター。プロ志望のギタリストで同棲中の悠の負担を減らしたいが、妄想癖と頭の悪さですぐにバイトをクビになってしまう。支えるどころか負担を増やしてしまうのだ。

部長と呼ばれても相手にしない社長可愛い。
安堂もさゆりもつかさも同じクラスで、お約束。大樹だけ別クラス。

繋ぎの巻でしたね。
だからか、ファンからは評判の悪い巻。
まあ、確かに面白みに欠けるけど、次巻に期待ってことで。
                         2009/7/13、7/14UP

7〜8巻/
7巻。新しいクラスで鎌倉遠足。仁菜子は蓮と同じ班に。ビミョウな“友だち”という距離。
さゆりと裕。そして大樹への誤解。上原さゆりと寺田裕太郎の番外編も。
8巻。恋愛対象外の位地で満足できなくなった仁菜子。蓮の彼女になりたいと思う。
蓮は安堂に宣戦布告。安堂の元カノも動き出す。その言葉で仁菜子は蓮を諦めることに決める。

流れていく構図が上手いんだなー。今更気づく。シーン演出もなかなか。この二点が作品を光らせてる。握った手のとこハートで囲むとか、うーむ。
大人になったからといっていろいろ上手くできる訳じゃない。いろんな人の想いとか余計に考えちゃって雁字搦めになるのは同じ。要は自分がどうしたいかだけなんだよね。
がっちゃん、好きです。裕の気持ちは切ない。
1/4の作家さんの願いあれこれに共感。
                         2010/3/15、3/17UP

9巻/
体育祭。安堂の元カノ真央の本心。蓮の決意と安堂の焦り。まさかのハプニング。

団長、頑張れ。
そして、自分の気持ち。自分が大切にしないで誰が大切にするんだってこと、ほんとに同感。
がっちゃん、笑った。安堂、実は良い男なんだよなー。応援。←どこまで感情移入。
                         2010/8/26、8/31UP

10巻/
安堂が登校。蓮と仁菜子の現状を知り……。仁菜子は気づく。三好学(がっちゃん)の番外編も。

王道な少女漫画だったなー。楽しかった。
作者のコラムが入るのも昔ながらのスタイルで癒された。うん、読者とのコミュニケーションってこういうところにあったよね。

「好きな人が、自分を好きでいてくれる世界」……幸せだよね。
少女漫画を最後まで楽しませてくれた。作者さんに感謝。
                         2010/12/27、2011/1/01UP


タグ:咲坂伊緒
posted by zakuro at 21:47| Comment(2) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月15日

flat 03巻まで

【flat(フラット)】 03巻まで  /青桐 ナツ

平介は甘いもの好きで菓子作りが趣味の高校二年生。親友の鈴木にも呆れられ叱られるマイペースな自由人ぶり。
幼児ながらもひたすら耐え忍ぶしっかり者の従弟の秋(あっくん)を家で預かることになる。他人に興味がなかった平介と、両親が多忙で自分を殺し続けてきた気遣い屋の秋。ふたりの距離感が縮まり出す。自分本位だった平介が少しずつ変わっていく。
鈴木と佐藤を交えてのスクールライフも。

2巻短編「ふゆめ」
お祖父ちゃん子の葉太。倒れた祖父が心配で祖父の家から高校に通いたいと申し出る。ペットになった鶏のヨーコの目線から描かれた家族の物語。

コミックブレイドアルヴァルス。作者の初コミックス。
和むと巷で評判の作品。ハートウォーミングとはこーゆーのを言うのね、みたいな。
驚いたのは読書メーターで多くの人たちが読んでいること。ずいぶん重版もされているし、かなり売れてそう。

矛盾した言い方なのだけど、だるだるでいながらリズムが良いんだよね。痒いところのタイミングとか。
ゆるいからこそ、たまにのひとコマにドキッとする。そして行間は豊かだ。
ちゃんと個性が出ている。カラーの配色も好き。読んでて嬉しいのだ。
描き慣れた後の、将来の作品はめちゃ面白い気がする。
収録されている短編でこの作家さんが好きになる。

あっくん、可愛すぎ。下から見上げる表情は反則。どんだけ平介を好きなんだ。表紙裏の超忍耐幼児にも笑った。
友人の鈴木と佐藤もいいヤツ、そして良い味出してる。三人のキャラの明確な違いが話にスパイスを効かせている。
ホットケーキは難しいんだよ、けっこうね。侮れないんですよ。お母さんに同情。
かくれんぼ、楽しー!!
「たった一言だって貰えれば、人って思った以上に簡単に報われる」まさに名言。

3巻は手元にないが少しダークらしい。
                         2010/3/27、3/30UP

《こんなふうにおススメ》
緩い平介と、真面目な秋のコントラストを楽しむ作品。


3巻/
学祭準備とキャラメル。あっくん、学祭に来る。
真面目な後輩海藤の平介観察。アキの性格に悩む平介。

海藤可愛すぎ。
アキに置き換えているけど、人付き合いって大変って話だよね。よくこんなネーム書けるなぁ。感心。
                         2010/9/10


タグ:青桐ナツ
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2010年09月08日

長屋王残照記 (完) 全03巻

【長屋王残照記】 (完) 全03巻  /里中 満智子

主人公の長屋王は歴史上では悲劇の人として知られる。
天武天皇の息子高市皇子を父に持ち、母の御名部皇女は、持統天皇とは母方では従妹であり、父は同じ天智天皇になる。
現天皇の文武天皇が若く急逝。母の阿閉皇太妃が中継ぎに入り元明天皇が誕生する。不比等の影響に疑惑を持った元明は、娘の氷高に譲位して元正天皇となる。元正天皇ともに政治し、後の聖武天皇を支えながらも、その潔癖ゆえに藤原四兄弟の策略に嵌められていく長屋の運命を描く。

描き下ろし。
読もうと思いつつ、手元に放って置いてしまった。
手元にあるのは徳間の単行本。およそ20年前に描かれている。装丁が美しい。

「天上の虹」と並んで描かれた歴史作品。話は持統天皇の生涯を描いた「天上の虹」の後の話。
現イトーヨーカドー奈良店が長屋王邸跡地になるが、そこから発掘された木簡に親王の表記があったことは、現在の歴史で知られている以上に地位が高かったのではと噂されているのもよく知られた話。その辺りも踏まえて描かれている。
この木簡、もう判読されたのだろうか?

作品としてはさすが大御所、安定していて読みやすい。漫画という形をとった歴史に沿ったドラマとして秀逸。この時代の背景がよくわかる。創作もあるが教科書的意味合いでオススメ。
絵に関しては、都建造の背景が手が抜かれ過ぎなところもあって、ちょっとびっくり。
絵を魅せて自身の世界に惹き込みたいというより、伝えたいのは物語で、絵はわかればいいくらいの感覚なんだと思った。イラスト的に絵はあって漫画ならではのダイナミックさはない。

日本書紀についての創作の真偽にも踏み込んでいて共感。
藤原四兄弟の、長屋への嫉妬が本来の動機として書かれているのも面白かった。

貨幣というモノがどう認識されていったのか興味深い。
後書きにもあるが、「社会のシステムの変動期で好き」に共感。当時のトップは今よりもっと孤独だったに違いない。今の天皇もそうとは言えるけど、孤独の理解ができるイメージングは今の国民にもある。当時は治世する民が今より少ないとはいえ、それも大変だっただろう(現代に於いては、別な苦難があるだろう)。

里中作品を読んでいると藤原氏嫌いになるのは多くの歴史漫画ファンに言われていること。
バランスって難しい。
                         2010/9/06

《こんなふうにおススメ》
古代史ファンにオススメ。

【文庫版】

タグ:里中満智子
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2010年08月27日

裸足でバラを踏め 04巻まで

【裸足でバラを踏め】 04巻まで  /上田 倫子

明治25年横浜。金持ち女のヒモでその日を暮らす顔だけ男の英輔は、バクチで莫大な借金を作ってきても懲りない。家には日々借金取りが押しかける。たまに顔を見せるが、やたらと捨てられている子どもも拾ってくる。同じような境遇で血の繋がらない妹の北村純(すみ)は、拾ってきた幼い弟妹を育てるだけで精一杯。その兄英輔も逃げ、いよいよ純は弟妹たちのために自分を売る決意をする。ごろつきに手込めにされそうなところを芦田蒼一郎に助けられ……。
蒼一郎は純の人生を金で買い、純はお互いに愛はないと条件付けられた契約結婚をのむ。蒼一郎は芦田財閥のすべての財産を手にするために祖父と約束した期日までに娶らねばならなかったのだ。
そして純の前に現れたのは……かつてたった一度会って助けてもらった初恋で憧れの心の王子様、伊集院銀行の御曹司伊集院望(のぞむ)だった。彼は蒼一郎の親友だったのだ。

マーガレット。

リョウ」が面白すぎたため、こちらにも手を出してしまう。
昼メロだー。ふたりの男の間で揺れる純。蒼一郎の過去。壊れていく望。

絵は「リョウ」の初期の頃の方が好き。今風にどんどんデフォルメされた感じで残念。まるで「孔雀王」。人物バランスも前の方が上手かったよなー。

話はドロドロ気味で面白い、というよりエグイのだ。でも暗さはなく、純も天然な明るい前向きな娘だし、読んでいて楽しい。
ヒロインが好きになれる作品はとても幸せな気分になる。

特筆すべきは蒼一郎の黒さ。そして不器用な優しさ。いいっ! 上手いよなぁ。この作家さんの悪人は悪人きらないところ。それが感情移入出来てファンが多くなる、そこが特徴なんだと思う。こういうキャラが作れるのはセンスだと感じる。
この野心の固まりのような男が、ただの良い人な望よりずっと魅力的に見えるのだ。こういう少しは悪い男の方が人気出るんだよね。この作品、ほんとドラマ化したら良いのに。

ところで純はパンツ履いてますが、この時代の女子はこんな下着は着けてないですよね? ちなみに白木屋大火は昭和7年。
                         2010/8/25

《こんなふうにおススメ》
エグいのを読みたい方には特に。今後が楽しみ。


タグ:上田倫子
posted by zakuro at 17:49| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月25日

青空エール 05巻まで

【青空エール】 05巻まで  /河原 和音

北海道白翔高校は創立72年で、野球部と吹奏楽部で知られる名門。
小野つばさは小学生の時に観た、甲子園の応援で高らかな音を響かせるトランペットに憧れる。内気な性格に負けてトランペットを手に出来なかったが、白翔(しらと)に入り勇気を出して入部する。
クラスメイトの山田大介は乞われて野球部に入るために入学した期待の星。大介はつばさを励まし、お互いに元気をもらう。
同じ中学からきた脇田陽万里と、大介の親友で野球部の城戸とも仲良くなれた。最初は気まずかったトランペット推薦の水島亜希とも関係を作っていく。

別冊マーガレット。
やっぱり良いですね、この作家さん。まだ、「先生」の感想もまとめてないな。

今まで読んだ作品ではこれが一番好き。
素直に感情移入出来る。それぞれのキャラに無理がない。嬉しいなー。
他の作品では、微妙にいらっとくるキャラがいるのだ。それはキャラの不整合のようなもので、この性格だったらこうは言わないだろうとか、こんなキャラならこの思考は無しだろう、みたいなもので、読むリズムが崩されてすっきりしなかった。
しかし! これは……。楽しい。

早速泣けた。
できなかったことを努力したり、励まし合って頑張ったり。素直な青春。そしてとっても大事なこと。
こういう少女漫画がまだあってくれて嬉しいし、ほっとする。感謝。感動。
出てくるみんな、誰もが良いヤツでもいいじゃないか。頑張れって言ってくれる友だち、大事だ。

凹んだ時、人生に腐りたくなる時、何度も読み直したくなる。
夢は成長するのだ。
「内容」「考える、集中する」「言われた事の意味を考える」学生時代に読みたかった、もちろん今でも通じる。

好きだー。応援。
                         2010/4/15、4/19UP

《こんなふうにおススメ》
すかっと爽やかな少女漫画を読みたい人に。別マらしい作品。

4巻/
試合で勝手にトランペットを吹いたつばさ。
そして恋心も自覚、ひまりに相談する。そしてつばさは。仲間たちは……。つばさは強くなろうと決心。

ういうい恋心始まりました。そしてこれでもかというたっぷりさは、この作家さんの本懐かも。
手の震えとかリアル。キャラの配置が無理ない。それぞれの台詞が生きてくる。さすがだ。
                         2010/7/23、7/24UP

5巻/
つばさは自分の夢に向かう。前に進む。吹奏楽が好きで好きで仕方ない森先輩のひどい腱鞘炎を知ったつばさ。

コマ割とか構成とか、ほんとに感動する。上手い。
大人な私だって、つばさの選択を選ぶ。本気ってとっても難しいことなんだよね。その後の展開も泣けた。
                         2010/08/25


タグ:河原和音
posted by zakuro at 19:25| Comment(0) | 漫画-少女レディース系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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